つみたてNISAの延長・恒久化はまだ決まっていない

マネー雑記

青井ノボルです。

令和2年度税制改正要望で、金融庁が最も重要していると思われるNISA恒久化。
特につみたてNISAについては、20年間の積立期間を確保すように要望しました。

金融庁は8月に税制改正要望項目をまとめた後、財務省主税局と折衝を重ねて。
議論は政治の場に移行、与党税制調査会での議論が本格的にスタートしました。

2019/11/21、自民党と公明党の税制調査会総会がキックオフをしました。
その直後、日本経済新聞からつみたてNISA延長という報道が流れたのです。

つみたてNISA延長へ いつ始めても非課税20年

記事タイトルをよく読むと分かりますが、まだ決定事項ではありません。
与党による税制改正大綱が発表されるまでは、あくまで議論中なのです。

ところがTwitterやブログでは、あたかも確定事項のように言う人も多い。
それはちょっと違うのではと感じていて、この記事を書くことにしました。

この記事では、つみたてNISAの延長・恒久化の決定プロセスについて書いていきます。

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金融庁要望の一丁目一番地がNISA恒久化

金融庁によるNISA恒久化は、これまでも要望してきた事項です。
税制改正の実現を目指すも、いまのところ成果は出ていません。

金融庁としては、資産形成としての投資を後押ししたい想いで。
少額からの長期分散積立投資を広めるべくNISA恒久化を要望。

各省庁からの税制改正要望は例年、8月頃に公開されています。
金融庁の令和2年度税制改正要望では、下記を要望しています。

【要望事項】
○ NISAの恒久化・期限延長
現在、時限措置であるNISAについて、恒久措置とすること。特に、「つみたてNISA」については、開始時期にかかわらず、20年間のつみたて期間が確保されるよう、制度期限(2037年)を延長すること。
(引用元:令和2年度税制改正要望事項|金融庁

他にも金融庁からの要望事項はありますが、NISA恒久化がトップ。
一番はじめに書かれている要望事項であり、優先度が高いのです。

NISA恒久化の中でも、つみたてNISAの積立期間20年確保を強調して。
一般・ジュニア・つみたてNISAの恒久化が無理でもここは勝ち取る

金融庁の意気込みを感じさせる書きぶりに、期待はしていました。
こうしたなかで、前述の日本経済新聞による報道があったのです。

日経新聞の記事を読み解く

さて、2019/11/22の日本経済新聞の例の記事です。

つみたてNISA延長へ いつ始めても非課税20年

この記事、サブタイトルは「政府・与党調整 若者に資産形成促す」。
素直に読めば、この方向性で与党税調の議論が進むということですね。

さらに記事の本文を読んでみると、このように書いてありました。

政府・与党は積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)について、非課税で積み立てられる期限を延長する。現行では最長で2037年末までだが、原則としていつから始めても20年間、非課税になるよう改める。
(中略)
いまは制度を利用できるのは37年末までだ。18年から始めていれば20年間の非課税で最大800万円を積み立てられるが、始めるのが遅ければ積み立てられる額は1年で最大40万円減る。
20年度の税制改正でいつから始めても開始時から20年間は非課税の積み立てができるようにする。制度の利用開始の期限は37年末までにする。
(引用元:つみたてNISA延長へ いつ始めても非課税20年

本文だけを読むと、文末表現は現在形となっています。
ちょっと分かりにくいですが、過去形ではないですね。

金融庁の税制改正要望が固まったのち、財務省主税局と議論が始まって。
ある程度の方向性が見えてきたところで、最後は政治に判断してもらう。

税制改正議論の舞台が政治へ移ったというのが、本記事の趣旨でしょう。
たしかに分かりにくい文章ですが、タイトルを見れば分かると思います。

ただ、Twitterでは勘違いしていそうな人があまりにも多かったです。

税制は党が決めるという伝統

自民党政権下では、「税は党、内閣が予算」という暗黙のルールがあって。
政府税制調査会も存在しますが、実質的に決定権があるのは与党税調です。

現在は、自民党と公明党が連立政権を組んでいるというのは周知の事実。
自民党・公明党に税制調査会があり、与党税制協議会で擦り合わせます。

税制の世界では、財政規律を保ちつつ政策目的を持った税制改正案を議論。
逆に国民へ負担を求めることもあり、より長期的な視点が必要となります。

与党税制調査会には、税のエキスパートと言われる政治家が揃っています。
税制調査会での議論を重ねて、12月に与党税制改正大綱をまとめるのです。

税調の議論は始まったばかり

ところで、税制調査会での議論は2019/11/21にスタートしたばかり。
自民党および公明党において、税制調査会の総会が開催されました。

今週に入り、税調では政務調査会の各部会から要望事項を聞いて。
主要項目について、インナーや小委員会で議論をしたところです。

ここでいう部会というのは、党の政務調査会にぶら下がっている部会。
省庁の縦割りに対応していて、金融庁要望は財務金融部会が担当です。

来週以降は、マルバツやマル政となり議論は大詰めを迎えます。
例年通りであれば12月の第2週に、与党税制改正大綱発表です。

このように、税制改正の中身が決まるまでには一定のプロセスを辿ります。
本プロセスをぶっ飛ばして税制改正の中身が確定することはあり得ません。

与党税制改正大綱は、政府が国会に提出する税制関連法案に反映される。
つまり、実質的にはいま与党で行われている議論の結果が全てなのです。

つみたてNISAの期限が延長され、つみたて期間20年がついに確保される。
そうなって欲しいですが、ゼロ回答かもしれないし恒久化かもしれない。

NISA恒久化の決着は、与党税制大綱発表までどちらに転ぶか分からない。
政治での議論もあと少しで終わりますから、吉報を待ちたいと思います。

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青井ノボル
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