青井ノボルです。
2019/3/1、三菱UFJ国際投信がインターネット直接販売を提供開始しました。
「三菱UFJ国際投信ダイレクト(愛称:mattoco)」というサービス名称です。
ワタシは、三菱UFJ国際投信のeMAXIS Slimシリーズに投資をしています。
三菱UFJ国際投信による直販には、勝手ながら大きな期待をしていました。
率直な感想を申し上げるならば、残念な内容であり期待は裏切られました。
斜め上を行くというのか、そうじゃない感が強すぎるサービス内容でした。
この記事では、三菱UFJ国際投信のネット直販サービス「mattoco(マットコ)」について書いていきます。
公約通りにスタートしたネット直販
三菱UFJ国際投信は、ネット直販の準備を続けていました。
2018/3/18に、ネット直販を可能とするための約定変更を実施。
リリース資料の中で、2018年度内開業予定と書いていました。
ブロガーミーティングにて社員の方に聞いてみた感触では。
年度内の開業は難しいのではという感想を持っていました。
ところが、予想に反して2019/3/1からネット直販を開始。
公約通りの2018年度内にスタートした点は良かったです。
子育て世代を対象に学資投資を提案
ネット直販開始について、三菱UFJ国際投信はリリースを出しています。
リリース資料のタイトルにもあるように、キーワードは学資投資です。
~お子さまの未来の選択肢を広げる「学資投資」をご提案~
投資信託のインターネット直接販売サービスを提供開始
「三菱 UFJ 国際投信ダイレクト(愛称:mattoco)」
(引用元:2019/3/1リリース資料|三菱UFJ国際投信)
投資信託の提案を通じて、未来の選択肢を広げるお手伝いをしたい。
特に子育て世代へ、子供の夢の実現を応援する学資投資を提案したい。
直販サービスのmattoco(マットコ)に込められた想いは分かります。
理解はできますが、ワタシは教育費を投資に頼るのは危険と考えます。
また、使う時期と金額が決まっている将来のお金について。
ワタシは無リスク資産に置きながら備えるべきと考えます。
少なくともワタシの感覚では、この時点で違和感がありました。
取扱いファンドは良心的
mattocoで取り扱うファンドは、厳選されたファンドだけです。
投資初心者を取り込む戦略の中で、非常に良心的だと思います。
業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける。
このコンセプトが光っているeMAXIS Slimシリーズが11本。
目標リスク水準の異なるeMAXIS最適化バランスからは5本。
mattoco限定となる国内株式アクティブファンドが1本です。
(引用元:2019/3/1リリース資料|三菱UFJ国際投信)
良心的な信託報酬で提供されるインデックスファンドばかり。
アクティブファンドが少し気になりますが、全17本に厳選。
投資初心者向けのサービスなら、数が少ないのは正義です。
数が多すぎると迷ってしまうので、この点はナイスでした。
肝心のサービス内容が残念だった
eMAXIS Slim シリーズを扱うという三菱UFJ国際投信のネット直販。
超低コストファンドを揃えた、魅力あるサービスを期待していました。
コスト面で他の証券会社よりも有利であれば最高だな。
自動リバランス機能があっても、面白いかもしれない。
定期定額(定率)解約機能があれば、老後も安心かも。
想像を超えた魅力あるサービスが盛り込まれるのかも。
勝手に期待していたのですが、期待は見事に裏切られました。
月々少額から投資できる、というのは良いコンセプト。
ただ、100円投資ができる時代に月5,000円~は残念。
mattocoチョイスという独自機能も備わっています。
目的に応じて、目標金額と期間or積立額を決めます。
例えば、「子どもが行きたい私立中学・高校に通わせる」という目的を選択。
すると、目標金額がデフォルトで700万円に設定されています(変更可能)。
次に、「つみたて期間」あるいは「月々のつみたて金額」を決めます。
ここでは仮に「月々のつみたて金額」30,000円と設定するとします。
(引用元:mattocoチョイス操作画面|三菱UFJ国際投信)
その後、無理のない期間が提案されて指定範囲内で期間を決めます。
期間を決めてポチっとすると、ファンドを提案される仕組みです。
最低でも17年間かかるという提案は、ごもっともなこと。
ただ、子供が生まれた後だと目的の達成は難しそうです。
具体的な目的や目標金額が明確なほうが、投資を継続できる。
そういう考え方もあると思いますし、とてもポジティブです。
ただ、リターンを先に決めて投資するのは危うさも感じます。
リスクへの意識が低いまま投資して、継続できるでしょうか。
相場が下落方向へ大きく動いても、耐えられるのでしょうか。
前述の学費準備を目的とした例では、株式ファンドも提案される結果に。
使う時期や金額が決まっているお金を、リスク資産で運用して良いのか。
新しくてポジティブな印象のサービス内容ですが、ちょっと不安です。
そういえば、ワタシが期待していたサービスは皆無でした。
投資初心者を取り込むことに特化した内容としたようです。
口座開設キャンペーンを実施
期待外れだったmattocoですが、特定口座・NISA口座にも対応しています。
キャンペーン期間中に口座開設すると、Pontaポイントが進呈されます。
また期間内に3ヵ月連続でつみたて投資をすると、更にポイント獲得です。
○口座開設キャンペーン:
【期間】2019 年 3 月 1 日(金)~2019 年 8 月 8 日(木)
○つみたて応援キャンペーン:
【エントリー期間】2019 年 3 月 1 日(金)~2019 年 4 月 19 日(金)
※エントリー期間終了後、3 ヵ月以上の連続購入が必要です。
詳細はキャンペーンページ概要をご覧ください。
(引用元:2019/3/1リリース資料|三菱UFJ国際投信)
Pontaポイントと手を組んだのは、意外でしたね。
初心者向けでも更なる改善が必要
キャンペーン実施は良いとして、課題はサービス内容の改善です。
ネット直販ですから、サービス内容は変化する可能性があります。
もしかしたら、魅力的なサービスがスタートするかもしれません。
例えば、eMAXIS 最適化バランスは投資家のリスク許容度に応じて。
目標リスク水準をもとに、5本の中から選択するファンドシリーズ。
リスク許容度を考えるコンテンツから、個性に合わせて提案する。
mattocoチョイスに、そうした機能を追加することも可能なハズ。
投資初心者を取り込むことが最重要課題だとしたら、より丁寧に。
しっかり継続するための伴走型サービスへと進化して欲しいです。
コスト的な魅力や、痒いところに手が届くサービスはもう期待しません。
せめて、投資初心者にとって真の意味で良心的なサービスとして欲しい。
ネット直販サービスのmattoco、これからの変化に期待しています。
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新しい投資サービスへ勝手に期待すると、見事に裏切られる。
勝手に期待するのが悪いのですが、歴史は繰り返すのですね。

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