青井ノボルです。
2018/11/1、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)が設定されて約4ヵ月。
ついに、ライバルであるiFree S&P500の純資産総額超えを達成しました。
米国株式市場も急落する厳しい相場環境の中、やってくれましたね。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)のただならぬ底力を感じます。
この記事では、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の純資産総額がiFree S&P500超えを達成したこと、両ファンドの比較について書いていきます。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の推移
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、これまで順調に資金流入してきました。
設定当初より人気を集め、飛ぶ鳥を落とす勢いで純資産総額を伸ばしています。
純資産総額推移を時系列でまとめると、下記の通りです。
2018/07/03 新規設定
2018/07/13 純資産総額3.15億円、全世界株式(3地域均等型)超えを達成
2018/08/01 純資産総額10億円突破
2018/08/16 純資産総額17.83億円、全世界株式(除く日本)超えを達成
2018/08/22 純資産総額20億円突破
2018/09/19 純資産総額30億円突破
2018/10/04 純資産総額40億円突破
2018/10/17 純資産総額50億円突破
2018/10/31 純資産総額60億円突破
2018/11/01 純資産総額62.09億円、iFree S&P500超えを達成
当初は月10億円程の資金流入ペースでしたが、直近では一気に加速。
いまや月20億円を超えるペースとなるなど、勢いが止まりません。
米国株投資の人気が高まっている中で、当ファンドが選ばれている。
純資産総額が積み上がるまで様子見という人も多かったのでしょう。
一過性のブームとなる懸念もありましたが、定着してきましたね。
相場急落するも資金流入が続いている
ここ1ヵ月間、米国株式市場を筆頭に厳しい相場環境となっています。
(引用元:Google finance)
S&P500に限らず、2018年10月は世界の株価指数が下落傾向となりました。
相場急落と言っても良い大きな下落にも見舞われて、動揺が走りました。
それでも、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の資金流入は続きました。
厳しい相場環境でしたが、むしろ純資産総額は右肩上がりで絶好調です。
(引用元:eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)|三菱UFJ国際投信)
例えば、2018/10/11の基準価額は前日比▲3.92%の大幅下落です。
それにも関わらず、純資産総額は前日比0.04億円増となっています。
相場急落となっても狼狽売りが起きず、むしろ資金流入が上回っている。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)に投資する人達の胆力が伺えます。
遂にiFree S&P500を超えた
2018/11/1、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の純資産総額は62.09億円。
同日付で、ライバルファンドであるiFree S&P500の純資産総額は61.40億円。
2017/8/31に設定されたiFree S&P500を、僅か4ヵ月間で抜き去りました。
ここで、iFree S&P500の純資産総額推移を確認してみましょう。
(引用元:iFree S&P500|大和投資信託)
ゆっくりとしたペースですが、着実に純資産総額を積み上げてきました。
しかしながら、つみたてNISAが始まった2018年からもペースは上がらず。
相場急落で純資産総額が落ち込んでしまうなど、勢いが感じられません。
以前より楽天VTIという強力なライバルがいて、苦戦を強いられていました。
そこから更に、eMAXIS Slim シリーズから米国株式(S&P500)が登場です。
iFreeの資金流入が伸び悩む要因、ライバルファンドの存在にありそうです。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)とiFree S&P500のコスト比較
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、まだ設定間もないファンド。
第1期の決算を迎えておらず、実質コストは現時点で不明です。
しかしながら、iFree S&P500との比較であれば連動指数が一緒です。
単純に基準価額推移を比較すれば、コスト負担の大きさが分かります。
指数への連動性が高いかどうか、厳密には乖離の大きさも影響します。
しかしながら、ここでは単純化のために基準価額の推移で比較します。
月初基準価額の推移を比較してみましょう。
なお、7月のみ7/3(Slimの設定日)です。
(公開データをもとに筆者が独自作成)
基準価額の絶対値は、設定日によって全く異なるものです。
数字の大小ではなく、同期間内の変化率が重要となります。
どちらもS&P500への連動を目指しており、理論上は同じリターンのはず。
実際には、運用コストを負担する分だけ指数よりリターンが劣後します。
つまり、基準価額の変化率が相対的に低い≒運用コストが相対的に高い。
ここでは前月比の差異を算出し、両ファンドのコスト負担を比較します。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)設定直後の比較は、大差となりました。
0.064ポイントの差ですので、単純に年率換算すると0.768ポイント差です。
このときは、eMAXIS Slimが相対的に運用コストが高かったと考えられます。
しかしながら、その後はほとんど差が無い状況が続いています。
基準価額は四捨五入されており、ほぼ誤差の範囲内と考えます。
現時点の実質コストはほぼ互角と推定
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、信託報酬が年率0.160%(税抜)です。
一方のiFree S&P500ですが、信託報酬が年率0.225%(税抜)となります。
しかしながら、直近の基準価額推移を比較したところほぼ互角でした。
その他コストを含めた実質コスト、ほぼ同水準であると推定されます。
あくまで、ここ数ヶ月の基準価額推移からの推測に過ぎません。
ただ、乖離がほぼ発生しない前提であれば事実に近いでしょう。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、設定から間もないファンド。
設定当初は運用コストが大きくなりがちという話もあるようです。
基準価額の推移について、今後どのように変化するのか注目です。
eMAXIS Slim シリーズの牽引役
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、eMAXIS Slim シリーズの看板商品。
先進国株式とバランス(8資産均等型)と並び、販売金額トップ3の一角です。
米国株人気は現在でも継続しており、相場急落でも変化はありませんでした。
一時的なブームと言うよりは、定着してきたと考えても良いように感じます。
楽天VTIとの差はまだまだ大きいですが、まずは同じ指数のライバルを抜いた。
わずか4ヵ月間でファンド規模を逆転したこと、素晴らしい成果だと思います。
つみたてNISA対象商品でもありますし、iDeCoでも採用が進んでいます。
個人投資家の資産形成ツールとして、浸透しているのは間違いありません。
eMAXIS Slim シリーズの牽引役として、今後の動向に期待しています。
関連記事紹介
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)が設定発表された際に書いた記事です。
月次報告書によると指数との乖離も限定的ですし、今後に期待しています。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)はスタートダッシュを決めて存在感を高めました。
iFree S&P500を超えたのは通過点に過ぎないので、更なる躍進に期待しています。

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