青井ノボルです。
2018/10/31、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)が設定されました。
投信ブロガーが期待していた、eMAXIS Slimの全世界株式版が遂に実現したのです。
時価総額比率で全世界株式への投資をしたいワタシには、素直に嬉しいニュース。
今後、メインの投資商品とするかどうかを真剣に考えたいと思えるファンドです。
ところで、ワタシは非課税制度のつみたてNISA・iDeCoを活用しています。
それぞれの非課税口座で当ファンドに投資できるのか、興味があります。
つみたてNISAについては、2018/10/31付で対象商品となっていました。
この記事では、本日設定されたeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)について書いていきます。
つみたてNISA対象商品に
個人投資家による資産形成のために、金融庁が推し進めているつみたてNISA。
サラリーマンにおススメと言われる長期分散積立投資の王道をいく制度です。
資産形成ツールとして期待される、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)。
つみたてNISAの対象商品となるかどうかは、とても重要な分岐点だと思っていました。
金融庁の課している条件は、販売手数料無しで信託報酬水準が低いことなど。
長期分散積立投資に適したファンドを対象とすべく、条件を設けています。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、公募株式投資信託。
投資先は国内外であり、信託報酬率(税抜)の法令上限は年率0.75%です。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の信託報酬は、0.142%(税抜)。
金融庁が指定するその他の条件も満たしているため、対象商品となりました。
(引用元:つみたてNISA対象商品届出一覧(対象資産別)|金融庁)
想定通りではありますが、つみたてNISA対象となったのは朗報です。
超低コストであることを再確認
2018/10/31時点で、つみたてNISA対象ファンドは162本あります。
うち、国内外・海外を投資対象とするインデックスファンドは107本。
この107本については、信託報酬の法令上限が年率0.75%(税抜)です。
107本の信託報酬分布について、金融庁の資料を確認してみます。
(引用元:つみたてNISA対象商品の内訳(10月31日時点)|金融庁)
107本すべてが、年率0.6%(税抜)以内に収まっています。
平均は年率0.34%(税抜)であり、法令上限の半分程度です。
パッと見て、超低コストとそれ以外の2つに分かれています。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の信託報酬は、0.142%(税抜)。
相対的にコスト高な新興国株式を含んでいますが、超低コストなのは流石ですね。
「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける」eMAXIS Slim シリーズです。
三菱UFJ国際投信がこのコンセプトを貫き続ける限り、超低コストに期待できると思います。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の特徴
当ファンドにおける最大の特徴は、1本で全世界株式に投資できること。
MSCI ACWI指数への連動を目指して、先進国・新興国株式に投資します。
(引用元:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)交付目論見書|三菱UFJ国際投信)
浮動株調整時価総額の株価指数である、MSCIオール・カントリーに連動。
時価総額比率で全世界株式に投資したい人には、適した商品のひとつです。

そのほかにも、当ファンドの特徴は幾つかあります。
- ベンチマークがMSCI ACWI(配当込み)
→指数との連動性を図りやすい - ライバルファンドに負けない超低コスト
→自作全世界株式より年率0.02ポイント割高と推定 - MSCIジャパンのマザーファンドは新規設定
→構成比7.4%(2018/8時点)であり影響は限定的
各特徴について、詳細はこちらの記事をご参照ください。

ワタシはeMAXIS Slimの超低コスト戦略が相対的に優れていると考えています。
そのため、気になるのは自作版とのコスト差とMSCIジャパンのマザーファンド。
年率で0.02ポイント差をどう考えるかについては、非常に悩ましいところです。
いままで、国内:先進国:新興国株式の比率は1:8:1のザックリ計算でした。
「時価総額比率の全世界株式をそのまま受け入れる」がワタシの投資方針。
年率で0.02ポイントのコスト差と、厳密な時価総額比率の全世界株式。
どちらを重視すべきか考えても決定打が無いため、正直悩んでいます。
MSCIジャパンのマザーファンドについては、楽観的に考えています。
MSCI ACWIにおける国内株式の構成比率は7%程度、小さい割合です。
また、国内株式の運用に大きなコストが掛かるとは考えにくい。
銘柄数も321銘柄(2018/5時点)であり、乖離のリスクも低い。
実績あるマザーファンドでの運用が大半で、問題は少ないだろう。
現時点での情報から想定する範囲では、そのように考えています。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)に投資すべきか
今日はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)が設定された記念日。
非常に喜ばしいことですが、ワタシは当ファンドに投資すべきなのでしょうか。
原則としては、当ファンドに切り替えても良いかなと思っています。
切り替えるとはいえ、今後積み立てていくファンドに採用するだけ。
とはいえ悩んでいるのも事実ですし、実質コストなどは不透明です。
特に、口座開設しているマネックス証券のiDeCoで採用されるのかどうか。
設定日時点においては、iDeCoで採用されたという話は出てきていません。
投信ブロガーの声に応えた、三菱UFJ国際投信による新規設定は応援したい。
そんな気持ちもありつつ、最後は自分にとって投資すべきかどうかの判断。
もう少しだけ悩んでから、自分にとってベストな判断をしたいと思います。
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eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の最大のライバルは、楽天VTでしょう。
第1期運用報告書や追加資料を参考に、実質コストを自分なりの計算方法で推定しました。

超低コストなインデックスファンドといえば、ニッセイの存在感は大きいです。
ワタシは、eMAXIS Slim シリーズのほうが相対的に有利ではないかと考えます。

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