つみたてNISAの毎日積立がオススメできない理由

マネー雑記

青井ノボルです。

ワタシは、楽天証券のつみたてNISA口座で毎日積立をしています。
2018年2月末から開始して、もうすぐ2018年の枠を使い切ります。

非課税枠はフル活用する意向のため、年間40万円の枠を使い切る。
1円分も余らせることなく、2018年を終えたいと考えていました。

毎日積立の設定時、40万円を使い切るよう設定していたのですが。
これまで数日間、投信注文をできていないことが判明したのです。

原因を調べたら、把握していなかった事象が影響していました。
非課税枠を余らせるところだったので、気付いて良かったです。

この記事では、つみたてNISAの毎日積立がオススメできない理由を書いていきます。

本記事は、楽天証券におけるワタシの体験談をもとに書いた記事であり、原則として「楽天証券のつみたてNISA口座で毎日積立をすること」を前提としています。他の証券会社における取扱いについては、お手数ですが各自でご確認をお願いします。
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同じ積立設定なのに投資額が違う

つみたてNISAでは、楽天証券で毎日積立をコツコツ続けていて。
投資する銘柄は3つ、うち2つは積立金額金額を合わせています。

具体的には、eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)と新興国株式。
資産配分に基づき、投資額が同じになるようにしていたのです。

ところが異変が起きていて、気づいたのはつい先日のこと。

定期的に書いているつみたてNISA・iDeCoの実績公開記事。
このなかで、つみたてNISAの投資額について触れています。

2018年11月末時点のデータですが、投資額を確認してみます。
国内株式(TOPIX)と新興国株式で、約6千円の誤差発生です。

毎日積立の設定額は数百円ですが、なぜ大きな誤差となったのか。

詳細を確認したところ、新興国株式が注文できていない日がある。
毎日積立の設定をしたはずなのに、注文できないのは不思議です。

海外株式投信にはファンド休日がある

週末の土日以外にも、株式市場には休場する日があります。
例えば、クリスマスだと休場となる海外市場が大多数です。

海外株式の投資信託の場合、海外市場の影響があるようで。
休場日に合わせて、ファンド休日が設定されているのです。

ファンド休日について、楽天証券でもお知らせが出ています。
その内容をよく確認すると、大切なことが書かれていました。

海外株式の休場日・ファンド休日は注文の受付を行いますが、翌営業日扱いのご注文となります。
なお、つみたてNISAの毎日積立を設定しているファンドがファンド休日の場合、注文は行われず翌営業日に繰越しもされません。お取引をされる際はご注意ください。
(引用元:【重要】海外株式休場日と投信ファンド休日のお知らせ|楽天証券

どうやら、ファンド休日分だけ注文できなかった可能性が高そう。
さて、eMAXIS Slim 新興国株式の交付目論見書を確認してみます。

申込不可日について、下記の記載がありました。

次のいずれかに該当する日には、購入・換金はできません。
・ニューヨーク証券取引所、ニューヨークの銀行、ロンドン証券取引所、ロンドンの銀行、香港取引所、香港の銀行の休業日
(引用元:eMAXIS Slim 新興国株式交付目論見書|三菱UFJ国際投信

ファンド休日があるというのは、間違いなさそうです。

国内株式(TOPIX)と新興国株式の休日比較

ファンド休日という概念、恥ずかしながら知りませんでした。
自分事としてこうした事態に直面しないと、気付かないですね。

eMAXIS Slim シリーズのファンド休日はいつなのか。
楽天証券で調べたところ、直近では下記の通りです。


(引用元:投資信託の休日について|楽天証券

赤で囲んだ部分が、eMAXIS Slim 新興国株式のファンド休日です。
海外資産の投信には複数のファンド休日があることが分かります。

eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)と新興国株式で比較してみます。


(引用元:楽天証券の各ファンド詳細情報画面)

左側がeMAXIS Slim 新興国株式、右側が国内株式(TOPIX)です。

ファンド休日について、国内株式(TOPIX)はゼロとなっています。
一方の新興国株式は、前述の通り複数のファンド休日があります。

ファンド休日があると、つみたてNISAの毎日積立は注文されない。
この積み重ねにより、投資額に大きな差が生まれたと思われます。

つみたてNISAの毎日積立は計算困難

海外資産の投資信託の場合、文字通りの毎日積立は実質不可能です。
一方で、設定時の積立予定額は営業日ベースで自動計算されます。

実際にはファンド休日でも、計算上はファンド休日を加味できない仕様
ファンド毎にファンド休日が異なる設定なので、これは仕方ありません。

とはいえ、つみたてNISAの非課税枠をフル活用するには計算が不可欠。
つみたてNISAの年間投資予定額は、正確に把握できた方が嬉しいです。

また、資産配分に基づき積立設定したのに比率が乖離するのも困り物。
リバランスをすれば良いのですが、本来なら必要の無かった作業です。

この様に、つみたてNISAの毎日積立には避けられない問題があります。
海外資産の投資信託を選ぶ場合には、毎日積立はオススメできません。

楽天証券のポイントはザクザク貯まるけど

楽天証券のつみたてNISAによる毎日積立、ポイント的にはお得感が強いです。
楽天銀行×楽天証券のハッピープログラムで、ポイントがザクザク貯まります。

ポイントは確かにお得なのですが、優先順位を冷静に考えてみると。
つみたてNISAの非課税枠をフル活用するほうが、優先すべきこと。

また、楽天カード決済開始で毎月積立でもポイントは貯まります。

ポイント面でも、楽天カード決済なら毎日積立に拘る必要は無いです。

また米国株投資家のたぱぞうさんも、毎日積立の欠点を指摘しています。

取引報告書が毎日送られてくると、管理が大変なことになるのはその通り。
毎日鉄板の上で焼かれて嫌になっちゃう、たい焼きの気持ちも分かります。

本当に嫌になっちゃうのは、毎日たい焼きを焼くおじさんの方らしい。
という噂もあるようですが、たぱぞうさんに倣って掘り下げません。

2018年の非課税枠調整

問題点を把握したので、ワタシは12月上旬で毎日積立を打ち切り。
つみたてNISAの投資可能枠を計算して、毎月積立を設定しました。

毎月積立設定とはいっても、実際には12月分だけの設定です。
20日に積立注文されたのち、2019年分を改めて設定する予定。

これで無事、非課税枠をフル活用できる見込みとなりました。

それにしても、年末に積立設定をいじるのは面倒ですね。
毎日積立は究極の分散投資と言われますが、使いにくい。

ワタシの場合は、国内株式と新興国株式の投資額を一緒にしたい。
この願いも、毎日積立では実現不可能だとようやく分かりました。

投資は実際にやってみないと分からないことが多い。
手間こそ掛かりましたが、良い勉強になりました。

2019年からは、年末にバタバタしないように。
毎月積立で積立投資を継続したいと思います。

 

青井ノボル
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コメント

  1. くまさん より:

    うちはマネックスでつみたてNISAしてるんで毎日積み立て出来ないんで羨ましい限りです。
    一般口座なんで楽天への移動も出来ないし(楽天は特定口座)、このままマネックスで
    続けていくしかないですね。

    毎日積み立て、週一積み立てでの優位性はドルコストではそんなに無いと思うので(誤差の範囲)、好み程度だと思います。マネックスの場合は手動で週一にしなきゃいけないので、かなり面倒ですが・・・。

    それにしてもファンド休日があったりといろんな事があるものですね。日々勉強ですな。

    • 青井ノボル 青井ノボル より:

      コメントありがとうござます。
      マネックス証券だと毎日積立ができないんですね。
      仰る通り、投資成果への影響は軽微だと思います。
      精神衛生上は、毎日積立のほうが心穏やかに過ごせる気はしますが、個人差もあると思います。
      今回は、ファンド休日という概念について勉強になる良い機会でした。

  2. 匿名 より:

    証券会社によると思います。
    SBI証券なら、休場日で発注できなかった場合は翌営業日に繰り越されます

    • 青井ノボル 青井ノボル より:

      コメントありがとうございます。
      楽天証券での体験談をもとに書いた記事なのですが、他の証券会社でも同一の取扱いであると誤認される恐れがありますね。ご指摘ありがとうございます。
      リード文に注意書きを追加するとともに、Twitterでも同様のアナウンスをさせていただきます。
      なお、SBI証券におけるファンド休日の取扱いについては、公式HPでは確認が取れませんでした。貴重な情報をありがとうございました。
      今後ともよろしくお願いいたします。

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