青井ノボルです。
eMAXISシリーズはノーロードインデックスファンドシリーズ。
三菱UFJ国際投信により運用されているファンドシリーズです。
シリーズの純資産総額合計は、4,500億円を超えるまでに成長。
時代の変化に合わせて、柔軟に対応してきた結果とも言えます。
eMAXIS Slim シリーズを中心として、資金流入が続いています。
先進国株式や米国株式(S&P500)が特に人気となっています。
さてeMAXISシリーズ公式HPのなかで、密かに公開されているコンテンツ。
人気や売れ筋ファンドが簡単に分かる、eMAXISなんでもランキングです。
この記事では、2019年8月のeMAXISなんでもランキングについて考察します。
月次販売額ランキング
まずは、2019年8月の月次販売額ランキングです。
このランキングでは、いま売れ筋のファンドが分かります。
計算期間は、2019年8月1日~31日です。
(引用元:eMAXISなんでもランキング|三菱UFJ国際投信)
2019年8月のランキングも、eMAXIS Slimが大活躍しています。
eMAXIS Slim シリーズは、上位10本のうち6本を占めています。
第1位となったのは、根強い人気のeMAXIS 日経225です。
窓口販売を中心に、日経平均株価のファンドは人気が高め。
純資産総額の推移を見ると、8月上旬の数日間で30億円増。
超富裕層が投機的な投資をしているものと推測しています。
第2位となったのは、大人気のeMAXIS Slim 先進国株式です。
信託報酬は年率0.0999%(税抜)となり、突き抜けた存在です。
ニッセイ外国株式、そしてたわらノーロード先進国株式も同率。
超低コストの波が一気に押し寄せていて、勢いが感じられます。
純資産総額500億円を突破し、受益者還元型の信託報酬も開始。
先進国株式はライバルが多いですが、切磋琢磨して欲しいです。
第3位となったのは、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)です。
設定当初からの注目株で、楽天VTIのライバルとしても有名に。
米国株式の人気は根強く、インデックス界隈でも存在感が大きいです。
当ファンドと楽天VTI、そして先日発表されたSBIバンガードS&P500。
米国株式のインデックスファンド、長らく2強体制が続いていました。
ここに風穴を開けるが如く、まさかのSBI×バンガードで新規参入です。
圧倒的な超低コストでの新規設定ですから、そのインパクトは強烈。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の追随に期待ですが、果たして。
昨日少し話題になったんですが、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の信託報酬対抗引き下げがいつもより遅いんですよね。
簡易決裁の下限値を超えてしまったのか、単純に月末月初で忙しいのか。
気になるところです🤔— 青井ノボル (@sindanindex) September 11, 2019
対抗引き下げにこれだけ時間が掛かっているのは異常事態です。
外部からは真の原因が分かりませんが、頑張って欲しいですね。
「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける」
このコンセプトを堅持することの重要性は大きいと考えます。
シリーズ全体に波及する問題ですから、注目が集まっています。
月次純資産残高ランキング
続いて、2019年8月の月次純資産残高ランキングです。
運用と資金流入による純資産残高の順位が分かります。
対象は、2019/8/31時点の純資産残高となります。
(引用元:eMAXISなんでもランキング|三菱UFJ国際投信)
このランキングは、運用歴の長いeMAXISシリーズが有利です。
ただ、先進国株式・バランス(8資産均等型)は世代交代済み。
eMAXIS 日経225は、前述の通り投機的マネーが流れ込んでランクアップ。
順位を落としたeMAXIS 新興国株式、こちらは純資産総額を確認します。
(引用元:eMAXIS 新興国株式インデックス|三菱UFJ国際投信)
基準価額と純資産総額が、綺麗に連動していることがわかります。
これはつまり、資金流入出がほぼゼロであることを示しています。
2019年8月は、新興国株式の落ち込みが激しかったようですね。
相場の落ち込みと連動する形で、純資産総額が大きく減少です。
第4位と第5位はバランスファンドのため、下落幅は限定的に。
こうした要素が絡み合い、今回の結果に落ち着いたようです。
正念場を迎えたeMAXIS Slim
2018年につみたてNISAがスタートするタイミング以来でしょうか。
インデックスファンドの信託報酬引き下げ競争が激化しています。
これまで、信託報酬引き下げのニュースは定期的にありました。
ところが最近は、信託報酬引き下げが連続している気がします。
信託報酬引き下げの攻防ラインは年0.1%前後、超低コストです。
これまでに想像もできなかった、異次元の競争となっています。
つい先日までは、ニッセイ・楽天・eMAXIS Slimの3強という構図。
ここにSBIバンガードが新規参入し、たらわノーロードが再参入へ。
SBIの雪だるまもありますし、覇権争いは複雑となってきました。
ワタシの個人的な感触ですが、現時点ではeMAXIS Slimが優位。
ただ今後どうなるかというと、正直なところ自信がありません。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の信託報酬引き下げは保留。
これはライバルファンドに即追随する従来とは異なる対応です。
eMAXIS Slim シリーズが踏ん張れるかどうか、注目されます。
ここで追随が困難となると、シリーズ全体に悪影響でしょうね。
インデックスファンドの活性化に向け、超低コスト競争は大切。
より良い投資環境のためにも、切磋琢磨して欲しいと思います。
関連記事紹介
雪だるまシリーズも、ここにきて攻勢を強めている印象があります。
インデックスファンド全体の盛り上げのためにも、良い流れですね。

販売会社が多くても、信託報酬引き下げが可能であると証明しました。
たわらノーロードの功績は大きく、まさに快挙といえるニュースです。

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