青井ノボルです。
投資方針は人それぞれの世界であり、絶対的な正解はありません。
投資はストーリーという言葉通り、何をどう語るかは千差万別です。
インデックス投資でも、米国株式への集中や全世界株式への分散など。
同じような投資手法でも、微妙に投資方針が違うことはよくあります。
投資額が少ない時期について、リスクとリターンをどう考えるか。
これに対する考え方は、人によって答えが割れるかもしれません。
この記事では、投資額が少額でも投資方針を変えるべきでは無いというワタシの考えについて書いていきます。
期待リターンに期待しない
投資額が少額である場合かどうかの前に、投資方針の大前提について。
ワタシは、投資の期待リターンに過度には期待しない方が賢明だと考えます。
期待リターンに期待しないは、NightWalkerさんの著書に出てくる言葉。
ワタシはこの言葉に出会い、理屈を超えた部分で妙に納得したのです。

何も想定しないのは無謀なので、期待リターンやリスクの想定はします。
想定こそしますが、将来起こることを精緻に想定するのは不可能です。
そのため、数十年単位で考えればきっとプラスリターンに落ち着くハズ。
くらいの想定はしても、いつまでに幾ら増やすと明確には考えていません。
また、期待リターンとリスクを考えるときに優先すべきはリスクだと考えます。
どちらも不確実性の高い数値であり、想定に過ぎないので絶対は無い世界です。
期待リターンには期待しない考えなので、期待リターンは重要視しません。
長期にわたり投資を継続することの方が、相対的に優先順位が高いのです。
リスク許容度以上のリスクを取れない
リスクを優先的に考える場合、リスク許容度に応じた資産配分が必要です。
リスク許容度は想定ですが、人は思っている以上に精神的な脆さがあります。
相場変動によって精神的に揺さぶられ、投資を止めるのは避けたいところ。
そのため、リスク許容度の範囲内で資産配分を考えたいところです。
生活防衛費の確保、リスク許容度に応じたアセットアロケーション。
こうした投資の基本は、どんな時でも押さえておきたい重要なことです。
投資額の少なさを理由に投資方針を変えるリスク
投資方針は、その人が投資するときの軸となる大切な考え方。
自分と向き合い、悩み考えて固めていくものだと思います。
投資額が少額なときはこうして、そうでないときはこうする。
ワタシは、こうした投資方針にはリスクがあると考えます。
ワタシの投資方針の原点は、投資素人であることを認識すること。
自分の感情や感覚によって何かを判断することは、できるだけ排除したい。
だから、時価総額比率全世界株式へのインデックス投資を選択しています。
「この投資額まではリスクを取って、そこから先はリスクを抑える」
例えばこう考えるとして、最初に決めた投資額で本当にスイッチできるか。
感情が入り込む余地が生まれてくるような気がして、ちょっと怖いです。
「今は相場が良いから、このままリスクを取って高リターンを狙いたい」
などと考えてしまう可能性が残っているのではと、感じてしまいます。
投資方針は確固たるものとし、できるだけ感情が入り込む余地を無くす。
ワタシはこの選択こそ、投資素人のリターンを最大化すると考えます。
金銭感覚も人それぞれ
例えば、100万円という金額に対してどう感じるか。
年収1,000万円オーバーの人であれば、月収くらいの感覚。
年収200万円くらいの人であれば、年収の半分という感覚。
年収に限らず、置かれている環境により感じ方は激変します。
そのため「●●万円まではリスクを取ったほうが良い」といった他人の話は、参考程度に聞き流すのが良いでしょう。
「●●万円まではVTI、そこから先はVTが鉄板」と一般論として語ることは出来ないと考えるのが自然です。
同じ個人投資家であっても、特定の金額に対する感じ方は全然違います。
他人は他人なので、自分のことは自分の軸で考えることが重要です。
長期投資で大切なのは続けることに慣れること
バイ&ホールドの長期投資において、一番大切なのは続けること。
続けるというシンプルな命題ですが、想像以上に難しいようです。
また、長期投資の継続には慣れの要素もあると思っています。
暴落相場に遭遇したとき、静観できるか動揺してしまうか。
慣れが全てでは無いですし、経験を過信するのは非常に危険です。
ただ、想定済みの事態なら冷静でいられる可能性は高いでしょう。
だからこそ、どんな時にも同じ投資方針を貫き通すという経験。
ブレない自分の軸をしっかりと持つことに慣れておきたいです。
時と場合に応じて器用に動ける人なら、見える世界が違うと思います。
ワタシは投資素人なので、投資方針を変えずに長期投資を継続します。
関連記事紹介
そもそも、投資の目標額を明確に設定する必要性は無いと思っています。
現役時代にできるだけ貯蓄と投資にまわし、老後は手元資産で生きていく。
自然体でお金と向き合い、幸せを感じることができれば良いと思います。

投資額が少ない若手社会人時代は、人的資本への投資に注力したほうが良いのかも。
サラリーマン収入を高める努力が、結果的に投資額の向上に繋がるかもしれません。

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コメント
資金が少額だとおのずと投資対象は投信になってきますが、変に日本個別株などに進まないのはある意味良いかも。個別株だとアセットアロケーションも歪になるし、いろんな危険があります。少額から始めて経験を積んで、金融リテラシーを見に付ければ尚良いですね。
少額であっても、ワンタップバイのCFDやFXでレバレッジ効かせてハイリスク取引もできちゃう時代です。正確には投資じゃなくて投機ですが、ワタシには向いていないと改めて感じた次第です。
個別株は、想いを込めた投資でないと続かないと思っています。いろんな意味で余裕が出てきてから、じっくり取り組んでみたい分野です!