青井ノボルです。
たわらノーロードシリーズは、みずほ系運用会社の低コストファンド。
最近は注目度が下がっていますが、先進国株式などは人気があります。
たわらといえば先進国株式が有名ですが、実は他のファンドも頑張っています。
2018/11/8、たわらノーロード日経225が純資産総額100億円を突破しました。
(引用元:たわらノーロード日経225公式HP|アセットマネジメントOne)
完全ノーマークでしたが、少し不思議な純資産総額推移により大台達成です。
この記事では、たわらノーロード日経225が純資産総額100億円を突破したことを書いていきます。
馴染みのある日経平均株価指数
日経平均は、ニュースでよく見掛ける身近な株価指数ではないでしょうか。
三菱UFJ国際投信のeMAXISシリーズでも、不動の1番人気を誇っています。
株価指数と言われ、真っ先に日経平均を思い浮かべる人が多いのでしょう。
馴染みのある指数であるが故に、窓口販売を中心に人気があるようです。

少し古いデータですが、つみたてNISA対象商品のうち日経平均連動がトップ4を独占。
分散投資であれば国内株式以外にも投資したいところですが、圧倒的な人気です。
金融機関における窓口販売の現場では、投資の相談したい顧客が多いと思います。
投資知識の乏しい顧客に、分散投資の重要性を説くのは非常に難しいのでしょう。
たわらノーロード日経225の概要
ここで、たわらノーロード日経225の基本情報を整理していきます。
たわらノーロード日経225公式HPを見ながら、確認しましょう。
ベンチマーク
日経平均株価(日経225)に連動する投資成果を目指して運用しています。
その名の通り、日本経済新聞社による国内225銘柄で構成された指数です。
対象銘柄の単純平均株価に、「序数」「見なし額面」という調整をするようです。
その性質上、株価が相対的に大きい銘柄の影響を強く受けると言われています。
日経平均株価指数は、実は歴史の長い株価指数でもあります。
1950年、東証が源流となる株価指数を算出したことにはじまり。
1975年、日経ダウ平均株価として日経新聞社が算出するように。
1985年、現在の呼称である日経平均株価に改称されたそうです。
国内株式の動向をみるため、長年にわたり利用されている株価指数。
歴史を振り返ると、馴染みのある株価指数であることも納得ですね。
ファンドの仕組み
たわらノーロード日経225は、ファミリーファンド形式で運用しています。
(引用元:たわらノーロード日経225交付目論見書|アセットマネジメントOne)
投資家から集めたお金は、ベビーファンドである当ファンドに集約されます。
マザーファンドに投資をして、マザーファンドが実質的な運用を担います。
日経225に連動するため、日経225へ投資するマザーにぶら下がる構造です。
ファンドの費用(コスト)
肝心の運用コストですが、信託報酬が年率0.17%(税抜)となっています。
eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)が、信託報酬年率0.159%(税抜)です。
業界最低水準の超低コストとはいきませんが、十分に低く抑えられています。
なお、第2期運用報告書によると信託報酬を除くその他コストは年率0.007%。
信託報酬とその他コストを合算した実質コストは、推測で年率0.191%(税込)。
実質コストが年率0.2%を切る水準であり、低コストと言って間違いありません。
設定日
当ファンドは、2015/12/7に設定されています。
もう少し経てば、設定から3周年となりますね。
急激な資金流入で100億円突破
2018年よりスタートしたつみたてNISAは、金融庁がファンドの条件を指定。
対象商品が絞られる中、当ファンドはつみたてNISA対象商品となっています。
(引用元:つみたてNISA対象商品届出一覧|金融庁)
一般的には、つみたてNISA開始後から資金流入が増えることが多いです。
当ファンドにもその傾向がみられますが、ちょっと違う傾向もあります。
たわらノーロード日経225の純資産総額の推移を確認してみましょう。
(引用元:たわらノーロード日経225公式HP|アセットマネジメントOne)
2018年の前半6ヵ月で約30億円を積み上げ、純資産総額がほぼ倍増に。
つみたてNISA開始による恩恵を受けているのは、間違いありません。
2018年10月からの相場急落により、資金流入に異変が起きています。
従来の純資産総額推移とは異なり、資金流入が激増しているのです。
基準価額が下がるなか、直近1ヵ月間で純資産総額が30億円弱も増えている。
個人投資家による積立投資の資金流入とは別次元の何かが起きているのです。
販売会社を見ると、中小証券会社および地銀・信用金庫が目立ちます。
金融機関の窓口販売が主体であり、富裕層が資金を入れたのでしょうか。
何はともあれ、純資産総額が100億円という節目を突破したのは事実です。
資産形成ツールとしては不安が残る
個人投資家による長期分散積立投資の資産形成を推奨している金融庁。
非課税制度としてつみたてNISAを開始して、その普及に努めています。
当ファンドをはじめ、ノーロードインデックスファンドは重要な存在です。
つみたてNISA対象商品となり、資産形成ツールとしても期待されています。
長期分散積立投資は、相場変動に依らず分散した資産に積立投資を続ける。
感情に左右されないように、仕組化された投資であることがポイントです。
そして、投資対象は低コストでありリスクが相対的に低いものが望ましい。
つみたてNISA対象商品である、インデックスファンドも選択肢の一つです。
こうしたなか、詳細は不明ですが相場急落により資金を集めた本ファンド。
個人投資家による資金ではなく、投機的なマネーが入ったと推測しています。
資産形成のツールとしての役割ではない何かで、大量の資金が入りました。
そのため、純資産総額100億円達成=人気ありという図式ではありません。
信託報酬が相対的に低水準ですが、超低コストのライバルが存在します。
今回の資金流入が投機的な資金だとすれば、資金流出の懸念もあります。
純資産総額が積み上がると、繰り上げ償還のリスクが減るとも言われます。
ただ資金流入の中身を吟味しないと、実態を見誤るリスクもありそうです。
たらわノーロード日経225の純資産総額は、今後どう変化するのか。
非常に興味深いことなので、これからもウォッチしたいと思います。
関連記事紹介
たわらノーロードと言えば、先進国株式が最も規模が大きいファンドです。
eMAXIS Slim 先進国株式と比べ、どちらに優位性があるのか考察しました。

2018年10月には、相場の急激な下落に見舞われたタイミングもありました。
相場変動に見舞われても、淡々と積立投資を継続することが重要だと思います。

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