与党税制大綱発表でつみたてNISA5年延長&新NISA創設へ

節約・節税

青井ノボルです。

与党協議を終えて、自民・公明党から令和2年度税制改正大綱が発表されました。
税制は党が決めるという自民党の伝統がありますので、事実上の決定となります。

今回は金融庁が要望を続けていたNISA恒久化にも、一定の決着がつきました。
一般NISAは新制度に移行、ジュニアNISAは廃止、つみたてNISAは5年間延長。

ワタシが注目していたつみたてNISAは、制度期限5年間延長ということで決着。
具体的には、勘定設定期間が令和24年12月31日まで5年間延長される措置です。

この記事では、令和2年度税制改正でつみたてNISAの5年間延長や新NISA制度創設が決まったことを書いていきます。

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税制改正のプロセスを終えて

税制改正のプロセスは予算と異なり、与党である自民党と公明党が主導します。
予算は内閣、税制は党が決めるという役割分担があるのが伝統となっています。

11月中旬から本格始動した与党税制調査会による税制改正の議論が、遂に終了。
与党の最終調整を終え、2019/12/12に与党税制改正大綱が発表されました。

このあと、閣議決定のうえ内閣が税法改正案を国会に提出して審議採択へ。
通常は年度末である3月末までに法案が成立し、4月1日より施行されます。

与党税制改正大綱に沿って法律を作るため、実質的に決めているのは与党。
税制調査会幹部はもちろん、与党の議員が意見をぶつけ合って決まります。

税制改正はプロセスを踏んで決まるため、スケジュールはほぼ例年通り
民主党政権では違ったようですが、自民公明はこのように行っています。

金融庁の要望はNISA恒久化

税制改正の議論は、その多くが経済産業省と国土交通省による要望事項。
金融庁による要望は例年少ないですが、一丁目一番地がNISA恒久化です。

令和2年度税制改正で金融庁から要望していた内容は、下記の通りです。

1.NISAの恒久化・期限延長
現在、時限措置であるNISAについて、恒久措置とすること。
特に、「つみたてNISA」については、開始時期にかかわらず、20年間のつみたて期間が確保されるよう、制度期限(2037年)を延長すること。
2.NISAの利用促進と利便性向上
・企業が従業員に対して一定の要件を満たす規約に基づき支給する、つみたてNISA奨励金については、毎月1,000円を限度として非課税とすること(3年の時限措置)。
・利用者・金融機関双方の利便性向上を図る観点から、NISA口座の手続書類(開設・変更・廃止等)の電子化を可能とすること。
・NISA口座の簡易開設手続(※)において、開設したNISA口座が二重口座であった場合に、買付済みの商品は買付日に遡及して一般口座に移管されることとされているが、特定口座を開設している顧客については、当該特定口座への移管を可能とすること。
※ NISA口座開設手続にあたり、税務署での二重口座でないことの確認を待たずに NISA 口座を開設できる仕組み。
(引用元:令和2年度税制改正(租税特別措置)要望事項(NISAの恒久化等)

大きな柱は2つで、NISA恒久化とつみたてNISA奨励金の非課税制度の実現。
特につみたてNISAは、20年間のつみたて期間確保へ延長を求めていました。

令和2年度与党税制改正大綱から読み取れること

大綱が発表されるまでに様々な報道がありましたが、ファクトはひとつ。
いま確実に確認できるのは、税制改正大綱に書かれている内容だけです。

税制改正大綱の本文は、自民党等のホームページに掲載されています。
図表が無く文字だけで構成されているので、読み解くのがちょっと大変

おおまかには、下記の4点が措置されるということが決まりました。

  1. つみたてNISAの投資可能期間期限を5年間延長する
  2. 一般NISAの終了に合わせて新NISA制度を創設する
  3. ジュニアNISAは延長することなく終了する
  4. NISA口座に係る変更・廃止の手続きはネット可に

つみたてNISA

残念ながら、金融庁が要望する恒久化や延長は実現しませんでした。
それでもゼロ回答ではなく、5年間の延長を勝ち取るという結果に。

開始時期が2018年~2023年であれば、つみたて期間を20年間確保
2024年以降は、つみたて可能期間が徐々に減っていくということ。

ワタシの子供たちが成人する頃には、つみたて期間が激減する。
このままだとちょっと悲しいなというのが、率直な感想ですね。

新NISA

新NISAについて、大綱を読むと制度の全体像がぼんやり見えてきます。
どうやら報道されていた通り、いわゆる2階建ての設計になるようです。

1階の部分は、公募等株式投資信託(ETFや投資信託)のみが対象。
1階の枠は年間20万円まで、1階の活用が2階の枠を使う前提条件に。

2階の枠は年間102万円まで、対象商品制限は上場株式等となります。
ここからが複雑ですが、以下の投資経験者は制限付で2階が使えます。

  • 令和6年初までにNISA口座開設済みor上場株式等の取引経験あり
  • 新NISA口座に公募等株式投資信託を受け入れないと届け出る

上記2項目を満たした場合は、上場株式に限って2階部分を使えるようです。
当てはまらない場合は、6ヵ月以内に公募等株式投資信託の受け入れが必要。

1階で受け入れた年に限り、上場株式等を対象とする2階の枠が使えます。
この場合、上場株式と公募等株式投資信託(ETFや投資信託)が対象です。

なお、2階対象のうち公募等株式投資信託のレバレッジ投信は対象外となります。
いわゆる投資未経験者には、レバレッジ投信はリスクが高いという判断でしょう。

長々と書きましたが、与党税制改正大綱から読み取れる要点は下記の通り。

  • 1階は公募等株式投資信託のみが対象
  • 2階は原則、上場株式および公募等株式投資信託が対象(例外あり)
  • 投資経験者は、1階を使うかどうかの選択ができる
  • 投資経験者は、1階を捨てると2階だけ使える(上場株式のみ)
  • 投資経験者は、1階を使うと2階も使える(上場株式+レバ以外ファンド)
  • 投資未経験者は、1階を使うと2階も使える(上場株式+レバ以外ファンド)

ジュニアNISA

残念ながら、当初予定通りに2023年で終了となります。
2024年以降、源泉徴収なしで払い出しが可能とのこと。

その他の変更点等

地味な変更ですが、NISA口座の変更・廃止手続きがネット対応可に。
口座開設手続きはまだ紙提出が必要ですが、大きな一歩だと思います。

以上が、与党の令和2年度税制改正大綱から読み取れる情報となります。
ワタシの解釈が誤っている可能性もあり、詳細は自分で確認しましょう。

NISA恒久化やつみたてNISA奨励金が実現しなかったのは、率直に残念。
しかし、つみたてNISAの延長と新NISA創設は金融庁の大きな成果です。

つみたてNISAは更なる手当てが必要

つみたてNISAは5年延長という結果となりましたが、まだ不十分
20年間のつみたて期間を提示し続けることが、重要だと思います。

長期分散積立投資を根付かせるために、政策的なメッセージが必要で。
それを新NISAが担えるとは到底思えず、つみたてNISAだと思います。

自由度の少ない制度ではありますが、投資の第一歩には適しています。
つみたてNISAの縛りが足枷だと感じたら、課税口座で投資すればOK。

時間を掛け、徐々にリスクに慣れて投資を継続していくという意味でも。
いまの日本には、少額の積立投資を長期的に促す税制が良いと思います。

既に投資を始めている人の資産形成を後押しするのも悪くないけど。
限られた財源のなかで、投資を促すために必要なのはつみたてNISA。

一応断っておくと、ワタシはつみたてNISAを2018年から利用していて。
つみたてNISAが恒久化されても、何か恩恵を受けることはありません。

それでもやっぱり、投資による資産形成を後押しするには最適だと思う。
5年延長という第一歩は素晴らしいですが、更なる延長を求めたいです。

NISAのあるべき論は、また別の記事で詳しく語ってみたいと思います。

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青井ノボル
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