青井ノボルです。
三菱UFJ国際投信が運用するつみたてNISA適格ファンドには、3種類あります。
従来のeMAXIS、コスト重視のeMAXIS Slim、そしてつみたてんとうシリーズ。
つみたてんとうシリーズは、金融機関窓口販売用のつみたてNISAファンド。
コストはやや割高ですが、近くの金融機関で相談しながら投資ができます。
さて、つみたてんとうシリーズがシリーズ合計で100億円を突破しました。
つみたてNISA開始の2018年1月から純資産を積み上げ、9ヵ月で大台です。
この記事では、つみたてんとうシリーズの100億円突破について書いていきます。
窓口販売に特化したつみたてNISA適格ファンド
ノーロードインデックスファンド業界の先頭を走っている三菱UFJ国際投信。
eMAXIS、eMAXIS Slim、つみたてんとうシリーズの3つを展開しています。
どのシリーズも、つみたてNISA適格ファンドに選定されている商品があります。
つみたてんとうシリーズは、7本すべてのファンドがつみたてNISA対象です。
(引用元:つみたてステーション|三菱UFJ国際投信)
つみたてんとうシリーズは金融機関で相談できる点が最大の特徴。
ネットでファンドを選ぶのは難しいから、身近な金融機関に相談したい。
こうしたニーズに応えるため、窓口販売用に開発されたシリーズです。
証券会社や地方銀行など、全国の金融機関59社で取り扱っています。
ちなみに、テントウムシのキャラクターは「ツミタテントゥ」という名前です。
最後の「ゥ」は大文字ではなく小文字なので、間違えないようにしましょう。
9ヵ月で純資産残高100円突破
つみたてんとうシリーズは、つみたてNISA用と言っても過言ではありません。
実際のところ、つみたてNISAが始まった2018年1月から資金流入しています。
(引用元:三菱UFJ国際投信プレスリリース資料)
2018年1月から、ほぼ同じペースで純資産残高が積み上がっています。
積立投資の特性上、毎月一定ペースで積み立てる人が大半だと思います。
コツコツ積み立てる人が多いからこそ、こうした推移となるのでしょう。
また、わずか9ヵ月間で100億円を突破した点にも価値があると考えます。
eMAXIS Slim シリーズが500億円を突破したのは、約1ヵ月前のこと。
つみたてNISA適格ファンドが大多数を占めるファンドシリーズです。

eMAXIS Slim シリーズは、業界最低水準の運用コストが最大の特徴。
ネット専用ファンドとして人気化し、いまも資金流入が続いています。
一方のつみたてんとうシリーズは、最低コストというワケではありません。
大体のコスト水準は、Slimよりも若干高く、eMAXISよりは低い感じ。
対面販売を意識した商品なので、コストをかけて紙資料も用意しています。
つみたてNISAの場合、商品説明以外に制度説明も必要になりますよね。
手厚い相談対応へのツール提供などで支援した結果が、9ヵ月で100億円。
金融機関の儲けが少ないファンドでも、これだけの成果が出たのです。
証券会社や地方銀行の対面販売にも、良心が残っているようで嬉しいです。
意外と低コストなファンドです
さきほど少し触れましたが、つみたてんとうシリーズのファンドは7本。
その全てが、金融庁の条件を満たしたつみたてNISA適格ファンドです。
つみたてんとうシリーズはいずれもインデックスファンドです。
金融庁の指定した指数で、かつ信託報酬上限を下回っています。
eMAXIS Slim シリーズのような、業界最低水準コストではありません。
それでも、低コストなファンドであることは間違いありません。
たとえば、つみたて先進国株式の信託報酬は年率0.2%(税抜)になります。
紙資料を用意しながらも、非常に低く抑えられたコスト水準だと思います。
ちなみに、つみたて新興国株式の信託報酬は、年率0.34%(税抜)。
つみたて日本株式(TOPIX)の信託報酬は、年率0.18%(税抜)。
いずれも、最低コストでは無いですが十分低い水準と言えるでしょう。
窓口販売のレベルアップが次なる課題
先日の第2回ブロガーミーティングでも、各シリーズファンドの話題がありました。
店頭販売メインのつみたてんとうやeMAXISは、国内株式が人気とのこと。
一方、ネット専売のeMAXIS Slimでは外国株式が人気だそうです。
つみたてんとう100億円突破のプレスリリースには、次のように書かれています。
同シリーズは 2017年8月にお客さまの少額からの長期・積立・分散投資を応援することを目的として設定し、積立投資を通じた資産形成の機会を幅広く提供させていただいております。
(引用元:三菱UFJ国際投信プレスリリース資料)
時価総額比率の全世界株式のうち、国内株式は10%に満たない割合だと思います。
そう考えると、外国株式にも投資をするという選択は地域分散となるハズです。
地域分散の概念はまだ浸透しておらず、窓口販売の次なる課題かもしれません。
それでも、窓口販売において良心的なファンドの販売実績が伸びるのは良い傾向です。
三菱UFJ国際投信では、つみたてんとうを扱う販売会社に対して投資教育を実施しています。
販売会社の支店を訪問し、つみたてNISAの仕組みや積立投資の意義を解説している模様です。
地道な努力がいずれ大きな成果となり、販売員のレベルが上がれば世の中も変わる。
金融機関の窓口販売も、少しずつ変わっていくのではという希望が見えていきます。
長期分散積立投資の広がりに期待
個人投資家にとって、ネット販路に絞った超低コストファンドは素晴らしい存在です。
色んな情報を得ながら、自分の頭で考えてファンドを選ぶのが理想的ではあります。
それでも一歩踏み出す勇気が出ない人に、窓口の販売員がそっと背中を押してあげる。
低コストなインデックスファンドで、長期分散積立投資を継続していく方法を教える。
金融機関によって、つみたてNISAへの取り組みには濃淡があるのが実態です。
それでも少しずつ、つみたてんとうシリーズを通じて変わるかもしれません。
つみたてNISAを活用した長期分散積立投資は、普通の人向けの投資法です。
当ファンドシリーズにより、長期分散積立投資が広まることを願っています。
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コメント
対面販売はある程度需要があるんですね。うちも投資始めた頃は電話で注文でしたが手数料がべらぼうに高く(2500円+税金)、すぐにネット証券へ移りました。投資始めは対面で慣れてレベル上がってきたらいろいろ試せばいいと思うけど、本読んだりすれば対面を省けるんで楽だとは思いますが。
まぁ、コストも対面にしては安いのでこれはこれでいいと思いますね。
コメントありがとうございます。
対面でこのコストは凄いなと、純粋にそう思います。国内株式は、Slimと大差ないですし。
もちろんネットで買えるレベルが好ましいですが、まずは始めることが大事なのかなと。対面の良心的な投信販売が広まることを願うばかりです!