青井ノボルです。
先月、eMAXIS Slimに関する2つのビックニュースが舞い込みました。
三菱UFJ国際投信のブロガーミーティング開催にあわせての発表です。
MUKAMブロガーミーティングには、これまで毎回参加をしていました。
今回は子供が入院していたこともあって、泣く泣く参加を諦めました。
FOY2018でeMAXIS Slim 先進国株式が第1位に輝いた後であっても。
信託報酬の引き下げを即座に行っていくことで、超低コストを維持。
加えて、ベンチーマーク変更と他社追随範囲拡大は素晴らしいです。
投資家目線の改善を積み重ねる姿勢に、ワタシは敬意を表します。
この記事では、進化を続けるeMAXIS Slimについて書いていきます。
(※アイキャッチ画像はeMAXIS Slim公式HPより抜粋)
ブローガーミーティング当日に発表
eMAXIS Slimといえば、超低コストファンドとして有名な存在に。
業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続けています。
他社のファンドに追随し、信託報酬を引き下げていくことは勿論。
それに加えて、個人投資家との対話姿勢が評価を高めていました。
昨年から続いてるブロガーミーティングは、まさに対話の場です。
三菱UFJ国際投信の想いを知り、またブロガーも想いを伝えます。
コストの関係もあり、全国行脚というのは現実的に厳しいはず。
東京開催のみですが、定期的に継続する姿勢は素晴らしいこと。
2019/4/18、FOY2018でトップに輝いてから初めての開催へ。
ブロガーミーティング当日に、例のニュースが発表されました。
ワタシは残業でバタバタしていて、気付いたのは夜のこと。
どうやらTwitterでは、大きな話題となっていたようです。
iDeCoファンドにも追従へ
eMAXIS Slim シリーズと言えば、超低コストへのこだわりが強く。
他社ファンドへ徹底的に対抗して、信託報酬を引き下げてきました。
同じ資産クラスで他社が信託報酬を引き下げると、即対応です。
この行動は一貫していて、個人投資家の支持を集めてきました。
信託報酬引き下げ対象の他社類似ファンドとは、公募投資信託。
対象に、確定拠出年金専用ファンドは含まれていませんでした。
一方で、DC専用ファンドが信託報酬を引き下げるケースもあり。
その場合、eMAXIS Slimが追随できないジレンマがありました。
DCと言えば、企業型確定拠出年金というイメージでしょうか。
個人型確定拠出年金がiDeCoという愛称となり、状況は変化。
個人型では、企業型と異なり投資商品を選ぶ余地が拡大して。
金融機関を自由に選び、DC口座を開設できる様になりました。
こうした投資環境変化も後押しして、変更に至ったのでしょう。
『eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)』は“貯蓄から資産形成へ”の流れのなか、低コストでの運用ニーズにお応えする形で2017年2月に誕生しました。以来、業界最低水準の運用コストをめざし続けるという方針のもと、他社類似ファンドの運用コストに注意を払いつつ、実際に運用コストを引き下げてまいりました。
おかげさまで、足元ではシリーズ全11ファンドの合計純資産額が1,200億円を突破(2019年4月4日現在)するなど、お客さまからのご支持を頂戴しております。
この度、弊社ではより多くの方々にご愛顧いただきたく、運用コスト見直しに係る『他社類似ファンド』の範囲を、『個人型確定拠出年金(iDeCo)にて採用されているファンド』にまで拡大します。
この結果、『他社類似ファンド』の定義は、『公募投資信託(ETFおよび企業型確定拠出年金のみで取扱いのファンドを除く)』となります。
(引用元:業界最低水準の運用コストをめざす『eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)』信託報酬率の引き下げを実施)
運用コストの削減は、販売会社との絡みもあって大変なことです。
思い切った変更へ踏み切ったことに、敬意を表したいと思います。
ベンチマークを配当込み指数に変更
eMAXIS Slimはベンチマークが配当除く指数で、分かりにくい。
評価の高いファンドですが、数少ない欠点であったと思います。
運用の現場では、配当込み指数への連動となっていたようで。
インデックス投資ブロガーには周知の事実だったと思います。
とはいえ、普通の個人投資家には分かりにくかったでしょう。
運用報告書を見ても、ベンチマークより大幅なプラスで推移。
インデックスファンドは、指数との連動性が重要な要素です。
プラスとはいっても、大幅な乖離には気持ち悪さがあります。
痒いところに手が届く、といった細かい要素かもしれません。
それでも「分かりやすさ」を求めて改善した点は素晴らしい。
弊社では、これまで株式の指数については、主に「配当除く指数」を使用してまいりました。これは、日常的に広く利用されている指数が「配当除く指数」であったことや、ファンド設定時に「配当込み指数」が公表されていない指数が存在したこと等が主な理由です。
一方、ファンドの運用では保有する資産から配当金を受け取るため、ベンチマークとして採用した「配当除く指数」とファンドの運用結果に配当相当分の差が生じておりました。
こうした状況を踏まえ、『eMAXISシリーズ』、『eMAXIS Slimシリーズ』、『つみたてんとうシリーズ』をはじめとした当社インデックスファンドにおいて、より一層わかりやすい情報提供を行うため、「指数に連動した運用成果を目指す」というインデックスファンドの商品性に、より適した「配当込み指数」に変更することといたしました。
(引用元:ベンチマークの「配当込み指数」への変更について)
分かりやすい情報提供、とても大事なことではないでしょうか。
細かい改善でも、手間を惜しまずに実行する姿勢は素晴らしい。
これからも進化に期待します
eMAXIS Slim シリーズは、これまで進化を続けていきました。
信託報酬の引き下げも、徹底的に追随する姿勢は想定外でした。
米国株式やオールカントリーも、ニーズに応えて新規設定です。
ブロガーミーティングでは投資家に寄り添い、意見交換を実施。
ありそうでなかった取り組みに、個人投資家は魅了されました。
FOY2018ではシリーズから多くのファンドが入賞を果たしました。
個人投資家の中で、eMAXIS Slimへの支持が広がっているようです。
実績はもちろん、これからも進化し続けることが期待されていて。
いまも期待に応え続けている、というのが現状なのだと感じます。
ひとつ懸念があるとすれば、現在の体制が変わったときでしょうか。
常務執行役員の代田氏が代わっても、いまの姿勢を貫けるのか否か。
個人投資家の方を向いてくれているのは、本当にありがたいこと。
これからも個人投資家にとって、良い方向の進化を続けて欲しい。
これまでの取り組みに敬意を表しつつ、今後にも期待しています。
関連記事紹介
eMAXIS Slim シリーズを選択するということには、大きな意味がある。
コストを極限まで抑えることは、インデックス投資には重要な要素です。

これからの時代に、インデックスファンドはどう在るべきか。
学生の若々しい視点で、ぜひ切り取って欲しいなと思います。

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