青井ノボルです。
先日、結果発表となった投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2019。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)が第1位に輝きました。
運用会社の三菱UFJ国際投信は、2年連続FOY第1位となりました。
eMAXIS Slim シリーズへの厚い支持が際立つ結果でもありました。
この記事では、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)がFOY2019で第1位を獲得できた理由を考察します。
ワタシは2票を投じました
FOY2019の投票、ワタシは悩んだ結果票を分けることにしました。
eMAXIS Slim 先進国株式に3票、オール・カントリーに2票です。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は素晴らしい。
ただ決め手に欠けるところもあり、先進国株式にも投票しました。
青井ノボルによる投票時コメントは下記の通りです。
eMAXIS Slim シリーズのコンセプトを愚直に貫く姿勢を基本として。
細かい改善やブロガーミーティングなど、個人投資家向け施策が充実。
差別化の難しいインデックスファンドの中で、信頼を高めてきました。
もちろん良質なファンドであると感じていて、投票するに至りました。
投票結果から分析してみる
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)がトップの理由。
FOY2019の投票結果から、ワタシなりに少しだけ分析してみます。
順位については、当日表彰会場から速報記事でお伝えした通り。
ファンド概要も記載していますので、あわせてご確認ください。
FOY2019順位について、投票者数と獲得ポイントから分析。
1人当たりの投票ポイント数を計算すると、下記の通りです。
順位 | ファンド名 | 投票者数 | ポイント | pt/人数 |
1位 | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 48 | 145 | 3.0 |
2位 | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 36 | 97 | 2.7 |
3位 | eMAXIS Slim 先進国株式 | 34 | 86 | 2.5 |
4位 | <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式 | 30 | 82 | 2.7 |
5位 | eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) | 27 | 71 | 2.6 |
6位 | 楽天VTI | 16 | 45 | 2.8 |
7位 | セゾン・バンガード・グローバルバランス | 16 | 43 | 2.7 |
7位 | グローバル3倍3分法ファンド(1年決算型) | 16 | 43 | 2.7 |
9位 | VT | 14 | 42 | 3.0 |
10位 | SBI・バンガード・S&P500 | 21 | 40 | 1.9 |
第6位~第10位は玉石混交
FOY2019で強く感じたのは、1~5位と6~10位にある大きな隔たり。
6~10位は約40ポイントでほぼ同数、5位以上とは大差があります。
楽天VTIは根強い人気がありますが、何の改善も見られません。
VTIの経費率削減の恩恵を受けているだけなので、将来不安に。
SBI・バンガード・S&P500の猛追もありますが、まだこれから。
FOY2019では様子見の人が多かったのか、pt/人数が約2でした。
SVGBやVTはいぶし銀な存在で、むしろ安定感すら感じます。
トップ10に入り続けるのは流石だと言わざるを得ないです。
6~10位の顔ぶれを見る限り、玉石混交という印象を受けます。
もちろんファンドの評価は人次第ですけど、危うさも感じます。
事実、ポイント数は5位以上と比べると半分程度に留まります。
瞬間最大風速的なファンドも紛れ込んでくるので要注意です。
コスト意識の高いファンドが上位
FOY2019のトップ5は、eMAXIS Slim シリーズとニッセイ外国株式。
いずれもインデックスファンドであり、超低コストとして有名です。
信託報酬を引き下げ続けてきたことは、選ばれた大きな要素でしょう。
ただコストだけではなく、運用会社の姿勢も評価には影響しています。
受益者のために、という視点を持っているかどうかの差でもあります。
運用会社が良いと思うファンドではなく、受益者側に立脚しています。
お金を増やすツールのひとつである投資信託ですから、コストは重要。
受益者のリターンのため、コスト意識が高くなるのは自然な流れです。
eMAXIS Slim シリーズ、そしてニッセイ外国株式はこの姿勢を貫き。
意気込みだけではなく、実際に行動し続けている点が評価されている。
資産クラス毎に差はありますが、根本はそういうことだと考えます。
投票コメントから分析
投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2019には、多くの人が参加。
225名が投票して、有効な221票で多角的な視点から選ばれています。
そのなかでeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は第1位。
FOY2019公式HPに掲載されている、投票コメントを見てみましょう。
時価総額比率の全世界株式に投資できる
全世界株式に1本のファンドだけで投資できる。
このシンプルさに惹かれる人は多いようです。
- これ一本で全世界へ。低コストでリバランスに悩むも必要なし。積み立て投資自動化へ最適なファンド。コスト最安継続に期待。
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)これ1本で日本、先進国、新興国株式に時価総額比率で超低コストで投資できる安心の全世界株式インデックスファンドの決定版として高く評価しています。
- この1本で全世界の株式を購入することが出来る。管理の手間、リバランスの手間を考えると最適なファンドである。信託報酬の0.1%程度なので魅力的。
超低コストでシンプルな投資方法を実現したこと。
これは大きな成果であり、まさに受益者目線です。
管理の手間が省けるとの声も
時価総額比率の全世界株式に連動していくため。
リバランスの手間が省けて管理が楽という声も。
- 全世界の株式に丸ごと投資できる低コストのファンドですので、リバランスの手間がなく、ほったらかし投資が可能。始めて投資にチャレンジする方にお薦めしやすいからです。昨年は設定されたばかりだったので投票しませんでしたが、純資産額の増加も順調で、長いお付き合いができるファンドだと感じました。
- 日本株・先進国株・新興国株を組み合わせる方法よりも,この1本を買ったほうが楽でしょう。従来はコスト面で,組み合わせよりも不利だったと記憶していますが,現在の信託報酬のもとでは本ファンドを買うメリットが上回ると思います。
- これから積立投資を始める人に第一選択となるファンドである.限られた非課税枠でリバランスも不要であり究極のほったらかし投資を実現できる.新規設定だったため,1年間は様子を見ていた.特にMSCIジャパンに連動するマザーファンドを持っていなかったため,そこがどうなるかを気にしていたがその心配は払拭されたと考えます.
アセットアロケーションはアートの世界なので、人それぞれ。
もし時価総額比率の全世界株式に投資をしたいと考える場合。
国内・先進国・新興国株式の3本に投資してリバランスするより。
無リスク資産とのリバランスで完結するためシンプルで楽です。
全世界株式へのこだわり
米国株式への投資を推す声が強いけれど、将来は分からない。
全世界株式クラスへのこだわりを持つコメントもありました。
- 米国株ブームが目立つ昨今ですが、全世界株式への投資の意義を主張していきたい。
- 全世界株式に投資するならこれ1択です。これから米国市場もどうなるかわからない、新興国が上がってくるかも・・・などと悩むのであればこれ1本に投資しておけばいいです。
- なんだかんだ言ってもアメリカが強いよね、って意見も分かりますが、積立投資を始めた人にどれか1つオススメするならコレ。
株式の可能性を信じていて、そのなかで時価総額比率の全世界株式。
マーケットの総意ともいえる市場平均のリターンを得るという選択。
数ある選択肢のひとつですが、ワタシは非常に好きな考え方です。
定番ファンドとして資金流入して欲しい
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は定番になるべき。
日本で時価総額比率の全世界株式に投資をするなら、最良の選択肢に。
少なくともワタシはそう考えていますし、同じ考え方も多いようです。
FOY2019で第1位に輝いたということは、おそらくそうなのでしょう。
本当に良いと思っているファンドなので、安定的成長を望みます。
一時的なブームでは無く、積立投資で徐々に資金流入して欲しい。
このファンドが地道に資金流入を伸ばし、投信の中で一大勢力に。
インデックスファンドに投資するという選択肢がもっと浸透する。
そんな未来が来てほしいと思って、投票をした投信ブロガーたち。
想いが詰まったeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)。
FOY2019で第1位、やはり選ばれるには理由があるということです。
関連記事紹介
iDeCo口座でもeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)が取扱開始。
マネックス証券の英断は素敵だと思いますし、三菱UFJ国際投信にも感謝です。

FOY2019の効果もあるのか、資金流入は順調に推移しているようです。
この調子で資金流入が続いていけば、更に安心して投資ができますね。

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