青井ノボルです。
インデックス投資において、アセットアロケーションは大切です。
資産配分によって、期待リターンはもちろんリスクも変わります。
生活防衛費を決め、リスク許容度を計り、アセットアロケーションを決める。
リスクを試算して決めたアセットアロケーションは、維持するのが原則です。
投資信託の基準価額は日々変動するため、評価額も変化。
すべて合算したとき、資産配分が崩れることもあります。
資産配分が崩れると、リスクも増減する可能性があります。
知らぬ間にリスクを取り過ぎてしまう場合もありそうです。
そのため、定期的なリバランスが必要だと言われています。
この記事では、インデックス投資における定期的なリバランスの重要性を考察します。
リバランスのタイミング
インデックス投資にはリバランスが重要と言われています。
理由は、資産配分の決定時に想定したリスク量に戻すため。
長期投資の継続が重要課題なので、リスク管理は大切です。
リスク許容度は、相場変動と連動するハズがないですよね。
それでは、リバランスはどの時期にやるべきでしょうか。
きっと、1%でもズレたらリバランスする人もいるでしょう。
一方で、見直し期間と決めて定期的に確認する人もいます。
正解は無い世界ですが、分かりやすい記事を紹介します。
東証マネ部!に掲載されたカン・チュンドさんの記事です。
こちらの記事では、定期的なリバランスを推奨しています。
「リバランスのやり方は、『定期的にすべき派』と『一定割合以上ずれたら随時すべき派』の2派に分かれますが、私は前者の方が個人投資家には合っていると思います。なぜなら、生涯にわたって行う資産運用だからこそ、余計な気負いは削ぐべきだからです」
(引用元:カンさんに聞く! 正しいリバランスのやり方|東証マネ部!)
ワタシも感覚的には、定期的なリバランスが良いと考えています。
投資を継続するためには、相場変動に一喜一憂しないことが大事。
感情の入り込む余地を極力排除して、思考停止の投資が理想です。
随時のリバランスだと、相場の誘惑に負ける可能性が高まります。
感覚的な話ですが、年1回程度の定期リバランスが良さそうです。
リバランスの効果はどの程度か
定期的なリバランスを行うことで、リスクをコントロールできる。
理屈は理解できる気がしますが、実際の効果はどの程度でしょう。
参考としてSBI証券×三菱UFJ国際投信ブロガーミーティングの資料。
このブログでは何度か紹介している、イボットソンの資料を紹介です。
3年毎リバランスでも比率はほぼ一定に
国内株式・外国株式・国内債券・外国債券の4資産分散ポートフォリオにて。
リバランス頻度を変更した場合の、資産額および資産構成比率の推移です。
(※当ブログはイボットソン社より資料使用許諾を得ています)
この図表は、1969/12から2017/12の推移を示しています。
リバランスなしの場合、資産構成比が大きく崩れています。
毎月はもちろん、3年毎リバランスでも比率はほぼ一定です。
2017/12時点の資産額は、3年リバランスが一番高くなりました。
リバランスなしが最も低く、毎月リバランスが少しだけ高いです。
これは、特定期間を切り抜いたシミュレーション結果です。
資産額の最終結果は、参考程度に留めるのが良さそうです。
リバランスによるリスク調整効果
さきほどの4資産分散で投資し、定期型・乖離型でリバランスを実施。
実施した場合としなかった場合、する場合はその基準を変更します。
定期型であれば、リバランスなし・月次・半年毎・1年毎etc。
乖離型であれば、リバランスなし・月次・5%変化・10%変化。
上記のシミュレーション結果は、下記の通りです。
(※当ブログはイボットソン社より資料使用許諾を得ています)
どちらの場合も、リバランスなしのリスクが最も大きい結果に。
リバランスすることで、リスク水準を抑えることができました。
リバランスの頻度や乖離幅に依らず、リスクが抑えられています。
また、リバランスの回数とリスク抑制効果は比例しないようです。
リバランスは、頻繁にやってもたまにやっても大差はない。
ただ、リバランスをやるかやらないかの壁は大きそうです。
できるだけノーセルリバランスを
リバランスを実行する方法は、大きく分けて3つあります。
- 増えた資産を売る
- 増えた資産を売って減った資産を買う
- 減った資産を買う
箇条書きにするまでもなく、当たり前のことですね。
このなかで、売却を伴わないのは最後の選択肢だけ。
ワタシは、減った資産を買うが理想的だと考えます。
非課税口座であれば、資産売却により非課税期間を失います。
課税口座の場合、資産売却による利益があれば課税されます。
バイ&ホールドの長期投資は、買って持ち続けることが大切です。
いわゆる複利効果を最大化するためにも、良い選択だと考えます。
収入があるうちは、売却を伴わないリバランスが良いと思います。
資産取崩期となった後は、売却によるリバランスとなりそうです。
リバランス不要なほったらかし投資
インデックス投資において、アセットアロケーションを保つこと。
つまり、定期的なリバランスをしながら運用することが大切です。
ただ、1本のファンドでアセットアロケーションが完成すれば。
そもそも論ですが、リバランスそのものが不要となります。
例えば、ワタシは時価総額比率の全世界株式に投資をしたいと考えています。
おおまかに国内株式:先進国株式:新興国株式=1:8:1を目標にしています。
現時点では資産クラスごとに、3本のファンドを積立中。
そのため、定期的なリバランスが必要というワケです。
もし、時価総額比率の全世界株式ファンドに投資をしたら。
少なくともワタシの場合は、リバランスが不要となります。
厳密には、リスク資産と無リスク資産の比率調整が必要でしょう。
ただ現時点では、非課税口座のフル活用を優先するので不要です。
時価総額比率の全世界株式に係るリスクを全て受け入れる覚悟さえあれば。
リバランスすることなく、究極のほったらかし投資ができてしまうのです。
そのほか、8資産均等型バランスファンドへの投資も似ています。
結果的にリバランスが不要な場合、ほったらかし度は高いですね。
最も大切なのは投資の継続
インデックス投資には、定期的なリバランスが重要です。
長期投資は継続こそが最大の課題であり最も難しいこと。
継続の妨げとなるのは、相場変動による心の揺れ動き。
投資の継続に、リスクコントロールは必要不可欠です。
リスク許容度に応じた、アセットアロケーションを組む。
資産配分の比率を一定に保つためには、リバランスです。
投資を継続するため、定期的なリバランスは重要なのです。
リバランスを大切にして、ワタシは投資を続けていきます。
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関連記事紹介
一部投資家の間でPIZZAと呼ばれる、8資産均等型のバランスファンド。
ほったらかし投資の終着点であり、隠れた魅力があるように感じます。

ワタシの場合は、市場平均に全てを委ねる投資が最適だと考えます。
できるだけ投資判断をしないように、思考停止を心掛けていきます。

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