青井ノボルです。
このところ、厳しい相場環境が続いています。
市場平均である指数も、値動きが冴えません。
eMAXIS Slim 先進国株式も、基準価額が停滞中。
先進国株式の市場平均にしっかり連動しています。
継続的な資金流入により、純資産総額を積み上げてきました。
ところが最近、純資産総額の積上げペースが鈍化しています。
この記事では、eMAXIS Slim 先進国株式が年内に純資産総額300億円達成できるかについて書いていきます。
異次元の信託報酬引き下げで人気化
eMAXIS Slim 先進国株式が人気となったキッカケは、2017/12/29。
信託報酬を年0.189%→年0.1095%へ引き下げを発表したことです。
2017/12/26に新規設定を発表した、EXE-iつみたて先進国株式。
このファンドへ対抗するため、信託報酬引き下げを断行しました。
このときの信託報酬引き下げには、2つの意味がありました。
1つ目は、ベンチマークが異なっても徹底対抗したことです。
eMAXIS Slim 先進国株式のベンチマークは、MSCIコクサイです。
雪だるま(旧:EXE-iつみたて)先進国株式は、FTSEディべロップ。
ベンチマークが違っていても、先進国株式であれば対抗する。
聖域を設けずに、他社に徹底対抗する姿勢を鮮明にしました。
2つ目は、信託報酬の引き下げ幅が大方の想定外であったことです。
当時、先進国株式クラスの信託報酬は年0.189%で団子状態でした。
そのなかで、信託報酬をほぼ半減するという思い切った行動です。
異次元とも言える信託報酬の引き下げは、衝撃的だったのでしょう。
投信ブロガーでも大きな話題となり、知名度が一気に向上しました。
eMAXIS Slim シリーズのコンセプトには、実行力が伴っている。
超低コストファンドとしてのイメージが定着した出来事でした。
異次元引き下げ後に純資産総額が急上昇
異次元の信託報酬引き下げが発表された直後、2018年1月。
少額投資非課税制度のつみたてNISAがスタートしました。
ここから、eMAXIS Slim 先進国株式の快進撃が始まります。
(引用元:eMAXIS Slim 先進国株式(~2018/8/28)|三菱UFJ国際投信)
2018年1月以降、純資産総額の積み上げペースが加速しています。
時期的に、つみたてNISA開始と異次元引き下げの影響でしょう。
ちなみに、2018年2~3月は基準価額が大きく落ち込んでいます。
まだ純資産総額残高が少ない時期で、その影響は限定的でした。
2018/4/25に純資産総額100億円を突破しても勢い変わらず。
2018年1月以降、月20億円前後のペースで上昇が続きます。
2018/8/23に純資産総額200億円を突破した時点で、残り4ヵ月。
当時、年内の純資産総額300億円も視野に入ったと感じました。
相場変動の影響を大きく受けている
純資産総額が順調に伸びる中、2018年10月以降に相場が低迷します。
相場変動に伴って、当ファンドの基準価額も下落傾向となりました。
(引用元:eMAXIS Slim 先進国株式(2018/8/1~)|三菱UFJ国際投信)
2018年10月は、わずか1ヵ月間で基準価額が▲10%超となりました。
純資産総額が積み上がっているため、影響は大きかったと思われます。
例えば、2018/10/10の基準価額は12,064円。
この時点での純資産総額は、231.67億円です。
翌日2018/10/11、基準価額は11,665円に下落。
このとき、純資産総額はどう変化したでしょう。
(公開データより筆者が独自作成)
2018/10/10時点の231.67億円は、翌日にどうなるのか。
基準価額が下落したので、その分だけ残高減少となります。
上記の図でいえば、青い部分がこれに該当します。
基準価額変化率で乗算すると、224.01億円です。
2018/10/11の基準価額を調べると、225.98億円でした。
差額の1.97億円は、当日の純資金流入額と考えられます。
上記図の赤い部分が、2018/10/11の純資金流入です。
つまり、2018/10/11は約2億円の純資金流入がありました。
それでも、基準価額の下落によって残高が減少してしまう。
純資産総額が増えると、基準価額変動の影響も大きいのです。
積立投資の個人投資家とともに成長
2018/11/21時点で、eMAXIS Slim 先進国株式の純資産総額は254.19億円。
年内の純資産総額300億円達成は、非常に厳しい状況であると考えられます。
それでも、純資産流入が1日1~2億円程度で推移しているのも事実です。
積立投資による資金流入が続く限り、コツコツと残高が積み上がります。
個人投資家としても、長期投資であれば積立投資を続けることが重要。
相場変動に心を乱されることなく、とにかく積立を継続するだけです。
積立投資の実践を続けていく中で、継続する力も養われていきます。
相場変動という荒波にもまれて、投資のリスクにも慣れてきます。
個人投資家の胆力が養われれば、当ファンドの資金流入も続きます。
つみたてNISAがさらに広がっていけば、上昇ペースも上がります。
積立投資で資産形成をする、個人投資家の成長とともに。
資産形成ツールのeMAXIS Slim 先進国株式も成長する。
相場が大きく下落して、純資産総額が伸び悩んだとしても。
積立投資を続ける人がいれば、当ファンドは安泰でしょう。
積立投資が広まることを願いつつ、今後も当ファンドを見守ります。
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超低コストなeMAXIS Slim 先進国株式ですが、コスト的に持続可能なのでしょうか。
コスト低減の仕組みは整っていると感じるので、ワタシは安心して投資を続けます。
ライバルのニッセイ外国株式は、純資産総額1,000億円を達成しています。
eMAXIS Slim 先進国株式も、ライバルの背中を追って頑張って欲しいです。
コメント
うちのつみたてNISAの投信もマイナスになっていますが、継続して毎週水曜日に積立しています。タイミングでの売買は過去の統計からもパフォーマンスに影響を与えないと知られていますね。うちの長年の経験から淡々と買い付けしつつ忘れた頃に上がっている・・・、みたいな
感覚を持っているので、買い時なんて関係ない!と。
コメントありがとうございます。
積み立てさえしていれば、売買タイミングはさほど影響ないかもですね。
買い時が判断できない以上、淡々と続けるしか無いと思います。
そういう人達で愚直な積み立てを続けて、結果的に純資産総額も積み上がればベターかなと思います。