青井ノボルです。
2018/10/31に設定されたeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)。
ブロガーミーティングでも個人投資家から要望が多かったファンドでした。
設定から2ヵ月強となる本日、全世界株式(3地域均等型)超えを達成です。
時間はかかりましたが、地道に純資産総額を積み上げた成果だと思います。
全世界株式(3地域均等型)は、2018/4/4に設定されたファンド。
全世界株式ファンドとして投入されたものの、冴えない状況です。
この記事では、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)が全世界株式(3地域均等型)超えを達成したことについて書いていきます。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)までの経緯
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は待望のファンドでした。
時価総額比率で全世界株式に投資をしたい、というニーズに対応しています。
ところで時価総額比率の全世界株式ファンドといえば、楽天VTが有名です。
バンガードブランドを背負っており、FOY2017では第1位を獲得しました。
三菱UFJ国際投信では、時価総額比率の全世界株式は扱いがありませんでした。
一方の楽天VTは順調に純資産総額を伸ばし、対策が必要だったのだと思います。
2018年春に、全世界株式(除く日本)と全世界株式(3地域均等型)を設定。
全世界株式の新しい選択肢を2つ提示しましたが、投資家の反応はいま一つ。
特に全世界株式(3地域均等型)は、ブロガーミーティングでも宣伝。
当時の内容については、公式HPの特集ページにまとめられています。
ワタシの参加レポート記事もあるので、よろしければあせてどうぞ。
時価総額比率ではない3地域均等型も、ひとつの選択肢ではあります。
ただ、個人投資家の多くが3地域均等型を選ばなかったのは事実です。
そこで、全世界株式ファンドのど真ん中をいく時価総額比率のファンド。
全世界株式(除く日本)とも違う、オール・カントリーを設定したのです。
MSCIジャパンのマザーファンドを新規設定して、遂に実現した。
それが、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)です。
新規設定のニュースは突然に
2018/10/15、思わぬタイミングで新規設定が発表されました。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の設定です。
発表当日、想いを込めて一気に書き上げた記事が懐かしいです。
第2回三菱UFJ国際投信ブロガーミーティングの開催直後に発表。
新規設定日が2018/10/31で、FOY2018の対象となるタイミング。
いずれ実現されることを期待していましたが、思わぬ時期でした。
インデックス投資界隈の大きな話題となったのは間違いないです。
ロケットスタートはならず
期待を背負って、2018/10/31に設定された全世界株式(オール・カントリー)。
設定直後から人気爆発とはいきませんでしたが、堅調なスタートを切りました。
純資産総額の増加ペースは、全世界株式(除く日本)とほぼ一緒です。
相場環境が厳しいなか、2ヵ月強で純資産総額7.18億円となりました。
(引用元:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)|三菱UFJ国際投信)
eMAXIS Slim シリーズ内で比較すると、米国株式(S&P500)には劣ります。
米国株式(S&P500)の人気は凄まじく、いまやeMAXIS Slimの2番人気です。
全世界株式(除く日本)とは、同程度の人気であると思われます。
月次販売額ランキングでも順位が近く、まずまずの資金流入です。
純資産総額を逆転した全世界株式(3地域均等型)は、悲しい状況。
eMAXIS Slim シリーズの中で、最も販売額が低いのが現実です。
そのため、いま全世界株式(3地域均等型)を超えるのは想定内。
全世界株式(オール・カントリー)は更に上を目指せるハズです。
人気化の鍵はiDeCoでの取り扱い
全世界株式(オール・カントリー)が、人気を集めるために。
次に越えなければならない壁は、iDeCoでの取り扱いです。
全世界株式(オール・カントリー)は、つみたてNISAの対象商品。
ただ非課税口座のひとつ、iDeCoでは取り扱い実績がありません。
つみたてNISAとiDeCoは、資産形成ツールの代表的な制度です。
iDeCoで取り扱いが始まれば、選択される可能性が高まります。
アセットアロケーションを、バシッと決めている人にとって。
トッピング的に追加投資する対象とはなりにくいと思われます。
時価総額比率の全世界株式に投資をしたい人が、乗り換える。
つまり、新たに積立するファンドを当ファンドに1本化する。
このニーズを満たすには、全口座で投資できることが必要。
つまり、つみたてNISA口座、iDeCo口座、そして特定口座。
いま欠けてしまっているのは、iDeCo口座での取り扱いです。
この問題がクリアになれば、乗り換えが加速すると思います。
FOY2018の結果にも注目です
2018/10/31に設定された、全世界株式(オール・カントリー)。
投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2018の対象です。
ギリギリの時期に滑り込んだ当ファンドが、上位に入るか否か。
業界内の注目度が高いイベントなので、影響は大きいでしょう。
どこまで上位に食い込めるか、今後を左右しそうな気がします。
ワタシは1票も投じていないのですが、注目したいと思います。
気になる表彰式は、2018/1/13の15:30にスタート予定です。
今後の躍進に期待します
時価総額比率の全世界株式に1本で投資ができるファンド。
eMAXIS Slimで設定されたのは、本当に喜ばしいことです。
超低コストであり、1本で世界分散投資ができるファンド。
楽天VTも良いファンドですが、ライバルとなる存在です。
先進国・新興国株式の部分は、既存のマザーファンドで運用。
MSCIジャパンのマザーも、3億円の規模でスタートしました。
ほぼ現物運用であり、ETFを買う楽天VTとは中身も違います。
純粋に国内運用会社・受託会社で運用されるファンドです。
これからのパフォーマンスをチェックする必要はあるとして。
超低コストで安定的な運用となることに、期待したいですね。
全世界株式(3地域均等型)を超えたのは、最初のステップ。
さらなる飛躍を目指して、頑張って欲しいと思っています。
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関連記事紹介
ワタシはジュニアNISA口座で全世界株式(オール・カントリー)を選択。
現時点では評価益マイナスですが、投資教育には最適だと判断しました。

全世界株式(オール・カントリー)の懸念点は日本株式部分でした。
マザーファンドの情報も公開され、安心材料のひとつとなりました。

コメント
基準価格が下がってるにも関わらず時価総額が伸びてるのが好調な点を裏付けていますね。
時価総額7億円なんで小粒なのは否めませんがインデックスが根付いていけば、増えていく事でしょう。10年20年、それよりもっと末永く愛される投信になって欲しいものですね(日本除くも)。
コメントありがとうございます。
相場が厳しいと、基準価額はどうしても下がってしまいますね。
純資産総額が小さいため、基準価額の影響をあまり受けない面もありますが。
規模が大きくなっているのは、資金流入があるという証左だと思います。
まだまだこれからのファンドですが、見守っていきたいですね。
除く日本も、健闘しているのでもちろん期待です。