青井ノボルです。
金融庁主催のつみたてNISA Meetup、略して「つみっプ」。
ようやく行ける機会に恵まれて、初めて参加しました。
霞ヶ関特有の雰囲気を味わいつつ、ドキドキしながら金融庁へ。
懇親会まで参加しましたが、とても面白いイベントでした。
この記事では、つみップの内容と初参加して感じたことを書いていきます。
イベントの概要
はじめに「つみたてNISA Meetup in 東京」の概要について。
ざっと触れておきます。
開催日時は7月27日、つまり7月の最終金曜日。
時間は19:00~20:30。
偶然だと思いますが、プレミアムフライデーに開催されました。
ワタシは全く意識していませんでしたが、開始前に夢見る父さんに教えて貰いました。
夢見る父さんは、2012年9月から投資ブログを書かれています。

Twitterやブログは存じ上げていましたが、初めてお話ができて嬉しかったです。
さて、今回のプログラムは「運用会社の担当者と意見交換」という面白いテーマ。
下記の運用会社担当者の方が参加されていました。
- 大和証券投資信託委託株式会社
- ニッセイアセットマネジメント株式会社
- 三菱UFJ国際投信株式会社
- 楽天投信投資顧問株式会社
- バンガード・インベストメンツ・ジャパン株式会社
(当日席順で記載)
つみップのプログラムは1時間半ですが、終了後には懇親会もあり。
運用会社の方も参加されるということで、コレが一番楽しみでした。
ドキドキしながら金融庁へ潜入
つみップ当日、霞が関に着いた瞬間から少しずつ緊張が高まります。
霞ヶ関って歩道が広くて歩きやすいですね。もう少しで金融庁。#つみップ
— 青井ノボル (@sindanindex) 2018年7月27日
金融庁前に着いてからは、虫とり小僧さんにご挨拶して、先程の夢見る父さんとお話しして。
初参加の緊張が少し解れたのですが、つみップ開催の会議室に入ったらビックリ仰天です。
つみップ、初めて参加。
会議室の圧倒的な広さというか、個人投資家が入って良いのかな感がすごい…😱
なんか緊張しますね\(^o^)/— 青井ノボル (@sindanindex) 2018年7月27日
文章で雰囲気を伝えるのは難しいですが、イメージは国会内の委員会室でしょうか。
全席にマイクが付いていて、1席あたりの横幅が贅沢、椅子は革製で重厚な感じ。
普段の日常生活とは縁遠い世界に来てしまい、ドキドキが止まりません。
勝手に緊張感を高めてしまったところで、つみップが始まりました。
参加者の多くが女性や若者世代
一番最初は、金融庁の今井さんから資産形成のお話がありました。
印象的だったのは、冒頭にお話しされていた今日の参加者について。
男女比は半々くらいで、20・30代の若者世代も半分。
投資歴3年未満やブランク有の人が半分以上とのこと。
会場内を見渡すと、確かに女性が多いなと感じました。
つみフェス、インデックス投資ナイト、ブロガーミーティング。
どのイベントも男性比率が高かったので、これは意外でした。
全体的にブロガーは少なめ、初心者の方多めといった傾向でしょうか。
金融庁が主催する40名規模イベントであるが故、安心感が大きいのかも。
また、つみップが実施回数を積み重ねてきた成果かもしれません。
ちなみに、今井さんがお話しされていたのはお馴染みの資料による説明。
ホームページに後日アップされると思うので、別記事で改めて紹介します。
運用会社からのプレゼンタイム
運用会社各社から資料が配布され、それに関するお話がありました。
各社さんの資料をざっと見た限りでは、三菱UFJ国際投信と大和投資信託の資料が面白そうな予感。話が楽しみ。#つみップ
— 青井ノボル (@sindanindex) 2018年7月27日
話が始まる前にざっと資料を拝見した範囲では、ツイート通りの感想でした。
大和投資信託
大和投資信託さんからは、「現役ファンドマネージャーがつみたてNISAで投資する商品」という資料の説明がありました。
面白い資料なのですが、ファンドマネージャー(FM)と個人投資家の意識の乖離を感じました。
例えば、Q4のつみたてNISAで投資した商品の売却タイミングについて。
FMの皆さんは「十分に値上がりしたと判断した時」との回答がトップ。
説明のなかで「運用している人間はそう考えてしまうもの」との補足もありました。
とはいえ、長期投資のセオリーであるバイ&ホールドが選択肢に無い時点で・・・。
FMに代表される運用会社の皆さんが、個人投資家の考えに寄り添う。
想像以上に難易度の高いことなんだなと、感じずにはいられません。
ニッセイAM
ニッセイAMさんからは、<購入・換金手数料なし>シリーズの信託報酬値下げについての資料です。
改めて、対象6ファンドの信託報酬引き下げについて説明がありました。
<購入・換金手数料なし>シリーズの中核である外国株式は、もう少しで1,000億円に。
インデックスファンドの低コスト化を牽引してきた存在だけに、純粋に楽しみですね。
そのほか日本人の性格上、「預金大好き」「現金主義」「自前主義」が強いとのこと。
元本保証に拘るが故に、お金を増やすという発想に行き着かないのかもしれません。
三菱UFJ国際AM
MUKAMさんからは、つみたてNISAとノーロードインデックスファンドについて。
独自のネット調査結果や数値分析に基づく資料で、とても面白そうな内容です。
データとして面白いなと思ったのは、つみたてNISAおよび投資信託の認知度です。
つみたてNISAと投資信託、どちらも知らないという人がネット調査で6割に上ります。
一般的にネットに触れている人ほど金融リテラシーが高いと言われています。
そのため、世間一般における認知度は更に悲惨な結果が想定されるとのこと。
また、各社ノーロードインデックスファンドの純資産総額を合算すると、1兆円近い規模だそうです。
2014年のNISAスタートで盛り上がり、2018年はつみたてNISAで再び資金流入が増えていて。
2015年年間の資金流入量と、2018年上半期の資金流入量はほぼ同じレベルとのこと。
つみたてNISA開始により変革が起きていると仰っているのも印象的でした。
そのほかにも、eMAXIS Slim シリーズとつみたてんとうの売れ筋の違いなど。
聞いていて面白いなと感じるお話が満載で、楽しませてもらいました。
バンガード&楽天投信投資
はじめにバンガード社の概要から投資方針までを説明がありました。
バンガード社の姿勢こそ、個人投資家の目指すべきものと感じます。
資料から引用します。
- 明確で適切な投資目標を設定する
- 広く分散されたファンドを利用し、適切なアセットアロケーションを構築する
- 投資コストを最小化する
- 長期的な視点を持ち、規律を守る
ざっくり言うと、「途中で辞めることなく低コストで長期投資を」ですね。
そのほか、最近のインデックスファンドでコスト競争が起こっていること。
これは個人投資家にとって好ましい状況だと言及されたのも印象的でした。
楽天投信投資さんからは、楽天VTと楽天VTIについての説明が中心でした。
楽天VTIに関連して、S&P500を選ばない理由は指数利用料が高いからだとか。
S&P500連動のVOOは経費率0.04%ですが、商標使用料が高いということでしょうか。
あと、最近発表されたバランスファンドは、分かりやすい比率の3つを選択したとのことです。
質問コーナーで印象に残った発言
各社からのプレゼンタイムの後は、参加者からの質問コーナーへ。
全部取り上げたいところですが、印象に残ったところだけ抜粋します。
一つ目は、販売会社に係る質問に対する楽天投信投資さんの回答です。
ざっくり要約すると、下記の通りです。
- バンガードのネームバリューは大きい
- (ネームバリューにより)様々な金融機関から販売要請あった
- 紙の交付目論見書を希望する金融機関も多かったが×に
- 顧客が欲していない紙の目論見書は出したくない
- 金融庁にペーパーレス化の要望を出している
- 中国の投信マーケットはスマホ&アプリ&html完結が主流
- 資産形成層である若者世代はネットシフトが進んでいる
- 今後ネット展開が重要と考えてコンテンツ充実中
バンガード社と組んで、FoFの投資信託を扱っている楽天投信投資さん。
この戦略は、金融機関業界でも個人投資家業界でも好評であるようです。
バンガードのネームバリューって、想像している以上に凄いのですね。
ペーパーレスの話も興味深く、確かに効率的にやって欲しいところです。
また、自社商品以外で注目しているファンドはという質問もありました。
視点をズラした大人の回答が続く中、バンガード社からは直球の回答です。
「ニッセイ外国株式」と「eMAXIS Slim 先進国株式」に注目しているとのこと。
コスト競争が激化する最前線で競い合っているファンドを挙げるとは、流石です。
その他にも、直販の噂についてバンガードに振る際どい質問もあったりして。
個人的に聞いてみたいことは聞けませんでしたが、楽しませていただきました。
そして懇親会へ
プログラムが終了した後、運用会社の方も含めて隣の部屋で懇親会です。
会費は2,000円で、軽食とアルコール等の飲み物が用意されていました。
Twitterのフォロワーさんやブロガーさんとの交流、楽しんできました。
特に、Wakabaさんにお会いして、ご挨拶できたのが嬉しかった!
Wakabaさんは、ワタシがTwitterをはじめて最初の呟きをRTしてくれた恩人です。
Twitterはじめました。インデックス投資やマネーのこと、呟いていこうと思います。#はじめてのツイート
— 青井ノボル (@sindanindex) 2018年2月5日
Twitterをはじめて、本当に初めてのツイートがこれでした。
RT&いいねをしてもらい。全てはここから始まったのです。
あの時の嬉しかった気持ち、一生忘れることは無いでしょう。
あのときから抱いていた感謝の気持ち、直接伝えることができました。
本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。
さて、プログラム内では聞けなかった幾つかの質問をしてみたくて。
QUICKの高瀬さんに誘導いただき、ニッセイAMさんに突撃してみました。
ブログには書けないような話でも、丁寧に答えていただき感謝しています。
暴落相場の時こそ「ガッツポーズ」の意図も教えてもらい、密かに収穫です。
一番印象に残ったのは、つみたてNISAやiDeCoをもっと普及させたいという想い。
どうしたらもっと制度が普及するのか、意見交換できたことが嬉しかったです。
金融庁の今井さんからは、広報の新たな戦略を準備中との話もあったりして。
今井さんがワタシをブロガーだと認識いただいていたようで驚きました!
こういうイベントは本当に有難い
今回のつみップも初参加でしたが、最初から最後まで楽しませてもらいました。
懇親会で交流しつつ、ざっくばらんに質問できるのは想像以上に良かったです。
つみップは、趣向を凝らしながら全国各地で金融庁が開催しているイベントです。
こういう草の根運動は、つみたてNISA制度を大切に育てていく姿勢を感じます。
一方で、つみたてNISAや投資信託を知らない人が大多数というのも現実。
認知度をもっと高めていくために、そして制度が正しく認知されるように。
バランスが難しいとは思いますが、個人的にはもっと広まって欲しい。
草の根運動を飛び越えて、もう少し大きな話題になっても良いのでは。
といったことも考えながら、これからもインデックス投資を続けていきます。
もちろん、国で用意してくれた非課税制度は、フル活用させてもらいます!
関連記事紹介
金融庁が力を入れている周知施策のひとつが、職場つみたてNISAです。
コンセプトは素晴らしいのですが、一工夫あると良いのではと考えます。

つみたてNISAの認知度が低いという悲しいデータを発見して、書いた記事です。
このときに想定した認知度ですが、意外と的を得た数字だったかもしれません。

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