積立初期の相場変動に一喜一憂する必要が無い理由

投資方針

青井ノボルです。

このところ、相場がマイナス方向へ大きく動いています。

相場変動のうねりは、投資素人には読み切れないもの。
「上がった下がった」に惑わされないことが賢明です。

ところで、つみたてNISA制度が始まったのが2018年。
2019年となり、ようやく2年目に突入した制度です。

つみたてNISAを契機に、インデックス投資を始めた人。
本格的な下落相場は初めてという人も、多いでしょう。

個人投資家の間には、少なからず動揺が広がっています。
いまのところ冷静ですが、ワタシにも恐怖心はあります。

ただ長期投資なら、積立初期の相場変動は影響が限定的。
そのため、神経質にならなくていいのだと思っています。

この記事では、積立初期の相場変動に一喜一憂する必要が無い理由を書いていきます。

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2018年後半から下落相場へ

2018年10月から、相場が下落しているのは周知の事実。
米中貿易摩擦が要因、などと言われることも多いです。


(引用元:GoogleFinance)

世界経済の中心地であるアメリカ主要株価指数のS&P500。
2018年まで、順調に上がっていく堅実な相場環境でした。

2018年後半から一転、直近5年間で最も大きな下落相場に。
これまで堅調に推移していたため、動揺が広がっています。

2019年に入っても、アップル不調のニュースで大きく下落。
東証大発会を迎えた今日、日経平均も大幅安となりました。

リーマン・ショックと比べれば、大したことが無い。
相場経験の長い方からは、そんな感想も聞こえます。

それでも、下落相場は気分の良いものでは無いですね。

長期投資のワンシーンに過ぎない

下落相場は心地良いものでは無いのですが、仕方がないこと。
投資素人は相場を読めないので、受け入れるしかありません。

その代わり、投資素人の個人投資家には大きな武器があって。
機関投資家と違い、数10年間に及ぶ長期投資ができるのです。

資産形成のための長期投資とすると、寿命を全うするまで。
場合によっては、世代を超えた投資になるかもしれません。

20~40歳代であれば、短く見積もっても30~50年間くらい。
意外と長い年月、投資を続けていくことになると思います。

30~50年間のうち、特定の1年間を切り取ってみたとして。
長期投資のなかに占める割合は、ほんの数%に過ぎません。

今目の前で起きていて、重大に見えることであっても。
長い年月を振り返ってみれば、ワンシーンに過ぎない。

俯瞰すれば、そういった見方もあるのではと思います。

つみたてNISA制度で考える

2018年にスタートした、つみたてNISA。
初年度から下落相場に見舞われました。

つみたてNISA制度で、2018年後半の相場下落を捉えたとき。

制度の開始早々から含み損を抱えるのは、確かに辛いこと
それでも、長い非課税期間の初年度でありワンシーンです。

また、積立投資の初期であるという見方もあると思います。

つみたてNISAは、20年間の非課税枠が20年(回)分あります。
これを図式化すると、細かいですが下図のようになります。

横軸が時系列の年、縦軸が非課税枠の20年(回)分を示しています。
赤い部分が積立期間、オレンジ部分が運用のみ期間としています。

積立期間と運用のみ期間を足し合わせると、20年間の非課税枠に。
今後39年間、長期にわたりお世話になる制度だと再確認できます。

さて、この図表中でつみたてNISA初年度である2018年は左端。
左上の赤い部分、最大で40万円を運用していることになります。

合計800万円分の非課税枠が用意されているうち、40万円分。
しかも、20年間運用できるうちのわずか1年間に過ぎません。

これから先、積立投資を続けていくと投資額も増えていきます。
ただ幸いにして、初年度は投資金額が相対的に少ない時期です。

わずかな投資金額でも、相場変動で増減するのは事実です。
ただ全体で見れば、些細な出来事のように感じるでしょう。

徐々にリスクに慣れていく

投資を始めたての頃は、証券口座を頻繁に確認したくなるもの。
どうしても気になってしまうのは、投資あるあるだと思います。

確認しても構わないのですが、確認したから資産が増えるワケもなく。
逆に言えば、確認しないでほったらかしでも資産は勝手に増減します。

最初は難しいでしょうが、長期視点で考えれば気にしても仕方ない。
積立初期の段階で、相場変動に一喜一憂する必要は一切無いのです。

相場変動によるリスクは、心身ともに慣れていくものだと思います。
リスク資産が大きな金額になっても、経験があればこそ耐えられる。

ワタシもリーマン・ショックなどを経験したからこそ、いまがあって。
過去の失敗を経て、相場変動にも動揺しない仕組みを目指しています。

ただし仕組化しても、最終的には自分自身がどう感じて行動するか。
動揺していたら即退場もあり得るので、心のリスク耐性は大事です。

徐々にリスクに慣れ、いずれ資産が大きくなっても動じないように。
積立投資を続けながら着実に、耐性を付けていきたいなと思います。

 

青井ノボル
青井ノボル

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コメント

  1. くまさん より:

    うちも2001年に投資始めた頃は日経平均株価、個別株価に一喜一憂しました。
    NYダウが下がれば落ち着かない。お昼に日経平均株価が下がれば落ち着かない。
    悪材料が出れば携帯で株価チェックみたいな・・・。

     まぁ、初心者や経験浅い方で含み損がたくさんある方に一喜一憂しなさんな、というのは
    簡単ですが中々そうもいかないと思います。

    うちの投資初期の頃は・・・
    1.デフレの最中で個別株は何を買っても上がらなかった(上がるのもあったけど事前に分からない)。
    2.コストが高かった。
    3.情報が足りなかった(今みたいにツイッターやSNSで情報を得る事がうちは出来ませんでした)。

    初期はいろんな個別銘柄を雑誌やテレビで知って(売り手のカモになってました)、
    買う→下がって売る(損切り)みたいなのをしてました。
    デフレなんで景気も悪く買いでは報われないんですよね。うちがいくらウォッチしても
    株価に影響があるわけないです。

     2002年頃から個別株での長期投資に切り替えました。何故なら・・・
    1.景気悪いんで更に株価の下げがあっても限定的。
    2.景気は循環するんで景気が悪い=株価が安い、は買うしかない!
    の2点でした。それでもデフレは長く続き資産がプラスになるには時間掛かりましたが。

     結局の所、うちらが株価や景気動向に一喜一憂したところで株価や景気がどうなるかは
    分からない。投資方針やアセットアロケーションが大事で結果は後で付いてくる、程度の
    問題だと思います。
    そんな事いってうちは含み益厚いんで余裕なんでしょ?って言われそうですが、
    2001年から今に至るまで資産を長期で運用(保有)して株式の自己増殖の成果を得た訳で、
    「短期」ではうまくいかなかったでしょう。この辺りは水瀬さんの著書にも書いてありますね。

     初心者の方は水瀬さんの著書をよく読んで貴重な情報を得て下さい(うちの初期の頃には
    良書は無かったです)。ちなみにうちは8回は読み直してる。

    • 青井ノボル 青井ノボル より:

      コメントありがとうございます。
      どうしても気になってしまうのは、仕方ないですよね。
      この記事が、あまり気にせずにいられるようになる一助となれば幸いです。
      水瀬さんの本は、本当に勉強になる良書だと思います。
      いやしかし、8回読み返したのは凄いです・・・!

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