三菱UFJ国際投信の第2回ブロガーミーティングに参加

投資イベント

青井ノボルです。

2018/9/28に開催された、三菱UFJ国際投信主催の第2回ブロガーミーティングに参加しました。
前回のブロガーミーティングが2018/3/27開催だったので、ちょうど半年経っての開催ですね。

あの頃よりは投資知識も深まっているハズですが、今回も学びの多いイベントでした。

個人投資家にとって、運用会社サイドの視点は分かりにくい部分でもあります。
特に後半のパートは、非常に考えさせられる内容であり満足度が高かったです。

この記事では、第2回ブロガーミーティングの参加レポートを書いていきます。

Sponsored Link

第2回ブロガーミーティングの内容

まずはじめに、開催概要とプログラムをざっと紹介します。


(引用元:三菱UFJ国際投信第2回ブロガーミーティング資料)

開催概要

日時:2018/9/28(金)19:00~20:30
場所:三菱UFJ国際投信 会議室
※ミーティング後に21:30までお茶会(懇親会)

プログラム

1.NISA(一般・つみたて)および弊社インデックス・ファンドの状況について
2.eMAXIS Neoシリーズの設定について
3.カン・チュンド様との対談 ~”貯金感覚”でのつみたて投資について~
4.投信ブロガーとの意見交換

プログラムの目玉は、3番目の“貯金感覚”のつみたて投資でしょうか。
少し前にTwitter界隈で一大論争が巻き起こった、あのキーワードです。

当初予定では1~3番が15分ずつ、4番の質疑応答が45分の予定でした。
実際には3番までが長引いてしまい、質疑応答は実質30分くらい。

懇親会を質問タイムと考えれば、程よい配分だったかもしれません。
個人的には、質疑応答がもう少し長くても良かったかなと思います。

つみたてNISAの存在感はそれなりに大きい

最初のプログラムは「NISAおよびインデックス・ファンドの状況について」。
資料は3種類配布されましたが、どの資料も面白いデータが満載でした。

ノーロード・インデックスファンド全体は、残高を伸ばしているとのこと。
他社ファンドもあわせた純資産残高は、2018年8月時点で1兆円超だそうです。


(引用元:三菱UFJ国際投信第2回ブロガーミーティング資料)

年別の資産流入額推移を見ても、ピークの2015年を上回るペース。
2018年は8月までのデータですが、すでに2015年を超えています。

つみたてNISAの手続きが始まった2017年10月頃から流入が増えたようです。

そのほか、対面販売のつみたてんとうやeMAXISは国内株式が半分程度。
ネットのeMAXIS Slimでは、外国株式が圧倒的多数という違いありとのこと。

また、「つみたてNISA1万人認知度調査」も面白い内容でした。
三菱UFJ国際投信がコストを掛け、毎月実施している調査です。

認知度の推移を見ると、つみたてNISAは認知度が上がっています。
投資信託も直近では認知度が上がっていて、業界のPRが実を結びつつあります。


(引用元:三菱UFJ国際投信第2回ブロガーミーティング資料)

ただ、まだ知らない人が6割以上いるので更なる認知が必要です。
認知度の地域格差も大きいので、そこは課題という話でした。

そのほか、一般NISAとつみたてNISAを比較した資料も学びがありました。

買付額ベースで比較すると、一般NISA:つみたてNISAは100:0.8。
投資信託に限定しても、一般NISA:つみたてNISAは100:1.6。

販売手数料で考えてみると、一般NISA:つみたてNISAは100:ほぼゼロ

この数字を見ると、つみたてNISAを軽視する金融機関の気持ちも分かります。

一方で、純フロー推定値で比較すると見える景色がだいぶ変わってきます

純フロー推定額だと、一般NISA:つみたてNISAは100:12.8。

ファンドに残る純粋な金額では、つみたてNISAの存在感も無視できません。
三菱UFJ国際投信としては、大きいマーケットと認識しているそうです。

つみたてNISAの存在感を更に増していくための要素、幾つかあります。
ひとつは、つみたてNISAの売却率がどの程度の水準に収まるかです。

20年間の非課税枠か、相場急変動による気持ちの揺らぎが勝るか。
実際に何かが起こり、蓋を開けてみないと分からない面もあります。

そのほか、ネット証券における口座数推移が堅調だそうです。
2017年から楽天証券が圧倒的で、これも追い風となります。


(引用元:三菱UFJ国際投信第2回ブロガーミーティング資料)

楽天を先頭にして、ネット最大手のSBIも頑張っています。
上位2社の口座開設が好調であり、足元では増加傾向です。

つみたてNISA口座以外でも、投資積立自体が増えているらしく。
更なる制度普及で、つみたてNISAの活用が進む可能性もあります。

どれも面白いデータなので、いずれ別記事で触れたいところです。

ちなみに、SBIのiDeCo口座セレクトプランにeMAXIS Slimが追加された話。
これについては、ブロガーからの電話やメールが背中を押したとのことです。

投資ブロガーの活動も、少しは運用業界に影響しているようですね。

eMAXIS Neoはアクティブとパッシブの中間

2番目のプログラムは、「eMAXIS Neoシリーズの設定について」。

eMAXIS Neoは、AIが構成銘柄を選定する指数に連動していくファンドです。
どういった背景でNeoを設定したのか、Kensho社とはどんな企業なのか。

三菱UFJ国際投信の方々による、シナリオ通りのトークが展開されました。
前回の全世界株式(3地域均等)と同様、宣伝がメインという雰囲気です。

eMAXIS Neoを設定した理由

これまで、eMAXISシリーズは資産形成のベースツールという立ち位置でした。
インデックスを拡充させ、コスト重視の顧客向けにもSlimを提供しています。

テーマ型のアクティブファンドは、業界内ではかなり人気があるようで。
これを低コストで実現できないかという発想で、新たに作ったとのこと。

アクティブファンドのテーマ型は、ファンドマネージャーが銘柄を選定して投資。
NeoはAIによる銘柄選定で指数を作り、指数に連動した投資成果を目指します。

銘柄選定がAIによって行われる分、コストを低く抑えることができるようです。

テクノロジーの力を借りて、アクティブの領域をインデックの世界に引き込む。
まさにAIの銘柄選定で低廉なコストを実現する時代への転換期とのこと。

インデックス原理主義は、浮動株調整時価総額比率。
Neoは、ルール化されたアクティブインデックス。

また、最小分散ポートフォリオやROE着目などのスマートベータ。
こうしたものもeMAXISに取り込んでいきたい、という話でした。

指数を開発したKensho社とは

Kensho社、2013年に創業のテクノロジーカンパニー。
従業員の9割がエンジニアで、大手IT企業からエンジニアが集まったそうです。

ディープラーニングや自然言語処理の技術を使って指数を形成。

指数自体も、成長期待のある産業にフォーカスしているそうです。
第4次産業革命の原動力となるテーマに沿っているとのこと。

リターンとしては、S&P500を上回ることができればという感じ。

またKensho社は、S&Pの100%子会社となっています。
S&P社としても、収益多様化を求めているとのこと。

Kensho社のCEOは、S&Pの中においては改革促進担当でもあって。
AI技術のノウハウを伝統的インデックスへ活用する動きもあるそうです。

AIによる銘柄選定と、伝統的インデックスが徐々に近づく将来もあるのではないか。

リスクは高くなりがち

新しいセクターのため、銘柄数が少なく集中投資でリスクは高くなる傾向。
とはえい、個別銘柄で投資するよりはある程度の分散効果は期待できそう。

新技術が社会に浸透していけば、時価総額大きい銘柄も入ります。
長期で成熟していくセクターと考えており、長期投資にも対応可能。

今後は、将来に期待できるセクターで新テーマのファンドも検討するそうです。

eMAXIS NeoはeMAXISに必要なのか

話を聞いた率直な感想は、eMAXIS Neoはアクティブ寄りだなということ。
将来性があるセクターであると強調していましたが、本当になのでしょうか。

テーマ型だからという点で議論が止まるのは勿体ない、という話もありました。
それでもやはり、テーマ型というとあまり良い印象が無いのが率直なところ。

少なくともワタシは、積極的にリスクを取ってリターンを得たいと思いません。
リターンよりもリスク抑制を優先したい人にとっては、縁遠い世界でしょう。

アクティブの領域をAI活用により低コスト化を図る姿勢は、素晴らしいと思います。
機械的に銘柄を選定して、先端技術に沿った銘柄で構成された指数は魅力的です。

ただ、eMAXISシリーズは資産形成のベースツールとして提供されているもの。

ある意味では、投資初心者向けとも言えるeMAXISシリーズです。
そこにアクティブ寄りなファンドが、本当に必要なのかどうか。

iDeCoで商品数を絞らせる動きがあるように、選択肢の多さが付加価値とは限りません。
商品数を増やす方向性、eMAXISプラスコモディティの二の舞とならないように願います。

“貯金感覚”のつみたて投資はアリなのか

3番円のプログラムは、カン・チュンドさんと代田常務による対談。
「”貯金感覚”でのつみたて投資について」というテーマです。

カンさんの考え方には共感が多く、とても学びのある内容でした。
ほとんどメモ書きのままですが、内容をざっくりと紹介します。

まずは小さく始めてみること

積立投資をスタートするとき、貯金感覚と自分を騙してスタートもアリ。
実際の相談現場であっても、投資に踏み出せない人は多いそうです。

貯金感覚でという言葉には、危うさもあります。
それでも、まずは始めてみることが大事です。

つみたてNISAは、まず初めに触れてもらうことが大事。
リスクばかり考えててもダメだし、考えなさすぎるのもダメ。

一気にリスクを取るのではなくて、はじめるときは積立投資であるべき。
小さく始めてコツコツ続けてると、途中で辞めやすいという側面もあります。

つみたて投資は、洗濯機でいうところの全自動洗濯機に相当します。
仕組みに任せることができるし、大失敗をせずに途中退場もできる。

リスク資産に一定の期待リターンが望めるのであれば、リターンを最大限享受するため、時間×投資額を大きくすべきという理屈は正論です。

一方、正論と分かっていながら踏み出せない怖さも考えないといけない。
投資未経験者が1000万円のリスクを背負うのは、一気にやると怖いもの。

100%正しいことよりも、60%正しいでも納得して続けることが重要ですね。

投資元本積み上げと投資習熟を並行

反復行動的なもをコツコツ継続して回数、期間を続けるという作業。
この一連の行動が、日本人の行動パターンへ見事に当てはまるようです。

行動経済学アプローチで行くと、継続することは結構重要。
マーケットの情報を確認するほど、投資に対するリスクを取れず。

規則的に買う、というのはマーケット変動のバイアスを取り除いてくれます。
自動引落で投資すると、自分でコントロールできるスペースを拒否できます。

つみたて投資は基準価額が下がっていく過程で同じ金額で買い、口数が増えます。
ファンドのリターンと、つみたて投資の成績リターンが異なるというのが本質です。

また、投資元本を積み上げながら投資に習熟していく。
2つのプロセスが、パラレルで進むことが重要とのこと。

これはまさしく、何かを深く習熟するプロセスと一緒なのです。

気になる全世界株式ファンドとネット直販

4番目のプログラムは、3番の流れのまま質疑応答へ突入です。

幾つか質問があったうち、気になったのは全世界株式ファンド。
そして、ネット直販やトラッキングエラーの話題もありました。

メモ書きになりますが、やり取りを紹介します。

全世界株式ファンドはどうするのか

ブログやTwitterでは、代田常務が否定的な発言をしていると書かれているらしい。
つみップの時にも話したが、日本込みの全世界株式をどうするのかという話はある。

いろいろ検討したいし、ちょっと言えないこともある。ニュアンスを感じ取って欲しい。

楽天VTに対抗できるよう、全世界株式(3地域均等型)を設定したが資金流入が少ない。
ど真ん中のところで勝負しなければいけない、という話もある。

合成ベンチマークというやり方では、きっと太刀打ちできない。

「MSCIやFTSEのどちらでも良いから、実質コストが低い全世界株式ファンドを作って欲しい」というブロガーの意見に対して、代田常務が「分かりました」と答えたのが印象的でした。

ネット直販のスケジュールと特典秘策

プレスリリースの通り、直販の準備をかなり進めている。
このまま順調にいって、年内にできれば良いと思っている。

ただし、パッと作ればそれで良いというわけではない。
マネロン対策や、セキュリティも考えなければならない。

きちんとした仕掛けを作っているところ。
カード決済、ポイント還元も当然検討課題。

色々と考えているが、秘策を具体的には言えない。

ネット直販のターゲット

日本の投資信託保有者の7割くらいが50歳以上。
直販で狙っているのは、それ以外の若い年齢層

現役世代の人、働いている人をメインターゲットにする。
学資保険や貯蓄型保険に行ってしまう人などを取り込めるか。

大きなお金で一括投資する顧客層は、金融機関にお任せで良い。
金融機関は、つみたて投資まで手が回っていないのではと思う。

つみたて投資をする現役世代を、ネット直販で取り込みたい。

トラッキングエラーを少なくする工夫

マザーファンドの規模が大きい方が、TEが小さくなる。
流入金額によってポートフォリオの組み方を調整する。

TEの出る局面は、キャッシュフローと指数の銘柄入れ替え。
これをどう乗り越えるかが大事。単純な話ではない。

指数連動のための売買は、アートに頼っている部分が大きい
完全法か最適化法か、その時々で答えが違う可能性がある。

ただ、システム化できる部分もあるのではないかと考えている。
CFを想定することはできる(翌日入ってくるお金はいくらetc)。

どういうポートフォリオが良いのか、システムが判断する方向性にある。
世界的にも、システム的なものを取り込んでいく方向性となっている。

インデックス運用は、投資家が考えるほど単純ではなく複雑である。

懇親会も十分に楽しめました

ミーティング終了後には、お茶会という名の懇親会がありました。
アルコールが一切出ない懇親会も、案外良いのではと感じました。

お蔭さまで、ブロガー同士の交流を深めることもできました。
また、三菱UFJ国際投信の方に色々と質問もしちゃいました。

S&P500のマザーファンド規模を聞いてみましたが、流石に教えてもらえませんでした。

マザーファンドの規模が大きいとトラッキングエラーが小さくなる理由も一応確認。
銘柄数の多い指数連動のファンドであればあるほど、規模が重要となってきますね。

色んな方とお話をしていたら、あっという間にお開きの時間に。
少しだけ水を飲んだ程度で、ほとんどの時間を交流に充てました。

交流メインの懇親会であれば、食事やアルコールは不要かもしれません。
逆に話すことに集中できた気もするので、満足度の高い懇親会でした。

次回は運用現場視察ツアー開催か

内容の濃かった三菱UFJ国際投信の第2回ブロガーミーティング。
今回も学びが多かったですし、懇親会までしっかり楽しみました。

そういえば、代田常務とカンさんの対談の中で、運用現場視察ツアーという話題がありました。

ワタシは、運用現場と個人投資家間に情報の非対称性があると感じています。
現場を見学することで、もしかしたら少しはギャップが埋まるかもしれません。

系列に信託銀行をもつ三菱UFJ国際投信ならではの企画になると思います。
守秘義務等で難しいかもしれませんが、検討いただけると非常に嬉しいです。

第3回ブロガーミーティングにも参加できるように、今後もブログを書き続けます。
そして、eMAXIS Slim シリーズをコツコツと積立しながら資産形成を目指します。

 

関連記事紹介

半年前に開催された、三菱UFJ国際投信の第1回ブロガーミーティング。
初めて参加した投資イベントで緊張しましたが、刺激をもらいました。

オフレコ話満載の三菱UFJ国際投信ブロガーミーティングに参加
2018/3/27に開催された、三菱UFJ国際投信主催のブロガーミーティングに参加してきました。 今回のイベントは投資リテラシーの高いブロガー向けに開催したそうです。 オフレコの話が多すぎて全てをお伝えするのは難しいですが、簡単にレポートします。

先日参加させていただいたバンガードのブロガー交流会。
バンガードの投資哲学は、学ぶところが多かったです。

バンガード主催の第2回ブロガー交流会に参加しました
水瀬ケンイチさんにお誘いいただき、バンガードのブロガー交流会に参加してきました。バンガードの基本的な理念や最近動向など教えてもらい、その後1時間超におよぶ質疑応答へ。この記事では、バンガード主催のブロガー交流会に参加して感じたことを書いていきます。

 

青井ノボル
青井ノボル

1日1回の応援が励みになります

にほんブログ村 株ブログ インデックス投資へ

●twitterもやってます●

コメント

タイトルとURLをコピーしました