青井ノボルです。
つい先日、米国株式クラスにおいて非常に大きな動きがありました。
それは、SBI・バンガード・S&P500の新規設定が発表されたこと。
楽天VTIがインデックスファンド界隈において、米国株式を普及させ。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、後発として設定されました。
米国株式クラスは、この2ファンドが実質的にリードしてきました。
純資産総額の増加ペースには目を張るものがあり、勢いが違います。
こうしたなか、SBIとバンガードが共同ブランドファンドで参入へ。
更に、税込みで年0.1%未満という破格の信託報酬だから驚きです。
これまで高い人気を誇っていたeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)。
2019/9/12に純資産総額300億円を突破したのは流石だと思います。
ただ、これからも順調に推移するかどうかは不透明だと感じます。
そう、SBIバンガードS&P500への対抗引き下げが未発表なのです。
この記事では、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の純資産総額300億円突破と現在置かれている状況を整理します。
ここまでは右肩上がりで推移
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、米国株人気に後押しされて設定。
設定が発表された当時から、大きな反響があったものと記憶しています。
業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続けるコンセプトのもと。
eMAXIS Slim シリーズの看板を背負って、人気の米国株式に参入した結果。
設定直後から人気ファンドとなり、純資産総額を順調に積み上げてきました。
純資産総額推移を時系列でまとめると、下記の通りとなります。
2018/07/03 新規設定
2018/07/13 純資産総額3.15億円、全世界株式(3地域均等型)超えを達成
2018/08/01 純資産総額10億円突破
2018/08/16 純資産総額17.83億円、全世界株式(除く日本)超えを達成
2018/10/17 純資産総額50億円突破
2018/11/01 純資産総額62.09億円、iFree S&P500超えを達成
2019/01/18 純資産総額100億円突破
2019/04/03 純資産総額150億円突破
2019/06/14 純資産総額200億円突破
2019/08/09 純資産総額250億円突破
2019/09/12 純資産総額300億円突破
純資産総額100億円から200億円までは、5ヵ月弱で達成しました。
さらに加速した結果、200億円から300億円は3ヵ月弱で達成です。
米国株式のインデックスファンドが人気、というのはもちろんのこと。
eMAXIS Slim シリーズのなかでも、先進国株式に次ぐ高い人気です。
楽天VTIの背中はまだまだ遠いですが、それでも素晴らしいペースに。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は個人投資家に支持されています。
米国株投資ブームは過熱気味か
リーマン・ショック前には、BRICsなどの新興国株式が流行りました。
そして現在は、米国株式が徐々に注目を集めるようになっています。
ネット証券を中心に、米国株を取り扱う証券会社が増加したのも一因。
また長い歴史のなかで、高い成長率を誇る米国株式市場の魅力もあり。
更にはたぱぞうさん、バフェット太郎さんなど米国株ブロガーも隆盛。
米国株ブログは爆発的に増加し、読者も多いように肌で感じています。
こうした傾向について、警笛を鳴らすブログ記事も書かれています。
国際分散インデックス投資を長年実践している水瀬さんの記事です。
米国株式がブームだから、過去のリターンが優れているから。
なんとなくでアセットアロケーションを決めるべきではない。
それは仰る通りだと思いますし、ワタシもいろいろ考えました。
米国株式を選択するのもアリですが、最後は継続できるか否か。
アセットアロケーションを腹落ちさせることは、結構大事なこと。
過熱気味のブームに軽い気持ちで乗ると、後で痛い目に遭います。
投資は自分の言葉で語れるストーリー、であるべきだと思います。
超低コストの座を守れるかの正念場へ
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、シリーズの中でも注目度が高め。
人気ファンドであるが故の宿命ですが、Slim シリーズを背負っています。
こうしたなか、SBIとバンガードによるまさかの新規設定が発表されました。
バンガードの米国籍ETFであるVOOへ投資するインデックスファンド。
ベンチマークはS&P500で、本ファンドと全く同じ指数に連動します。
楽天VTIは米国株式のライバルでしたが、今回はガチンコ勝負の相手。
同じ土俵での勝負となるため、トータルコストは容易に比較可能です。
また驚くことに、これまででは考えられない超低コストで参入します。
SBIバンガードS&P500、実質的な信託報酬は約年0.088%(税抜)。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の信託報酬は年0.15%(税抜)。
現時点での信託報酬水準から、一気に4割以上引き下げとなる水準へ。
eMAXIS Slim シリーズと言えば、ライバルファンドに即対抗をして。
信託報酬を徹底的に対抗引き下げすることで、超低コストを保つ戦略。
これまでは7営業日前後で、対抗引き下げを発表してきました。
ただ今回に限っては、2倍以上の日数が経過しても音沙汰無し。
昨日少し話題になったんですが、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の信託報酬対抗引き下げがいつもより遅いんですよね。
簡易決裁の下限値を超えてしまったのか、単純に月末月初で忙しいのか。
気になるところです🤔— 青井ノボル (@sindanindex) September 11, 2019
三菱UFJ国際投信に何が起きているのか、外部からは分かりません。
ただいままでと違う状況に陥っているのは、恐らく事実でしょう。
「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける」
このコンセプトを堅持できるか否か、まさに正念場となります。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、人気の高いファンドです。
それ故に注目度が高く、そしてシリーズ全体に影響を及ぼします。
といっても何もできないので、静かに吉報を待ちたいと思います。
関連記事紹介
最大のライバルである楽天VTIも、好調を維持しています。
トータルコストで確実に劣る楽天VTIも、今後が不安です。

設定直後から絶好調であったeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)。
凄い勢いでデビューしただけに、今後がどうなるか注目されます。

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