バカ売れ「AI投信」には注意すべきなのか考える

投資信託・ETF

青井ノボルです。

投資信託の世界には、テーマ型と呼ばれる投資商品があります。
革新的技術のテーマ型投信は、人気化する傾向が強いようです。

こうしたなか、面白いタイトルの記事を発見しました。

バカ売れ「AI投信」に退職金2000万円をぶち込んだ男性の末路(福田 猛)
最近、投資信託の販売現場で人気なのがAI(人工知能)関連の投信だ。バカ売れ状態で販売中止の商品も出るほどだが、投信のプロは「非常に危険だ」と警鐘を鳴らす。

なかなか衝撃的なタイトルですが、中身は意外とまともな感じ。
退職金で何気なく運用を始めることに、警鐘を鳴らす内容です。

この記事では、バカ売れ「AI投信」などのテーマ型投信には注意すべきなのか、記事の事例を踏まえて考えてみます。

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退職金運用を金融機関に相談することがリスク

残念ですが、銀行などの金融機関に退職金運用の相談をするのはリスクです。
良心的な相談相手に巡り合えば良いのですが、その確率は低いと思います。

銀行は、企業向け事業融資で金利収入を得るビジネスモデルが崩壊間近と言われています。
そのため、最近では金融商品販売による手数料収入が収益の柱となっているようです。

60歳になるAさんは長年勤めた会社で定年を迎え退職金を手に入れました。
(中略)
とりあえず一旦は定期預金にでもしようかということで、ネットで「退職金 預金」と検索したところ、三ヵ月円定期預金で金利が5.5%といった非常に魅力的な銀行の退職金向け優遇金利の定期預金の案内があったため、さっそく面談予約を取り、銀行に訪問しました。
訪問先の銀行では定期預金の説明もそこそこに、資産運用の話を切り出されました。そして銀行員からAI関連の投資信託の案内を受けました。
(引用元:バカ売れ「AI投信」に退職金2000万円をぶち込んだ男性の末路|講談社より一部抜粋)

定年を迎えて退職金を受け取る、というのはサラリーマンならよくある話。
退職金を定期預金に預けるために、銀行へ相談に行くのも自然な流れです。

ただ、3ヵ月定期預金で金利5.5%はちょっと高すぎる印象があります。
投信営業のキッカケとして、接点を持つためのツールなのでしょう。

記事の事例では、定期預金の金利に釣られて窓口に行ってしまった。
そして、気付いたら投資信託の営業を掛けられていたということ。

定期預金に預けたいと思っても、簡単には契約させてくれない。
銀行には、手数料ビジネスに傾倒せざるを得ない裏事情がある。

こうした業界構造を、相談前に理解しておくと良いと思います。

人気のあるテーマ型投信の注意点

人気化しているテーマ型投資信託に投資すべきなのか。
記事の事例では、こんな営業トークがあったようです。

銀行員の話では、今後の発展が予想されるAI関連の企業に投資をする投資信託なので、「将来性がある」という説明でした。
(中略)
「そうですね、私もそう思います。みなさんAIの将来性を評価しているから、この投資信託は一番人気の商品なんですよ」とのこと。一番人気と聞きAさんは何となく安心しました。
(引用元:バカ売れ「AI投信」に退職金2000万円をぶち込んだ男性の末路|講談社より一部抜粋)

営業トークに盛り込まれている内容は、おそらく事実なのでしょう。

ただ、人気テーマ型投信の構成銘柄はすでに割高かもしれません。
いわゆる高値掴みとなってしまう可能性があるということです。

実際に、テーマそのものが一過性のブームで終わるケースが目立つようです。
多くの場合は、人気化したあとに基準価額がずるずる下落するのだとか。

もちろん、右肩上がりの成長を続けるテーマ型投信もあるかもしれません。
ただ、どのテーマであれば基準価額が上がり続けるのか、予測は困難です。

また、人気があると飛びつきたくなる行動ファイナンスの心理があります。
それはバンドワゴン効果と呼ばれ、いわゆる勝ち馬に乗るという心理です。

人気があるというだけで思考停止にならず、冷静に考える必要がありますね。

安易にブームに乗るのは危険

ワタシも、世の中のブームというか雰囲気に流されたことがあります。
それは2007年前後で盛んに言われていた、BRICs(新興国)ブームです。

2000年代から、ブラジル・ロシア・インド・中国の4ヵ国が注目を集めます。
大きな経済成長を遂げていて、今後の成長余力も大きいと言われていました。

BRICs関連の投資信託も数多く作られ、実はワタシも投資をしていました。

リーマンショック前に一括投資して失敗した話(第1話/若さゆえの過ち)
投資家たるもの、失敗はつきものです。 大失敗して借金を抱えるようでは駄目ですが、少しの損失はアリだと思います。 失敗しながら多くのことを学び、成長していくワケです。 今回は、若かりし頃に投資信託の一括投資で失敗した話の第1話です。

ニュースでもよく聞くBRICsに投資をしておけば、きっと儲かるはず。

経済成長が期待できると、テレビ雑誌新聞で連日報道されているワケです。
投資素人のワタシは、メディアによる耳障りの良い言葉を信じていました。

投資信託販売ランキングでも、BRICs関連は上位だからきっと大丈夫。
バンドワゴン効果に惑わされ、まさに雰囲気で投資をしていたのです。

実際のところは、リーマン・ショックで基準価額が暴落しました。
BRICs関連の下げは先進国よりも底が深く、回復も遅かったです。

この失敗経験は、安易にブームに乗っかるのは危険だと教えてくれました。
自分で何も考えずに雰囲気で投資をするのは、リスクが高すぎます。

自分の頭で考えて投資しましょう

AIブームが巻き起こる昨今、AI投信は魅力的に映ると思います。

ほかにも、ロボット・宇宙開発・自動運転などなど。
いま注目を集めている革新的技術は沢山あります。

これらの革新的技術は素晴らしいですが、成功確率は未知数です。
また技術革新が進んでも、コモディティ化すれば価格競争が起きます。

バラ色の未来を想像しがちですが、そこには間違いなくリスクがあります。
リスクが大きいからこそ、期待リターンが大きいとも言えるでしょう。

大きなリスクを取って期待リターンを高めるなら、テーマ型投信はアリです。

ただリスクが大きいので、「何となく」ではなく投資すべき理由を明確にしておく。
強い信念を持って投資できるように、自分の頭で考え抜く必要がありそうです。

AI投信に代表されるテーマ型投資信託、安易に飛びつくのだけは止めましょう。

 

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