青井ノボルです。
ついに受益者還元の仕組みが始動、歴史的な転換点となりそうです。
eMAXIS Slim 先進国株式が、純資産総額500億円を突破しました。
業界最低水準の運用コストを目指し続けるeMAXIS Slim シリーズ。
信託報酬をライバルファンドに合わせるというのは、周知の事実。
実は純資産総額が一定以上になると、超過分の信託報酬をダウン。
規模拡大により、信託報酬負担が軽減される仕組みが存在します。
この仕組みが発動される基準金額が、まさに純資産総額500億円。
2019/7/8、eMAXIS Slim 先進国株式は歴史的な扉を開けました。
この記事では、eMAXIS Slim 先進国株式の純資産総額500億円突破と受益者還元開始について書いていきます。
eMAXIS シリーズの真価を発揮
eMAXIS Slim シリーズは、揺るぎないコンセプトを貫いています。
「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける」です。
このコンセプトを徹底的に実行することで、支持を集めてきました。
信託報酬の対抗引き下げを徹底する姿勢が、大きな差別化要因です。
eMAXIS Slimシリーズを選んでおけば、ほぼ間違いがないと言われる。
インデックス投資ナイトでも、シオイさんが言及していたのが印象的。
ライバルファンドに対抗して、信託報酬を引き下げるということ。
業界最低水準の運用コストを目指すための、ひとつの仕組みです。
もうひとつの重要な仕組みこそが、受益者還元型の信託報酬率。
eMAXIS Slim シリーズで初めて、先進国株式が発動することに。
(引用元:eMAXIS Slim 公式HP(2019/7/8時点))
トリガーとなるのは、純資産総額が500億円を突破すること。
2019/7/5時点の純資産総額で、あと一息まで来ていました。
約2年4ヵ月で500億円に到達
eMAXIS Slim 先進国株式の歴史を紐解いてみます。
2017/02/27 新規設定(信託報酬0.200%)
2017/08/03 純資産総額10億円突破
2017/10/02 信託報酬引き下げ(0.200%→0.190%)
2017/11/10 信託報酬引き下げ(0.190%→0.189%)
2017/12/29 純資産総額30億円突破、信託報酬の大幅引き下げを発表
2018/01/30 信託報酬引き下げ(0.189%→0.1095%)
2018/02/13 純資産総額50億円突破
2018/04/25 純資産総額100億円突破
2018/07/02 純資産総額150億円突破
2018/07/25 信託報酬引き下げ(0.1095%→0.1090%)
2018/08/28 純資産総額200億円突破
2018/11/06 純資産総額250億円突破
2019/01/18 純資産総額300億円突破
2019/02/19 純資産総額350億円突破
2019/03/04 eMAXIS 先進国株式の純資産総額超えを達成
2019/04/03 純資産総額400億円突破
2019/06/10 純資産総額450億円突破
2019/06/25 信託報酬引き下げ(0.1090%→0.0999%)
2019/07/08 純資産総額500億円突破、受益者還元型の信託報酬率スタート
純資産総額400億円から500億円突破まで、約3ヵ月を要しました。
2019年5月に相場が大きく下落したことが、要因だと推測します。
SBI証券で資金流入出額を確認しても、勢いは衰えていません。
FOY2018で第1位に輝くなど、その人気は底堅くなっています。
先進国株式クラスはインデックス投信の花形とも言える資産クラス。
各社が激戦を繰り広げる中で、ひときわ目立つ存在と言えそうです。
eMAXIS Slim シリーズのコンセプトは、当面はブレないでしょう。
ブロガーミーティングで対話する限りでは、そのように感じます。
受益者還元のギアがもう一段上がる、純資産総額1,000億円の到達。
そして、<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式を超えていく。
まだまだ先は長いですが、夢では終わらないだろうと考えています。
実質引き下げは微々たるものだけど
eMAXIS Slim シリーズが新規設定され、もう少しで2年半です。
超低コストなファンドとして認知され、広く支持を集めています。
その結果として、今回純資産総額が500億円を突破しました。
受益者還元型の信託報酬率が適用され、更なる超低コストへ。
とはいえ、冷静に考えると実質的な引き下げ率は微々たるもの。
500億円突破から間もない現在では、約0.0999%(税抜)です。
当ファンドは、2017年2月27日に設定して以来、順調に残高を伸ばし、7月8日に純資産残高500億円を突破しました。それに伴い、純資産残高500億円以上の部分について、現行の業界最低水準(0.0999%(年率・税抜))をさらに下回る信託報酬率が適用となることについてご報告申し上げます。
(引用元:eMAXIS Slim 先進国株式インデックスファンドレポート|三菱UFJ国際投信)
信託報酬率の引き下げは、正直なところオマケ程度に過ぎません。
それでも、ファンド規模に応じた運用コストの引き下げは有難い。
信託報酬はライバルと同率にして、最低水準を着実に確保しつつ。
受益者還元型の信託報酬率の適用で、単独最低コストに躍り出る。
業界最低水準の運用コストを更に下回る信託報酬率が適用されると。
実質的な引き下げ幅は僅かですが、大きな価値を生み出すでしょう。
持続可能なファンドへ
今回の受益者還元型の信託報酬率ですが、以前からある仕組みです。
eMAXIS シリーズ全体に対して、2016年6月に導入がされています。
ファンドの規模が大きくなれば、効率的な運用により低コストへ。
信託報酬の絶対額も増えて、ファンドの持続可能性も高まります。
最低水準の運用コストが持続されれば、安心して長期投資ができる。
すると資金流出が抑えられ、運用会社の安定収入にも繋がっていく。
徐々にファンドの規模を大きくしながら、長期投資をしてもらう。
持続可能性が高まることで信頼感が大きくなり、更に資金流入へ。
プラスの循環がぐるぐる回ることで、持続可能性はより高まります。
この調子で、eMAXIS Slim 先進国株式には頑張って欲しいですね。
関連記事紹介
超低コストであっても、長期投資に資するファンドであるかどうか。
持続可能なファンドなのか、勝手にあれこれと考えてみた記事です。

eMAXIS シリーズは大きく花が開いて、ついに4,000億円まで到達です。
日本のバンガードを目指す三菱UFJ国際投信、更なる活躍を祈念します。

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