全世界株式へGDP比率で投資するという選択肢を考える

投資方針
Sponsored Link

青井ノボルです。

インデックス投資で、アセットアロケーション(資産配分)をどうすべきか。

インデックス投資家にとって永遠の課題であり、正解もありません。
「アセットアロケーションはアート」とは言いえて妙ですね。

さて、アセットアロケーションの一例として、全世界株式という考え方があります。
全世界株式とは、日本・先進国・新興国の株式インデックスを組み合わせること。

全世界株式といっても、3地域の組み合わせであったり割合は様々です。
代表的なものだと、時価総額比率・GDP比率・3地域均等が挙げられます。

特に「新興国の成長を取り込みたい」と考える方に人気なのが、GDP比率の全世界株式です。

この記事では、GDP比率の全世界株式に投資するという考え方について、私見を交えながらお伝えします。

GDP(国内総生産)とは

GDPとはGross Domestic Productの略で、国内総生産のこと。

内閣府のHPには、このように書かれています。

GDPは国内で一定期間内に生産されたモノやサービスの付加価値の合計額。 “国内”のため、日本企業が海外支店等で生産したモノやサービスの付加価値は含まない。
一方GNP(国民総生産)は“国民”のため、国内に限らず、日本企業の海外支店等の所得も含んでいる。
以前は日本の景気を測る指標として、主としてGNPが用いられていたが、現在は国内の景気をより正確に反映する指標としてGDPが重視されている。
(引用元:GDPとGNI(GNP)の違いについて

国の経済力を示す指標として、広く使われています。

GDPデータの調べ方

世界のGDPデータは、IMF(国際通貨基金)のホームページで確認できます。

普通にアクセスすると英語で戸惑いますが、操作はさほど難しくありません。

IMFの日本語サイトに、WEO(世界経済見通し)データの検索方法がPDFで載っています。

今回は、国別の単純比較に適していると思われる名目GDPを調べてみます。

具体的には、経済指標(National Accounts)を選択する画面で、「Gross domestic product, current prices(U.S. dollars)」を選択します。

捜査を進めていくと、最終的に下記の様な画面で結果が表示されます。

主要10ヵ国のGDP推移と割合

IMFのHPで、世界各国の名目GDPのデータを出してみました。
このデータを基に、名目GDPの推移や割合について分析します。

まずは、1980年から2021年までの名目GDP推移です。


World Economic Outlook Databaseより出力したデータに基づき独自作成)

縦軸の単位は十億USドル、横軸の単位は西暦年です。
なお、2018年あたりからIMFの予測値が含まれています。

このグラフを見ると、アメリカの名目GDPが過去から将来まで順調に推移しています。
米国株投資をしている方が「アメリカ経済は最強」と言っているのも頷けます。

また、2007年頃から急激な伸びを示している中国も凄いですね。
第3位の日本とは勢いが全然違いますね。適いそうにありません。

また、2018年時点で11位以下を足し合わせた「その他」の伸びも見過ごせません。
中国と合算して考えれば、いわゆる新興国の伸びが著しいことが想像できます。

次に、2018年時点(予測値)の国別GDP比率を確認します。


World Economic Outlook Databaseより出力したデータに基づき独自作成)

アメリカと中国の存在感が突出していることが、円グラフからも分かります。
日本をはじめ、他の国はどんぐりの背比べ状態ですね。

全世界株式のGDP比率を簡便的に確認する方法

全世界株式のGDP比率ですが、サクッと簡単に確認する方法があります。

それは、世界経済インデックファンドの交付目論見書を見るという方法です。
このファンドは、GDP比率を参考にしながら地域割合を決めるというインデックスファンドになります。

交付目論見書を確認すると、日本・先進国・新興国の地域別GDP比率が書いてあります。


(引用元:世界経済インデックファンドの交付目論見書より一部抜粋)

この方法は、IMFのデータベースから拾う労力を省けるので楽チンですね。

GDP比率の全世界株式に投資する注意点

全世界株式のGDP比率が分かれば、あとは各地域株式のインデックスファンドをその割合で買えばOKです。
単純に買うだけなのですが、ここで注意点があります。

3地域の割合をGDP比率で決めたところで、先進国・新興国株式の国別比率は時価総額比となってしまいます。

というのも、MSCIやFTSEのインデックス(指数)では、原則として時価総額比で指数を計算しています。
複数の国をまとめた指数を計算する場合も、原則として時価総額比で計算しています。

GDP比率と時価総額比率で国別比率にどの程度の差があるかは未調査ですが、同一の割合では無いでしょうね。

また、GDP比率の基本的な考え方として、国全体の成長率に投資したいという想いがあるとします。
特に新興国の経済成長が著しいのは名目GDPの推移をみても顕著であり、この成長の恩恵に預かりたいところ。

新興国の株式市場では、外国投資家に対して制限を掛けているケースが多くあります。
また、大企業に国営企業や非上場企業が多く、現実的な投資対象は限られてきます。

GDPが国の経済規模だとすると、時価総額は世の中に開かれている株式市場規模です。
新興国においては特に、株式市場は経済全体のごく一部でしかありません。

もちろん、日本をはじめとした先進国でも、経済規模>株式市場規模です。

そう考えると、投資によってGDPの成長を取り込むのは非現実的と言わざるを得ません。

全世界株式でGDP比率を選択するうえで、以上の点は注意したほうが良いと考えます。

アセットアロケーションは自分で考え抜いて決めるもの

アセットアロケーションは人それぞれで、まさにアートの世界です。
正解がないという前提で、自分で考えて決めるしかありません。

長期投資ではアセットアロケーションを一定に保つこと、つまりリバランスが重要だと言われています。
また、余計な売買を控えて税金や手数料のコストを極小化することも大事な要素です。

いずれにしても、全世界株式に投資する場合に地域割合を頻繁に変えるのは避けたいところ。
だからこそ、自分自身で考え抜いて、地域割合を腹落ちさせることが大事なんだと思います。

当然ながら全世界株式だけがアセットアロケーションではありませんが、今回はGDP比率という選択肢について考えてみました。
この記事を読んでくれた皆さんが、アセットアロケーションを検討するときの参考になれば幸いです。

 

■関連記事紹介■
インデックス投資の準備段階で、アセットアロケーションについては結構悩みました。
全世界株式の時価総額比率とGDP比率を比較して、どちらが良いか考えた記事です。

全世界株式の比率はGDPか時価総額か
インデックス投資と言っても、資産配分(アセットアロケーション)は人それぞれ。 ワタシは、現時点で、全世界株式にまるっと投資したいと考えています。 今回は、全世界株式の配分比率に的を絞って、GDP比率と時価総額比率のどちらが良いか考えます。

全世界株式の配分比率にはいろいろな考え方があって、悩ましい問題です。
ただ期待リターン・リスクの観点から考えると、どれも大差はないとのこと。
それでもワタシは、自分で決めた配分比率に拘りを持ちたいと考えています。

世界分散投資の配分比率に拘るのは無駄なのか
インデックスファンドの世界分散投資で、個人投資家が考えるべきは資産配分です。インデックス投資、特に世界分散投資をしたいと思ったときに、配分比率をどう考えるべきか。また、そもそも配分比率を細かく考える必要があるのかどうか。改めて考えてみます。

◆よかったらフォローしてください◆

▼応援もらえると嬉しいです▼
にほんブログ村 株ブログ インデックス投資へ

投資方針
Sponsored Link
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします。
青井ノボルをフォローする
インデックス投資で長期縦走へ

コメント