青井ノボルです。
Kyashについて、当ブログでも何度か話題にしてきました。
新たな金融サービスとして、徐々に注目を集めています。
特にKyashリアルカードは、ポイント還元率2%を誇ります。
お得な決済手段として、個人投資家でも利用者は多いです。
こうしたなか、2018/11/3にシステム障害が発生しました。
システム障害の暫定措置で、自動チャージ機能は一時停止。
土曜日の午後に障害発生が発表され、6日が経過しました。
残念ながら、現在も障害完全復旧の目途は立っていません。
この記事では、長期化するKyashシステム障害と自動チャージ機能停止への対処法を考察します。
システム障害と自動チャージ機能停止の時系列
今回のシステム障害は、週末に発生しました。
時系列で概要をまとめると、下記の通りです。
2018/11/3(土) 15:00頃 システム障害発生
2018/11/3(土) 17:44 システム障害発生を公表
2018/11/3(土) 18:10頃 自動チャージ機能一時停止
2018/11/3(土) 18:29 自動チャージ機能一時停止を公表
2018/11/3(土) 19:39 Kyashアプリでもシステム障害等を通知
2018/11/4(日) 11:35 障害原因を公表(現状報告)
2018/11/4(日) 17:37 メールでもシステム障害等を通知
2018/11/6(火) 10:26 現状報告(特に進展なし)
2018/11/9(金) 13:41 現状報告(特に進展なし)
障害発生が週末だったことも災いし、対応が後手後手となった印象です。
実際のところ、当初はTwitterとHPだけでの情報発信でした。
アプリやメールで通知を始めたのは、あとになってからです。
週末だったとはいえ、初動対応が鈍かったのは残念な事実です。
二重払いとなってしまうリスク
システム障害発生から自動チャージ機能停止までの約3時間。
この間、Kyashカード決済はほとんど出来なかったようです。
ただ、店舗などでKyashリアルカードを使おうとしたら決済失敗。
失敗したはずなのに、決済完了となったケースもあったようです。
今日のKyashの障害で、店舗でKyash @kyashjp で決済失敗。仕方なく他のカードで決済したんだけど、しれっとその決済金額がKyash残高になってるのは、二重決済になった分をKyash残高で返金しとけばいいだろって意味? アナウンスも謝罪もなしに? 少額だしまあ使うからいいっちゃいいけど、、
— tomo_hiko (@tomo_hiko) October 9, 2018
Kyashリアルカードに限らず、オンライン決済でも同様の事態に。
KYASHまたトラブってる?ユニクロオンラインストアで支払おうとしたら「このカードは使用できません」と出てきて購入が完了しないのにKYASH側は支払いの通知が到着。もう1回試したけどやっぱり同じ状況。検索してみたら状況は違うけど二重支払いになっている人がいて、症状もこの前の障害に近い気が。
— みなみなみ (@minaminammy) November 3, 2018
他カードなどで正常に決済できても、二重払いになるリスクがあったのです。
Kyash側は返金に応じる意向ですが、具体的な対応法は今のところ不明です。
システム障害発生後、迅速な情報提供をしていたら防げたかもしれない。
対応が後手に回った結果として、Kyashの残念な部分が露呈しました。
アーリーアダプターの宿命か
キャッシュレスやフィンテックといった、耳障りの良い言葉。
新技術は歓迎ですが、落とし穴も意識すべきかもしれません。
Kyashも、革新的な技術で注目されているサービスのひとつ。
個人間の送金が簡単にできますし、クレカのように使えます。
プリペイド式カードなのに、使用感はまるでクレジットカード。
さらに2%の高還元率となっていて、利便性の高いサービスです。
それでも、世間に普及する前の新技術にはリスクが付きもの。
マーケティング用語で、イノベーター理論というものがあります。
新サービスが市場に浸透するまで過程を、5つのグループに分類。
そのうち2番目を、アーリーアダプター(初期採用者)と言います。
アーリーアダプターは、新サービスを好んで利用して評価する層。
そして、新サービスにかかるリスクを引き受ける側面もあります。
いまKyashを使っている層は、まさにアーリーアダプターでしょう。
「いつまで続くか分からないけど、ポイント還元2%だし使ってみよう」
といったように考えて活用している人が、大多数では無いでしょうか。
どこまで想定するかは別問題として、リスクは間違いなく存在する。
アーリーアダプターの宿命として、覚悟せざるを得ないのでしょう。
自動チャージ機能停止への対処法
Kyash残高がある状態での決済は、今も問題なくできるようです。
そのため、ATMなどで事前にチャージすれば普通に利用できます。
ただし、これでは楽天EdyやSuicaと何ら変わりありません。
ポイントは魅力ですが、無駄なく使える利点が失われます。
決済時に必要な金額だけをチャージするのがポイントでした。
前払いで預ける仕組みでは、資金効率がガタ落ちとなります。
なお前払いであれば、クレカで手動チャージもできるようです。
自動チャージ一時停止してるKyashで、クレジットカードチャージする方法。
「送金」
「送金リンク作成」
(金額を入力してリンク作成)
(履歴から送金キャンセル)これで元々の残高で足りなかった部分がクレジットカードからチャージされます。 pic.twitter.com/l6nFPj9Eiw
— しゅ (@shu_w8) November 4, 2018
「クレジットカードとKyashでポイント二重取りをしたい」
ポイント獲得のニーズを満たす対処法ではあると思います。
ただし、ワタシはこの対処法を採用しないことにしました。
しばらく様子見が無難だと考えます
Kyashのシステム障害対応、自動チャージ機能停止はいつまで続くのでしょう。
アクセスの集中による高負荷が原因で発生したとされる、今回のシステム障害。
自動チャージ機能が負荷となり、決済処理の遅延・エラーが発生してしまう。
根本的な原因を解決できず、暫定処置として自動チャージ機能を止めている。
更なる高負荷でも耐えられるよう、アップグレードとテストをしているらしい。
現時点で公表されている情報を整理すると、このような状況にあるようです。
当然、ポイント還元率2%のために使い続ける選択肢もあります。
それでもワタシは、現時点では様子見が無難だと判断しました。
プリペイド式カードは、法律上は電子マネーと同じ前払式支払手段。
預けたお金については、原則として払い戻しが認められていません。
もし発行元が破産した場合、一部しか戻ってこない可能性もあります。
詳しくは、日本資金決済業協会のHPが分かりやすく解説しています。
自動チャージ機能により、感覚的には前払いでは無いので安心でした。
この前提が覆ったいま、Kyashを全面的に信用する自信がありません。
大手企業の資本が入っていますが、Kyashは金融ベンチャー企業です。
革新的な技術で、既存決済ビジネスを変革していく姿勢は応援したい。
システム障害を乗り越えて頑張って欲しいと、素直に思っています。
ただし、今のままでお金を預けられるかどうかの判断は別問題です。
システム障害が解消し、より良いサービスとなることを期待しています。
関連記事紹介
Kyashはプリペイド式カードなので、クレジットカードよりも制約が多いです。
使える場面を事前に把握しておくことが、Kyash活用のポイントだと思います。

個人間の資金移動がスマホで完結してしまうという時代になりました。
操作はとても簡単ですが、個人間の信用がベースとなるサービスです。

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