eMAXIS Slim 国内債券が信託報酬引き下げへ

投資信託・ETF

青井ノボルです。

信託報酬引き下げの波が、ついに国内債券にもやって来ました。

2019/2/15、りそなAMがsmart-i 国内債券の信託報酬引き下げを発表。
これに呼応して、eMAXIS Slim 国内債券が対抗引き下げを実施します。

国内債券の資産クラスは、株式に比べると地味な存在です。
それでも重要な資産クラスの一つであると言われています。

この記事では、eMAXIS Slim 国内債券の概要と信託報酬引き下げについて書いていきます。

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資産配分の肝とも言われる国内債券

インデックス投資において、リスク許容度は大事な概念です。
リスク許容度に応じて、アセットアロケーションを考えます。

資産配分では、複数の資産クラスを組み合わせることが大事。
相関係数が1.0でない限り、リスク低減が期待できるからです。

水瀬ケンイチさんの著書「お金は寝かせて増やしなさい」でも。
国内債券への配分こそが、資産配分の肝だと紹介されていました。

もっとも、現況では個人向け国債変動10年で代替がベター。
いずれ利上げに向かう可能性が高いと考えられるためです。

債券クラスは株式と比較すると、値動きが緩やかな傾向。
また国内債券だと、為替リスクを負うこともありません。

資産全体のリスク管理に重宝する資産クラスと言えます。

eMAXIS Slim 国内債券の概要

eMAXIS Slim シリーズは、超低コストを貫いているのが最大の特徴。
「国内最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける」です。

eMAXIS Slim 国内債券も例外ではなく、他社ファンドに徹底対抗
今回は、smart-i 国内債券に対抗して信託報酬を引き下げました。

コストへの拘りが奏功し、人気ファンドシリーズとなっています。
ここで、eMAXIS Slim 国内債券の概要について整理してみます。

ベンチマーク

NOMURA-BPI総合をベンチマークとしています。

日本の債券市場全体の動向を反映しています。
国内債券クラスでよく使われている指数です。

ファンドの仕組み

マザーファンド方式で日本国内の公社債に投資をします。


(引用元:eMAXIS Slim 国内債券 交付目論見書|三菱UFJ国際投信

マザーファンドは日本債券インデックスマザーファンドです。
2017/5/12時点の古い数字ですが、純資産総額は4,571億円。

運用規模は十分に大きく、安定運用が期待できそうですね。

ファンドの費用(信託報酬)

購入時手数料と信託財産留保額は、ともにゼロとなります。

肝心の信託報酬は、これまで年率0.139%(税抜)でした。
今回の引き下げにより、年率0.120%(税抜)となります。

smart-i 国内債券への対抗措置

今回の信託報酬引き下げは、smart-i 国内債券への対抗措置です。

2019/3/26より、信託報酬年率0.120%に下げることを発表
smart-i 国内債券の引き下げ発表日は、2019/2/15でした。

一方、eMAXIS Slim 国内株式は2019/3/19より引き下げ。
りそなAMの発表から8営業日後、対抗引き下げを発表です。

信託報酬で並びましたが、eMAXIS Slimには差別化要因があります。


(引用元:2019/2/26プレスリリース資料|三菱UFJ国際投信)

純資産総額に応じて、信託報酬が変化する仕組みとなっています。
とはいえ、当面は信託報酬は年率0.120%(税抜)となるでしょう。

eMAXIS Slim シリーズによる超低コストへの飽くなき挑戦。
フットワークの軽さと実行力が大きな強みとなっています。

eMAXIS Slimの新たなライバルに

先日は、りそなAMがsmart-i TOPIXにおいて信託報酬を引き下げを発表。
これに対抗して、eMAXIS Slimも国内株式の信託報酬を引き下げました。

smart-iシリーズが、このタイミングで連続の信託報酬引き下げ
信託報酬引き下げ方針に舵を切った背景が、気になるところです。

いまのところ、smart-i TOPIXの資金流入に大きな変化は無し。
その中でも、smart-i 国内債券の信託報酬引き下げを決断した。

eMAXIS Slim シリーズのライバルと言えば、極めて限定的でした。
それは、<購入・換金手数料なし>ニッセイと楽天バンガードです。

ここにきて、smart-iが殴り込みを掛けてきたのは正直意外でした。

個人投資家としては、健全なコスト競争が起こるのは嬉しいこと。
人生を通じた資産形成に資するファンドが、増えて欲しいですね。

国内債券に投資をするべきか

国内債券クラスは、信託報酬が下がりにくいイメージがありました。
ここにきて、信託報酬が動いたのは大きな第一歩だったと思います。

eMAXIS Slim 国内債券は、超低コストな良い商品だと思います。
ただワタシは、現時点で本ファンドに投資する予定はありません。

マザーファンドの中身を見ると、そのほとんどが日本国債です。
日本にお金を貸している債券は、値上がりが続くのでしょうか。

お金を貸すときは、リスクに応じた金利が得られるのが一般的。
また発行元が破綻しない限りは、元本割れすることは無いです。

そして、債券は金利が上がると価格が下がると言われています。
このあたりの基本的なロジックは、書籍で一度勉強しています。

長期的には値上がりする気がしますが、イマイチ腹落ちしない。
国内債券に投資するとして、その理由を言葉で表現できません。

ワタシの知識・理解不足が根本的な要因ですが、投資対象外とします。
仕組みがきちんと理解できない投資商品には、投資しないが原則です。

全世界株式と無リスク資産の割合を調整しながら。
インデックス投資を継続していきたいと思います。

 

青井ノボル
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