青井ノボルです。
2018年から始まった、少額投資非課税制度のつみたてNISA。
徐々に広がっているようで、口座数が順調に伸びています。
先日、金融庁より公表されたNISA口座の利用状況調査。
大台の100万口座達成まで、あと少しという状況です。
優遇税制の後押しで、積立投資が広まっていること。
少しずつではありますが、良い傾向だと考えます。
この記事では、つみたてNISAの100万口座達成が見えてきたことについて書いていきます。
つみたてNISAは長期投資向け
つみたてNISAは、2018年1月よりスタートした制度。
もう少しで、開始から1周年を迎えようとしています。
一般NISAよりも、年間の非課税枠は少ない金額です。
ただし、非課税期間が20年にわたるのが大きな特徴。
(引用元:つみたてNISAの概要|金融庁)
非課税枠も20年(回)分とたっぷり用意されていて。
積立投資で徐々に投資額を増やすのに適しています。
長期投資を日本に根付かせるために用意された制度。
一般的な個人の資産形成に使いやすい制度なのです。
つみたてNISA口座数の推移
つみたてNISAは2018年1月に開始、これまで徐々に口座数を伸ばしてきました。
先日金融庁が発表した資料「NISA口座の利用状況調査(平成30年9月末時点)」。
こちらの資料を基に、つみたてNISA口座数と買付額の推移を見てみます。
(公開データより筆者独自作成)
2018年に入ってからスタートして、9ヵ月が経過して。
つみたてNISA口座、9月末に87万口座を突破しました。
6月末→9月末の3ヵ月間で、約20万口座増加のペース。
12月末時点で、きっと100万口座を突破するでしょう。
現役世代の人口から比較すると、まだまだ少人数です。
とはいえ、徐々に広がっていく傾向は良いことですね。
買付額は口座数よりも、加速度的な増加を示しています。
これは制度の特性上、積立投資をしている人が多いから。
新たに始める人が増え、また続ける人が大多数となれば。
これから20年後、大きな金額となることが期待されます。
継続意志を試される相場環境です
つみたてNISA口座が増えているのは、素直に嬉しいこと。
長期分散積立投資による資産形成、広がって欲しいです。
積立設定をすれば、原則は売らずに持ち続けるだけです。
ただ20年の長期投資には、様々なことが起こるでしょう。
相場環境の変化にどう向き合うか、というのも大きな要素。
ちょうど今、相場が下落傾向となっている苦しい時期です。
(引用元:Google Finance)
世界経済の中心地である米国株式市場の主要株価指数、S&P500。
ここ数年は好調でしたが、2018年終盤に大幅下落となっています。
相場環境は良くなったり悪くなったり、変動を繰り返すものです。
外部環境である相場に一喜一憂するのは、あまり意味が無いこと。
相場の変動は、一個人でどうにもできないので受け入れるしかなくて。
自分でコントロールできることに、集中することが大切だと思います。
なぜ長期投資なのか、なぜこのファンドに投資するのか。
自分の投資方針を、今一度振り返る方が有意義でしょう。
つみたてNISAは長期投資を継続して、20年間続けることが重要。
だからこそ、相場変動で振り落とされるのは勿体無いことです。
下落相場に惑わされず、投資を続けていくマインドが大事ですね。
100万口座達成の先にあるもの
2018年12月末のつみたてNISA100万口座達成は、ほぼ確実でしょう。
今後重要なのは、つみたてNISAが更なる広がりを見せるかどうか。
一般NISAを使っていた人が、ロールオーバーせずに移行してくる。
来年2019年からは、このパターンの人も一定数は居ると思います。
一方、つみたてNISAを契機に投資を始める人がどれだけ増えるか。
こちらのパターンが増えていけば、さらに嬉しい事態となります。
投資初心者にこそ使われるべき制度、それがつみたてNISAです。
対象商品を思い切って絞り込み、資産形成に資するものに限定。
金融庁がここまで踏み込んだ制度は、珍しいのではと思います。
時間のある若者世代を中心に、普及することを願うばかりです。
長期投資を続けることで、金融リテラシー向上も期待できます。
世界分散投資であれば、空間軸の意識を広げることもできます。
つみたてNISAが全てではありませんが、良いツールなのは事実。
普及スピードが少し上がっていくことを、秘かに願っています。
●twitterもやってます●
Follow @sindanindex
関連記事紹介
普通のサラリーマンこそ、つみたてNISAを活用すべきだと考えます。
仕事とプライベートで充実した日々を過ごしながら、投資できます。

つみたてNISAの認知度、地域格差が大きいというデータがあります。
金融リテラシーが求められる時代に、格差解消は喫緊の課題ですね。

コメント
うちの会社では投資に関してはやってる方は皆無と思います。401Kはやってても自己資金で
やってる方は聞いたことがないですね。サラリーで毎月お金が入るので必要性がないのか、投資に対して拒否感があるのか・・・。
今年、水戸証券の新春セミナーに半休使って出た際は、2~300人くらいは人が来てましたが、
シニア層が多い印象を受けました。ま、その世代は出費も多く投資にお金を回す余力がないのかも知れませんが、投信は100円から出来るところもあるんで、お金がないってのはないと思うのですが。
どっちにしても始めるのは早いに越したことはないんで、優待株から始めるのも良し、インデックスから始めるのも良しですね。
コメントありがとうございます。
投資には大金が必要、という先入観は根強いのかもしれませんね。
積立投資は地味で目立たないですが、なんとか普及して欲しい。
難しかもしれませんが、そう願っています。