青井ノボルです。
2019/10/31、eMAXIS Slim シリーズに新たなファンドが追加です。
国内リートおよび先進国リートが加わり、13ファンドとなりました。
新しい資産クラスを追加し、eMAXIS Slim シリーズは一応の完成形。
ファンドラインナップを更に増やす予定は、今のところ無いようです。
資産形成に資するインデックスファンドは、これで十分。
この判断について、ワタシは好意的に受け止めています。
この記事では、eMAXIS Slim 国内リートと先進国リートが追加されたこと。
また、Slim シリーズが一応の完成形となったことについて書いていきます。
Slim シリーズに国内リートと先進国リートが追加
eMAXIS Slim シリーズでのファンドの新規設定は久し振りのこと。
1年前に全世界株式(オール・カントリー)が設定されて以来です。
今回追加されたリートは、不動産投資信託証券に投資をするファンド。
ざっくり言えば不動産に投資をしてリターンを得るという仕組みです。
多くの投資家から集めた資金で、オフィスビルや商業施設、マンションなど複数の不動産などを購入し、その賃貸収入や売買益を投資家に分配する商品です。不動産に投資を行いますが、法律上、投資信託の仲間です。
もともとは、REITという仕組みはアメリカで生まれ、「Real Estate Investment Trust」の略でREITと呼ばれています。
(引用元:そもそもJ-REITとは?|投資信託協会)
国内リートは、東証上場REITで構成された指数へ連動を目指します。
ファンドを通じて国内の実物不動産を購入し、リターンを狙います。
不動産の売買益というよりは、賃料収入を主な収益源としていて。
経費差引後の収益に基づいて分配金を得るという資産クラスです。
先進国リートは、S&P先進国REIT(除く日本)への連動を目指し。
日本を除く先進国の実物不動産に投資をするイメージとなります。
旧eMAXISでも同様のファンドあり
eMAXIS Slim シリーズで新規設定された、国内リートと先進国リート。
三菱UFJ国際投信で初運用されるのではなく、既存ファンドがあります。
以前から運用されていた、eMAXIS 国内リートとeMAXIS 先進国リート。
どちらにもマザーファンドがあって、長らく運用がされているようです。
2009/10/28に設定されているので、10年超ということでしょうか。
東証REIT指数、S&P先進国REIT(除く日本)への連動を目指します。
国内リートのマザーが約238億円、先進国リートが約197億円です。
ゼロからのスタートではない、というのは安心材料かなと思います。
そのほか、当該マザーファンドには8資産均等型からも流入があり。
旧eMAXISおよびeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)ですね。
人気のバランスファンドですし、安定的な資金流入が見込めます。
マザーファンドの規模や資金動向に、大きな問題は無さそうです。
分配金を抑制する可能性が高そう
前述の通り、REITといえば定期的に分配金を得るのが一般的です。
本ファンドの分配金はどうなるのかも、ちょっと気になるところ。
これについては、おそらく抑制するのではないかと考えています。
理由は2つあって、ひとつは旧eMAXISシリーズの分配金実績です。
論より証拠ということで、eMAXIS 国内リートの実績は下記の通り。
決算日 | 基準価額 | 分配金実績 (税引前) |
2019年1月28日 | 28,831円 | 0円 |
2018年1月26日 | 26,466円 | 0円 |
2017年1月26日 | 26,824円 | 0円 |
2016年1月26日 | 23,701円 | 0円 |
2015年1月26日 | 26,426円 | 0円 |
2014年1月27日 | 19,491円 | 0円 |
2013年1月28日 | 15,077円 | 0円 |
2012年1月26日 | 10,263円 | 0円 |
2011年1月26日 | 12,864円 | 0円 |
2010年1月26日 | 10,033円 | 0円 |
設定来累計 | 0円 |
(引用元:eMAXIS 国内リート|三菱UFJ国際投信)
なお、先進国リートも同様に分配金実績はこれまでゼロ。
分配金を抑制して再投資、基準価額を底上げしています。
数十年スパンの長期投資で考えれば、ありがたい話です。
旧eMAXIS シリーズで実践してきた運用方針を踏襲する。
同じ運用会社の商品ですから、可能性は高いと考えます。
2つ目の理由は、先日のブロガーミーティングでの発言です。
分配金の方針を変えることはないというニュアンスでした。
今後は分配金を出していく、オススメするというメッセージではない。
(ブロガーミーティング外税控除制度改正の補足説明にて代田常務発言)
以上のことから、ワタシは分配金を抑制していくものと考えています。
eMAXIS Slim シリーズは完成形へ
eMAXIS Slim シリーズは、リートが2本追加され全13本のラインナップに。
新ファンドの追加は原則としてこれで終わり、一応の完成形となりました。
ベーシックな資産クラスといえば、残りは新興国債券くらいでしょうか。
それでも組み入れる優先順位は低い気がしていて、個人的には納得です。
選択肢が多すぎると、何を選んでよいのか分からなくなってしまう。
自信をもって選び、そして選択に満足する可能性が高まるのは5~9。
これは「選択の科学」という本にも登場する、ジャムの法則です。
13本というラインアップはやや多いですが、多過ぎないという印象。
全世界株式(3地域均等型)は、結果的に余計な設定だったのかも。
eMAXIS Slim シリーズは、資産形成に資するファンドという趣旨。
これ以上ラインナップを増やすのは、得策ではないと考えています。
完成形となった全13本のファンドを、1本ずつ大切に育んで欲しい。
そんなことを期待しつつ、国内リート・先進国リートを見守ります。
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細かい部分であっても、丁寧に改善を続けてきたという歴史がある。
そのことが、ファンドシリーズへの信頼に繋がっていると思います。

個人投資家にとって、優良な選択肢が増えているのはとても良いこと。
様々な選択肢の中、ワタシはeMAXIS Slim シリーズを選択しています。

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