青井ノボルです。
先日、楽天カード決済で投信積立の買付ができるようになると発表されました。

月5万円の上限はありますが、決済金額に対して1%のポイント還元です。
これは凄いと、積立投資界隈が盛り上がったのは言うまでもありません。
ところで、ワタシは楽天証券でつみたてNISA口座を開設しています。
実際のところ、楽天カード決済で積立投資をするべきなのでしょうか。
この記事では、楽天証券つみたてNISA口座において楽天カード決済を活用すべきか考えます。
楽天カード決済のポイント獲得条件と注意点
2018/10/27からスタートする、積立投資で楽天カードポイント還元制度。
楽天カード決済で1%のポイントを獲得するためには、条件があります。
- 楽天証券の投資信託積立注文で楽天カード決済選択
- 前月12日までに積立注文を行う(初回以降は自動積立)
条件としてはシンプルですが、積立投資のみが対象となります。
スポットで投資信託を購入する場合、ポイントは付与されません。
対象となる投資信託は、楽天証券で積立可能な全ての投資信託。
超低コストのeMAXIS Slim シリーズも対象となっています。
なるほど。
つみたてNISAの毎日積立には非対応っぽい。
ただ、つみたてNISA銘柄は対象とのことなので、超低コストなeMAXIS Slim 先進国株式も対象になるようで。
楽天証券としては、信託報酬22年分(基準価額変動を無視した場合)を還元することに。
太っ腹すぎるでしょ!!https://t.co/tJtkSbmIHm— 青井ノボル (@sindanindex) 2018年8月29日
ただし、残念ながらiDeCo口座での積立投資は対象外となっています。
iDeCoは指定された金融機関からの口座引落のみという縛りがある模様。
そのほかの注意点は、下記の通りです。
- クレカ払い(=1%ポイント獲得)の投信積立は月額50,000円が上限
- 1日に買い付け→27日に銀行口座引き落しのスケジュールは固定
- (スケジュール固定のため)毎月積立のみ対応
スケジュールが固定されるという点は、しっかり押さえておきましょう。
ハッピープログラムと比較
ワタシは現在、つみたてNISA口座で3本の投資信託を毎日積立しています。
マネーブリッジ連携により、楽天銀行口座から自動振替される仕組みです。

さて、マネーブリッジ連携は楽天証券×楽天銀行のハッピープログラム適用となります。
これは楽天独自のポイントプログラムで、毎日積立との相性が抜群のポイント制度です。

ワタシの場合は、ハッピープログラムと楽天カード決済を天秤にかけて。
どちらのパターンがより多くポイント還元されるのか、比較していきます。
ハッピープログラムであれば、毎日積立で3ポイント/回が付与されます。
楽天カードクレカ決済であれば、毎月積立でポイント還元率1%。
各ポイント制度の効力を最大限に発揮されるのは、上記条件のとき。
さて、どちらの方がお得となるのでしょうか。
ワタシの場合はどちらがお得か
まず、現時点におけるつみたてNISA口座の積立設定を確認します。
(引用元:楽天証券積立注文画面より一部抜粋)
毎日積立の金額を増額しているので、少しわかりづらいですね。
さて、毎日積立×ハッピープログラムと毎月積立×楽天カード決済を比較します。
今回のシミュレーションでは、1ヵ月=20日としています。
金額の単位は円、ポイントは1ポイント=1円換算とします。
ワタシの事例に基づくシミュレーション結果は、下図の通り。
ファンド名 | 毎日積立 金額 |
毎月積立 金額 |
ハッピー プログラム |
楽天カード クレカ決済 |
eMAXIS Slim 先進国株式インデックス | 1,292 | 25,840 | 60 | 258 |
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス | 339 | 6,780 | 60 | 68 |
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) | 339 | 6,780 | 60 | 68 |
ハッピープログラムの善戦を期待していましたが、見事全敗ですね。
ワタシの事例では、毎月積立で楽天カード決済にしたほうがお得でした。
ただ、毎日積立のハッピープログラムにも活用の機会があります。
それは、月換算で6,000円に満たない少額積立を行う場合です。
ポイント利用を行う場合は、ポイント控除後の積立金額で計算しましょう。
月換算で6,000円に達するかどうかを、ひとつの判断基準としてください。
影が薄くなったハッピープログラムですが、少額投資では威力を発揮してくれます。
ザクザクっとポイントが貯まっていく制度なので、まだまだ侮れないと考えます。
つみたてNISA以外では楽天カード決済がほぼ有利
つみたてNISAは年間投資額40万円上限があるので、月上限は33,333円となります。
上限全額を1本のファンドで積み立てるなら、楽天カードクレカ決済がお得です。
前述の通り、1本あたり月6,000円未満の少額積立である場合。
毎日積立×ハッピープログラムを選択したほうがお得となります。
ところで、楽天証券で毎日積立をできるのはつみたてNISAだけ。
そのため一般NISAや特定口座ではハッピープログラムの魅力が激減します。
つみたてNISA以外で毎日積立を実行するためには、手動しかありません。
もし自動化させるのであれば、毎月積立を選択することになります。
毎月積立×ハッピープログラムだと、月1回しか振替が発生しません。
つまり、1本のファンドで1ヵ月当たり3ポイントが上限となります。
つみたてNISA以外では、月300円未満の少額積立であれば利用価値アリです。
月300円以上であれば、楽天カードクレカ決済の方がポイント還元率が高い。
つまり、つみたてNISA以外では楽天カード決済が大体有利になる。
そう考えてしまって良いでしょう。
ポイント獲得よりも大切なこと
さて、積立投資において楽天カード決済が使えるようになること。
それに伴って1%ポイント還元となること、非常に喜ばしい話です。
ポイント獲得は嬉しいですが、ポイント自体が目的になっては本末転倒。
自分で考えて決めた投資スタイルのなかに、ポイント獲得を組み込むべきか。
投資スタイルを再確認したうえで、楽天カード決済すべきか判断しましょう。
「月50,000円まではポイント対象になるから、その範囲でどのファンドを買おうかな」
完全無欠の金融リテラシーを備えていれば別ですが、原則は危険な考え方だと思います。
ポイントを沢山獲得しようとする思考に陥らず、自分自身の投資方針を堅持する。
環境変化に柔軟に対応することも大事ですが、変えてはいけないものもあります。
楽天によるポイント狂騒のなか、個人投資家としてどのような行動を取るのか。
相場暴落時にも冷静でいられるかどうか、という試金石になるかもしれません。
関連記事紹介
楽天経済圏で生きているワタシですが、楽天市場とは一定の距離を置くようにしています。
なんでも楽天市場がお得!というワケでは無いので、買い物も冷静にしたいところです。

楽天経済圏で普通に生活していると、嫌でもポイントが貯まってしまいます。
獲得ポイントで投資ができるというのは、無駄が無くて素晴らしい制度です。

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