バンガード主催の第3回ブロガー交流会に参加しました

投資イベント

青井ノボルです。

相互リンクをいただいている水瀬さんに誘っていただき。
今年もバンガード主催のブロガー交流会が参加してきました。

世界的な運用会社、バンガード日本法人の事務所は溜池山王。
超都会的な雰囲気に圧倒されつつも、勇気を出して突入です。

バンガードの基本理念に触れて、良い時間を過ごせました。
やはり運用会社の中の人の話を聞くのは面白い時間ですね。

この記事では、バンガード主催のブロガー交流会に参加して感じたことを書いていきます。

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第3回ブロガー交流会の開催概要

バンガードが主催するブロガーミーティング、今回は3回目。
1年前に開催された前回の第2回目、ワタシは初参加でした。

今回は2回目の参加ということもあり、前回よりはリラックス
あのときは、水瀬さんに促されてようやく質問できたたっけ…。

さて、第3回ブロガー交流会の概要は下記の通りです。

【日時】2019年11月1日(金)19:00~21:00
※終了後に有志の二次会あり(有料)
【場所】バンガード・インベストメンツ・ジャパン株式会社
【内容】代表取締役社長・小林賢よりご挨拶
Part 1:バンガードについて
Part 2:「インデックス・ファンドの父」ジョン・ボーグルとインデックス運用について
Part 3:Q&A/ディスカッション

投信ブロガー的には、興味深いプログラムで嬉しいところ。
バンガードの考え方に触れ、なかなか刺激的な時間でした。

なお、一部の人に注目されているブロガー交流会のお弁当は。
安定と信頼の今半、すき焼き弁当であったことを報告します。

正直なところ、大変美味しかったです。

小林社長の挨拶

冒頭、代表取締役社長の小林氏より挨拶がありました。
ざっくり内容を紹介すると、だいたい下記の通りです。

本当のカルチャーはなかなか伝わらないなと、社員同士で話している。
今回のブロガー交流会では、数字に出ていない文化をお伝えしたい。

何故かというと、商品にフォーカスされることが多い。
ただ、バンガードとして商品をプッシュすることはない。

以前セールスという肩書だったが、セールスは嫌いだとCEOに言われた。
我々は啓蒙活動家であり、お客様がその商品をどう使うかのほうが大事。

4つの投資原則。何度でも繰り返して言え、というのが哲学。

プライスリーダーになったり、ならなかったりもあるが。
プライスは一つの側面で、それ以外で評価いただきたい

会社構造でバッチリと決まっている。
ファンドが株主になる、という構造。

どんなCEOが来ようと、違う経営や行動ができない。そこが大きな差。
20年や30年と長期で持つファンドは、しっかりしていないといけない。

挨拶の内容は、ざっくりこのような内容だったと思います。

要するに、コスト競争だけではないというメッセージですね。
バンガード社の構造に注目して欲しいのだと受け止めました。

ご存じの方も多いと思いますが、バンガード社の構造は特殊。
ファンドの投資家がバンガード社を所有するという構造です。

これは唯一無二であり、ユニークで素敵なことだと思います。

バンガードについて

続いて、バンガード社について経営企画本部長の方より説明がありました。
パソコンで必死にタイピングしていたメモをベースにして、お伝えします。

米国本社は郊外に敷地があり、敷地内をキャンパスと呼んでいる。
ニューヨークに本社、というのとは違って静かで緑あふれる環境。

運用残高は約600兆円。日本のGDPを超える規模ということ。
日本の運用規模も600兆円。日本の運用業界全体に匹敵する。

このうち個人投資家が占める割合、日本は16%と言われている。
バンガードは、なんと個人投資家が80%が占めているとのこと。

これはダイレクトで預かっている資産と、IFA経由を含めての数字。
バンガードは機関投資家ではなく、生活者のための運用会社です。

バンガードの使命は「すべての投資家の皆様と公平に向き合い、投資目標達成のための最良の機会をご提供します」。

世界中に19拠点あり、日本は2000年に設立、3番目のオフィス。
従業員はグローバルで17,600人、投資家数はなんと3,000万人。

どの会社も顧客第一主義を掲げるが、バンガードの会社構造は特徴的。
一般的な運用会社は外部株主等が所有しており、利益を還元します。

バンガードはすべて運用している米国籍ファンドが所有しています。
ファンドの投資家が投資をして、間接的にバンガードを保有する形。

外部株主がいないので、投資家だけを見て経営ができる。
アットコストで運用できるため、投資家に還元できる。

実はこの会社構造をとっているのは、バンガードが唯一
まさに、投資家のための会社となっているのは特徴です。

ジョン・ボーグルの言葉のひとつ「投資家を最優先せよ」。
どの運用会社もやったことが無いことで、ここまで来た。

コストをダンピングしている、と言われたこともあるけれども。
会社の構造上、投資家のために愚直に経営した結果に過ぎない。

設立当初は、バンガードも業界平均と変わらないコストだった。
これまで投資家に還元し続けてきた結果、経費率は平均0.1%に。

米国投資家が40年積み上げてきた、規模の経済の成果ともいえる。
日本の投資家はある意味で、これにタダ乗りできるとも言える。

赤字でコストを引き下げている運用会社もあるようですが(どこの運用会社のことでしょう)。
経営者が変わっても、市場環境が変わっても、バンガードは同じことをやり続けることが可能。

シンプルで、時を経て実証された投資哲学。
「目標」「バランス」「コスト」「規律」。

日本でも、最近ようやく長期投資が普及し始めているといっても。
一般的に投資は「個別株を安く買って高く売る」をイメージする。

資産クラス別年次リターン、資産クラス毎のパフォーマンスはバラバラ。
マーケットに勝ち続けるのはプロでも難しく、素人は更に難易度が高い

成功している人もたくさんいるが、大多数の人はマーケットに負ける。
長期投資をしたほうが、さらに良いリターンを得られるのではと思う。

ナイルの海戦で完璧な勝利を挙げたイギリス艦隊ネルソン提督の旗艦「バンガード」。
従業員のことは、クルーと言われている。ボーグルの人生の指針は「航路を守れ」。

バンガードの歴史とボーグルの人生哲学をまとめた本のタイトル。
亡くなった直前に執筆した最後の本。まだ日本語版は出ていない。

目標を定めて、航路をぶれずに進めていきましょうというメッセージ。
これこそが、ボーグルが投資家に最後に残したメッセージとも言える。

「インデックス・ファンドの父」ジョン・ボーグルとインデックス運用について

このパートは、ETF戦略部長の方からお話がありました。
これまた会場で必死にメモした内容をベースとなります。

ジャック・ボーグルはアメリカの投資家に誰よりも貢献してきた。
あの著名投資家であるバフェットも、ボーグルを称賛しています。

ボーグルのキャリアの話。
1929年に誕生、世界大恐慌が起こって辛い経験をしたそうです。

アルバイトなどで稼ぎながら大学へ、ウェリントン(運用会社)に入社。
1965年、30歳ほどで社長に就任するも、のちに退出を余儀なくされます。

1975年にバンガード創業。翌年に世界初の個人投資家向けインデックスファンドを設定。
1999年、70歳までバンガードの取締役を務めていました。

なお、ボーグルについての詳細はこちらをご参照ください。

アクティブ運用は高いリターンを期待するもの。
ベンチマークを上回ることを目的とする手法。

インデックス運用は、特定の指数に連動することを目的とする手法。
市場全体のリターンを享受することを目指します。

自分で個別銘柄でバスケットを作ってインデックス運用は困難。
個人投資家であれば特に、ファンドを通じた投資が一般的です。

ここからはボーグルの名言が続くのですが。

干草の山の中から1本の針を見つけだそうとするな、干草の山全体を買え。

株式市場を広く全体を持つことは勝者のゲーム。
市場平均を上回ろうとすることは敗者のゲーム。
これは常識である。

投信業界は、ある意味で魔術の上に築かれている。

いやしかし、ボーグルらしい言葉の数々ですね。

アクティブ運用の真実。
全アクティブファンドをベンチマークに勝ったか負けたかを判断して。
15年間の運用実績でみるとアンダーパフォームのファンドが約9割。

勝てそうなファンドマネージャが勝ち続けられる、というのは魔法

バンガード500インデックスファンドの設定は、革新的な出来事。
継続的にベンチマークを上回るファンドは、ほとんど無いという。

多くの人がアクティブ運用をする理由は、規律が保てないから。
永遠に持てば良い。インデックスファンドは永遠に持つのに最適。

ただし、規律を守ることは簡単ではない。
「時間は友だ。衝動は敵だ。」

上下変動に振り回られるのが一番の敵。

アメリカの投資信託の流入出について、リーマン以降でみると。
アクティブ投信が減って、インデックスファンドが増えている。

遂にインデックスファンドが投信市場の半分を超えた。
インデックスファンドの提供者に資金が流れている。

インデックスファンドにも、いろいろな要素がある。

アセットマネージャーの構造であり、コストの経費率。
ポートフォリオマネージメント、トラッキングエラー。

セキュリティーレンディング(ブローカーとの交渉力など)。
その収益をファンドの運用会社が取らない会社や、取る会社。

貸すのもリスクがあるなかで、各社のポリシーがある。
また規模の経済など、様々な違いが内包されている。

ファンドに保有された運用会社

目的:投資家に資する

超過的な報酬は不要

低い経費率(信託報酬)

外部株主に保有された運用会社

目的:株主に資する

利益を上げるためのビジネス戦略(投資家の拡大、他ビジネスのための集客など)

低い経費率(信託報酬)

自分の決めた目的に沿って、航路に沿って真っすぐ進め。

ポートフォリオを変更するタイミングは、マーケットが動いた時ではない。
投資か本人のライフプランやステージが変わった時にこそ変えるべき。

マーケットの変動でいじるべきではない。

まさにおっしゃる通り、というのが率直な感想です。
ド正論を突き詰めると、こういうことなのでしょう。

白熱のQ&A

ここからは、一番時間を割いてもらったQ&Aのコーナー。
質疑応答にフォーカスを当てる姿勢は、素晴らしいです。

主な質疑応答の内容を、ざっくりと紹介します。

今後直販の予定はありますか?

現在のところは無いです(笑)

なぜ日本ではバンガードの投資信託ではなく、共同ブランド?

会社の戦略として、ローカルのパートナーの力を借りていく方針。
すでにファンド運用しているほうが、規模の経済も働きやすい。

ファンドをゼロから立ち上げると、効率が悪い部分もある。
保管費用や監査手数料など、ゼロからだと相対的に高くつく。

日本の投資家は、(米国籍ETFの規模が巨大であり)タダ乗りできる。
アメリカの投資信託を持ってきて、日本籍に変えるのは非効率である。

協業する相手はどう決めていますか?

会社としてのポリシー、投資家を見ているかどうか。
またフィーの部分、不当に高い水準はよろしくない。

協業がもっと増えていく可能性は?

十分にある。

バンガードジャパンの収益源は?

日本の運用会社との協業でやっているファンドや。
米国籍ETFを直接買ってくれているということも。

半分くらい、機関投資家向けのビジネスもやっている。
金融機関が海外投資する際にバンガードのETFを使う。

機関投資家も、実は個人投資家と同じものを買っている。

経費率引き下げはどこまでが下限ですか?

分かりません(笑)
本社が決める話。

業界ではゼロファンド、ネガティブフィーのファンドもある。
当社は、投資家への利益の還元策としてフィーを下げている。

低コスト追求と会社としての利潤追求は両立していますか?

そもそも利益追求はしていない。
そのため、両立する必要も無い。

必要な最低限のコストをいただくだけ。
不要な部分はフィーを下げることで還元。

インデックスファンドを低コストで提供できている理由は?

バンガード社の構造が物語っている。

低コストができる規模が必要であり。
投資家の支持があって規模がある。

最終的には投資家のお陰ということ。

必要経費を抜いて、残ったお金については。
フィーを下げることでファンドに還元する。

従業員向けの独自制度は?

パートナーシップという制度があり、夏にパートナーシップデーがある。

そこで、過去3年間投資家にどれだけリターンを出したか。
ほかの業界の運用の実績を上回ったか、グリットを決めて。

それを上回ればボーナスに上乗せするとのこと。
クルーと投資家の利益を一致する仕組みですね。

家庭で金融教育をどう浸透させるべきですか?

お金だけではなく、家族の価値観の共有のきっかけ。
家族の絆を結ぶものなので、ぜひ話してみてほしい。

マネネCEOの森永さんからもコメントが。

日本の金融教育=投資という感じが強い。

大人ですらほとんど投資やっていないのに。
いきなりジュニアNISAと言っても・・・。

日常生活のなかに、金融教育の材料は意外と数多くある。
運用に置き換えられること、概念的に学べることはある。

アメリカ人は投資の基礎を誰から学ぶの?

アメリカは格差が大きいので、一概には言えない。
親から教育される人もいれば、そうでない人も。

アメリカはDCや401Kがあるので、強制的に考えなければいけない。
日本は公的年金に頼っていた部分も大きく、考える機会が無いかも。

ただ、アメリカ人の金融リテラシーが高いというわけではない。
日本人とそこまで差はないものの、運用をさせる仕組みがある。

デフォルトが運用商品になっている、これは日本との環境の違い。
日本人は数学などのレベルは高いため、個別株投資等に走りがち。

アメリカは投資をアドバイザーに任せよう、というのが一般的。

シニア向けの投資ソリューションは?

たとえば、マネージド・ペイアウト・ファンド。
払い出しをうまくやっていこうというファンド。

幅広く分散しながら、稼いだ分だけ月々分配しましょうというファンド。
日本でもニーズがあるとは思っている(日本では買えないファンドです)。

(タコ配ではなく)まともなインカムを払い出しましょうというもの。
たしか過去3年のリターンの平均を、その年に分配するという仕組み。

バンガードは今後、ジョン・ボーグルが貫いてきた信念を会社としてどう承継していく?

ボーグルの信念を引き継いでいこうという想いは強い。
会社の構造が、そもそも裏切れないようになっている。

バンガードジャパンの従業員数は?

いま25名。

全員インデックス運用になったらどうなる?

アメリカの投資信託では半分だが、株式市場全体では15%くらい。

まだまだインデックスが占めているのスペースは狭い。
さらに拡大しても、インパクトは大きくないだろう。

バンガードへの期待

長期投資を志すインデックス投資家にとって、バンガードには共感しかないです。
投資哲学はもちろんのこと、ファンドの仕組みもその規模も魅力的だと思います。

質疑応答のラストには、集まったブロガーへの逆質問もありました。
回答していた内容からも、バンガードへの期待が大きいと感じます。

例えば、投資商品を選ぶ際の視点は人によって全然違ってきます。
それでもバンガードは、他人にお勧めしやすい選択肢のひとつ。

投資哲学など、その思想をもっと広めたほうが良いのではないか。
バンガードジャパンとして、冊子などにまとめるのも良いと思う。

個人投資家からそんな提言があったのは、根底に期待があるのです。
バンガードの理念に共感するからこそ、現実的な投資方法が欲しい。

例えば、楽天VTIやSBIバンガードS&P500はどうでしょうか。
残念なことに「外部株主に保有された運用会社」を介します。

VOOやVTなどの米国籍ETFに直接投資するという方法もあります。
ドル転の手間があり、また少額の定期積立には相性が悪いです。

日本の個人投資家にとって、バンガードの想いを純粋に受け止めて。
その理念を貫いた投資ができるかというと、ちょっと難しいのです。

例えばトラッキングエラーは、長期投資では重要性が低いという意見もあります。
もちろんその通りだとは思うのですが、比較できる数字には敏感でありたいです。

繰り返しますが、バンガードの投資哲学には共感しかありません。
だからこそ、現実的に投資をしたくなる手段の提供が待たれます。

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前回参加したブロガー交流会でも、バンガードの哲学を学びました。
こういう理念を純粋に追及している運用会社、とても貴重ですよね。

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青井ノボル
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