青井ノボルです。
2019年2月13日はNISAの日だったこと、ご存知でしょうか。
大きなニュースになることもなく、過ぎ去った気もします。
さて、マネックス証券ではNISAの日にガイドブックの提供を開始。
「NISA・つみたてNISA活用ガイドブック」というタイトルです。
誰でも無料でダウンロードできる、このガイドブック。
読んでみると、案外良心的な内容が書かれていました。
この記事では、マネックス証券のガイドブック「証券会社の社員はつみたてNISAで何を買っているのか」について考えたことを書いていきます。
HPから無料ダウンロード
少額投資非課税制度(NISA)の活用法について書かれたガイドブック。
マネックス証券のホームページから、無料でダウンロードができます。
証券会社アナリストが、プライベートでNISAをどう活用しているか。
買っている具体的な銘柄まで、踏み込んでいる体裁となっています。
実際にどうなのかは不明ですが、設定としては上記の通りです。
具体的な銘柄より、それに付随する情報が面白いと感じました。
全19ページで、読み物としては手軽に読めるボリュームです。
こういう考え方もあるんだなと、参考になるのではと思います。
つみたてNISA口座稼働率が低い
資料の構成ですが、一般NISA編とつみたてNISA編に分かれています。
それぞれに別れる前に、導入で書いてある内容が目に留まりました。
それは、NISA口座の稼働率に係るデータです。
徐々にNISA口座を活用している個人投資家の増加が分かりますが、一方で、口座は開いているが、2018年9月末時点で実際に稼働している口座はNISAで約70%、つみたてNISAに至っては約54%というデータもあります。
(引用元:ガイドブック「証券会社の社員はつみたてNISAで何を買っているのか」|マネックス証券)
データの詳細は、日本証券業協会HPにて確認できます。
NISA口座の開設が増えていても、低稼働率では残念なこと。
特につみたてNISA口座の稼働率は、半分程度に留まります。
つみたてNISA口座の稼働率が低い理由、少し探ってみます。
つみたてNISA口座開設者の特徴
つみたてNISA口座開設者の属性をみると、2つの特徴があります。
- 投資未経験者が相対的に多い
- 若者世代が相対的に多い
それぞれ、日本証券業協会のデータを見てみます。
投資未経験者の割合
まず、各NISA口座における投資未経験者割合を見てみます。
(引用元:NISA口座開設・利用状況調査結果について|日本証券業協会)
投資未経験者の割合は、つみたてNISAが圧倒的に多いです。
初めての投資に、つみたてNISA口座を選択している人が多い。
嬉しいデータですが、口座稼働率低下の一因かもしれません。
思い切って口座開設まで行き着いたものの、買付に至らない。
積立設定さえ済ませれば、ほったらかしも可能なはず。
それでも、最初の一歩を踏み出せない人が多いのが現実です。
若者世代の割合
つぎに、各NISA口座における年齢層も見てみます。
(引用元:NISA口座開設・利用状況調査結果について|日本証券業協会)
20歳代~40歳代の口座割合をみると、倍以上の差があります。
非課税期間が20年間用意されていることもあり、若者世代が多い。
つみたてNISA口座の大きな特徴ですし、良い傾向だと思います。
一方で、現役世代が多いが故に忙しい日常を送っているでしょう。
多忙な日常に流され、積立設定の前に脱落する可能性も高いです。
口座開設者の属性を見ると、稼働率の低さも何となく分かります。
残念なデータですが、ある程度仕方無いことなのかもしれません。
ちなみに、口座開設期間が長すぎる問題は解決済みです。
きっと、他の要因もあるのだと推測されます。
それでも、開設までの時間短縮は大きな一歩だったと思います。
つみたてNISAは忙しい人向け
さて話を戻して、ガイドブックの本編について触れていきます。
内容は、一般NISA編とつみたてNISA編の2つに分かれています。
一般NISA編は、日経平均3万円超え予想でお馴染みの広木氏。
「大化け成長銘柄への投資で非課税枠を活用」するようです。
なかなかダイナミックな話ですが、この記事では割愛します。
つみたてNISA編は、マーケティング担当である松浦氏が担当。
一通り読みましたが、地に足の着いた内容だなと感じました。
(引用元:ガイドブック「証券会社の社員はつみたてNISAで何を買っているのか」|マネックス証券)
資産運用に過度な期待をしない、という点は少し気になります。
「年1~2%」で増えていけば良いというのは悲観的な気もします。
期待リターンは適正な数値を想定しておく方が良い気がします。
一方で、期待リターンへ過剰な期待をしない心構えは大事です。
「昔は株式投資は趣味でやる人が多かったのに対し、今は将来不安が大きいために興味がない人でも投資をしなければならない時代です。そういう人は損失に慣れていないので、少し評価額が減っただけで慌てたり、投資を辞めててしまう。積み立てはほったらかしでも自動で続くので、忘れているぐらいでいいんです」
(引用元:ガイドブック「証券会社の社員はつみたてNISAで何を買っているのか」|マネックス証券)
投資をしなければならないかどうか、人によって捉え方は異なります。
ただ、「投資初心者が損失に慣れていない」という指摘はズバリです。
相場暴落に直面した時に、慌てて投資を辞めないために。
何をすべきかは、自分なりに考えて答えを出す課題です。
ワタシの場合は、投資判断の余地をできるだけ排除すること。
あえて、思考停止な投資を選択することが大切だと考えます。
さて、このつみたてNISA編は重要なポイントが整理されていて。
高手数料な投資商品をゴリゴリに推してくることもありません。
投資に時間を掛けられない人が、老後に向けて資産形成をする場合。
つみたてNISA口座を活用した長期投資が適していると書いています。
証券会社が良心的な発信をしている点は評価したいです。
テーマ型投資信託などにはご用心
つみたてNISA編の記事内容は、前述の通り良心的でした。
ところが、松浦氏がサテライト投資に言及していて。
その流れの中で、気になる単語が幾つか出てきます。
- 米国のIT企業に投資する投資信託
- インドネシアやベトナム株に投資する投資信託
サテライト投資で、上記のファンドも買っているとのこと。
真偽は不明ですが、短期で乗り換えていく予定だそうです。
ラストにこの手の話を織り込んでくるあたりは流石ですね。
NISA活用法を指南する記事には不要な文章だと感じました。
やや気になる部分はありますが、全体として良心的です。
参考資料として、一度読んでみてはいかがでしょうか。
NISA早得キャンペーン実施中
ちなみに、マネックス証券ではNISA口座開設キャンペーンを実施中。
NISA口座の新規開設で、もれなく現金200円プレゼントだそうです。
各NISA口座の取引で、更に現金が当たるチャンスも。
キャンペーン期間は、2019年3月29日までとのこと。
つみたてNISAに限らず、一般NISAやジュニアNISAも対象とのこと。
いまマネックス証券でNISA口座開設を検討するのもアリですね。
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関連記事紹介
ワタシはiDeCo口座で、マネックス証券を選択しています。
非課税投資の制度なので、NISAと併せて活用したいですね。

リーマンショックの頃、一括投資で失敗した後に積立投資を開始。
月3万円の積立投資でお世話になったのが、マネックス証券でした。

コメント
NISA口座の稼働率が低いのは、何となく口座開いたけど資産運用を何してよいか分からない。
なんて方は流石にいないでしょうね。証券会社に口座作るくらいですから(銀行でも出来ますが)、投資に興味がないわけがないと思うのですが・・・。
コメントありがとうございます。
何となく、というのは窓口で勧められたケースを想定しました。
金融庁へのポーズのために、口座開設の件数だけを追いかける金融機関がある気がします。
ある中小企業経営者からは、つみたてNISAやiDeCoの口座開設を銀行から猛烈にプッシュされたという話を聞いたことがあります。