eMAXIS Slim シリーズの純資産総額が1,000億円突破

投資信託・ETF

青井ノボルです。

このところ、eMAXIS Slim シリーズの勢いが止まりません。

FOY2018では、11本中7本が受賞するという快挙を成し遂げ。
eMAXIS Slim 先進国株式は、悲願の第1位を獲得しました。

2017/2/27の新規設定から、もう少しで2年が経過します。
積み重ねてきた実績と信頼が、徐々に浸透してきています。

2019/2/13、シリーズ合計の純資産総額が1,000億円を突破しました。
eMAXIS Slim シリーズが、個人投資家から選ばれている証左です。

この記事では、eMAXIS Slim シリーズのこれまでの軌跡と今後について考察します。

(※アイキャッチ画像はeMAXIS Slim公式HPより引用しています)

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とことんコストを追求するeMAXIS Slim シリーズ

eMAXIS Slim シリーズは、三菱UFJ国際投信が手掛けるファンドシリーズ。
主力のeMAXIS シリーズから派生し、Slimシリーズを新たに設定しました。

最大の特徴は、業界最低水準の運用コストを追求する商品設計にあります。

マザーファンドは、他ファンドと共用して規模メリットを得ています。
ネット系販売会社に厳選することで、コスト引下げを柔軟にできます。

そのほか、受託会社もグループ会社でコスト引き下げ余地があります。
運用報告書などの資料はペーパーレス化して、コスト削減しています。

コスト優位性を発揮できる条件が、しっかり整っていると思います。

また、シリーズとしてコンセプトを宣言している点も見逃せません。

「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける」
高らかに宣言して、実際に信託報酬の引き下げを断行している。

有言実行への強い姿勢は、個人投資家も感じるものがあります。
ブレないコンセプトは、eMAXIS Slim シリーズ最大の武器です。

業界最低水準のコストが浸透

eMAXIS Slim シリーズは、ライバルに対抗して信託報酬を引き下げてきました。
ライバルが信託報酬引き下げを発表すると、即座に対抗できる体制が強みです。

最近では、Smart-iシリーズの引き下げに対して即時対応を実施しました。

この信託報酬引き下げは、eMAXIS Slim シリーズの強さを感じます。

キッカケは、Smart-i TOPIXの信託報酬引き下げが発表されたこと。
eMAXIS Slimの信託報酬引き下げ発表は、わずか6営業日後でした。

超低コスト化への体制が整っているため、即時対応です。
圧倒的なスピードは、コストへの拘りを感じさせます。

また、Smart-i TOPIXへの対抗措置にも関わらず。
国内株式(日経平均)の引き下げも断行しました。

同じ資産クラスであれば、ベンチマークは関係ない。
ここでも、超低コストへの驚異的な拘りを感じます。

今回の引き下げ以外にも、数多くの対抗引き下げを実施しました。
愚直な行動を積み重ねた結果、信頼がじわじわと広がったのです。

結果的に、eMAXIS Slimシリーズのコンセプトが広く浸透。
FOY2018では、全11ファンド中7本が受賞となりました。


(引用元:eMAXIS Slim 公式HP|三菱UFJ国際投信

Fund of the Yearは、ファンド単体に投票する仕組みです。

ただ、選ばれた理由を確認するとシリーズとしても高評価。
運用会社である三菱UFJ国際投信の姿勢も評価されました。

揺るぎないコストへの拘りとコンセプトが浸透した結果です。

信託報酬は業界最低水準です

何度も信託報酬の対抗引き下げを実施し、業界最低水準を維持。
これは簡単なようで、とても大変なことなのだと推測されます。


(引用元:eMAXIS Slim 公式HP|三菱UFJ国際投信

特に衝撃的だったのが、新興国株式と先進国株式の大幅引き下げ。
2018年1月頃、一気に引き下げられたことが一目で分かります。

この2件の信託報酬引き下げを契機として、eMAXIS Slim シリーズのコンセプトが浸透。
eMAXIS Slim シリーズなら、超低コストを維持してくれるという信頼感が高まりました。

超低コストを目指すだけでなく、最低水準を維持してくれるのは安心です。
ほったらかし投資には最適なファンドのひとつ、と言って良いと思います。

遂にシリーズ合計の純資産総額が1,000億円へ

eMAXIS Slim シリーズのコンセプトが浸透し、資金流入が加速。
また、2018年からつみたてNISA開始という追い風もありました。

シリーズ合計の純資産総額が500億円を突破したのが、2018/8/1。
約半年の月日が流れ、2019/2/13時点の純資産総額は1,011.49億円。

圧倒的な資金流入ペースは、他の追随を許さないレベルです。
ノーロードインデックスファンドシリーズのトップでしょう。

2019/2/13時点で、全11ファンドの純資産は下記の通りです。

100億円超えのファンドが4本あって、牽引役となっています。
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)だけは苦戦中です。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)も好調です。
FOY2018では期待を集めて、初登場ながら第3位に輝きました。

主要な資産クラスを揃えている、eMAXIS Slim シリーズ。
一方では、シンプルな商品ラインアップかもしれません。

商品数が多ければ良いとかと言うと、そうとは限りません。
選択肢が多ければ多いほど、初心者は迷ってしまいがち。

シンプルさはeMAXIS Slim シリーズの特長だと思います。
ベーシックな資産形成ツール提供を続けて欲しいですね。

eMAXIS Slim ブランドを磨き上げて欲しい

eMAXIS Slim シリーズは、個人投資家から高い評価を得ています。
FOY2018では多くのファンドが入賞を果たし、先進国株式は第1位。

これまでの実績が、安心感と信頼を生み出したのだと思います。
ブロガーミーティングを通じた意見交換も、良い機会でした。

三菱UFJ国際投信と個人投資家の信頼関係は、構築できました。
ただ信頼関係は、些細なことで一気に崩れ去る脆さもあります。

遡ると、ブロガーミーティングが途絶えた過去もあるようです。
丁寧に育んできた信頼関係なので、お互い大事にしたいところ。

ファンドの商品性は、間違いなく優れていると考えています。
ハードだけでなく、ソフト面も極めてしまえば鬼に金棒です。

eMAXIS Slim ブランドをもう一段レベルアップするために。
運用会社と個人投資家が、真摯に向き合える関係こそ大事。

これから、三菱UFJ国際投信は直販開始も控えています。
積極的な情報開示、そして個人投資家との対話を大切に。

eMAXIS Slim のブランドを更に高めて欲しいと思います。

 

青井ノボル
青井ノボル

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