投資にも応用できる「選択の科学」(シーナ・アイエンガー著)

書籍

青井ノボルです。

みなさんは「選択の科学」というこの本のタイトルをご存知でしょうか。
恥ずかしながら、ワタシは全く知りませんでした。

Amazonのレビューが100件を越えているくらいなので、知っている人も多いかと思います。
ビジネスにも広く応用されているジャムの法則を実験で実証したのが本書の著者です。

ワタシがこの本を知ったきっかけは、長期投資仲間であるSPオヤジさんのこのツイートでした。

SPオヤジさんは投資ブログ「S&P500で資産形成」を運営されていて、個人的に大好きなブログのひとつ。
ワタシも参加しているにほんブログ村 インデックス投資では圧倒的上位で、米国株カテゴリでも上位の常連だった人気ブロガーさんです。
先日、アフィリエイトサイトに注力されると宣言してブログ村を卒業してしまいましたが、投資ブログは毎週金曜20時に更新されています。

人の心を引き込む文章がお上手なので、ブロガー目線で読んでも大変勉強になる投資ブログです。
そういえば、投資仲間を増やすことの大切さを勝手に教わったのも、SPオヤジさんのブログでした。

というわけで、SPオヤジさんがおススメしているなら間違いないと思い、本書を読むことに。

投資本では無いのですが、投資は勿論、人生の指針になり得る素晴らしい内容でした。
本書を読んで学んだこと、感じたことについて、簡単にまとめてみます。

 

人生で繰り返される選択に活かせる良書

本書では、研究者である著者が選択という行為にフォーカスして、様々な事例や研究結果を参照しながら、話が進んでいきます。

選択というと、自由のもとに多くの選択肢から選べる状態が幸福だと考えがちですが、そう単純ではないようです。
本書では、選択の背景にあるものや、文化による違い、選択による苦しみ、人間が処理できる選択肢の数など。
様々な角度から選択を検証し、具体的な実験データを示しながら解説、どう考えるべきか提案してくれます。

人生において何度も繰り返される選択に対して、上手く対応する術を知ることは豊かな人生に直結するハズです。
本書に書かれた選択に関する知識は、これからの長い人生の指針になり得る素晴らしい内容だと感じました。

また、具体的な研究事例を交えながら話が進み、また文章自体がとても読みやすいです。
翻訳者が良い仕事をしているのだと思いますが、ストレスなく読み進めることができました。

 

日本は集団主義社会であることを再確認

ここからは印象に残った文章をピックアップしながら、感じたことを書いていきます。

まず最初に、日本における典型的な集団主義社会について書かれたこの文章です。

 日本などの集団主義社会に属する人々は、選択を行う際、「わたしたち」を優先するよううに教えられ、自分というものを、家族、職場、村、国など、主に自分の属する集団との関係性でとらえる。
(中略)
だれもがナンバーワンを目指す代わりに、集団全体の必要が満たされて初めて、個人が幸せになると考えられている。例えば、「負けるが勝ち」という日本のことわざに込められているのは、我を通すより和を重んじる方が望ましいという考え方だ。
(引用元:選択と科学 P45)

ここで書かれている内容は、日本で暮らしていれば感覚的に理解している人は多いと思います。
この文章をみて「空気を読む」といった言葉に代表される日本の集団主義社会を再認識しました。

書かれている内容を、ワタシが実践しているインデックス投資に置き換えてみます。

インデックス投資を実践する個人投資家という集団に所属し、集団が求めている情報を発信したり交流を図ることで、個人の幸せが得られる。
また、集団の中で飛びぬけた投資パフォーマンスを目指すことは無く、ともに助け合いながら、バイ&ホールド戦略を続けていく。
といったイメージになるでしょうか。

ワタシは長期投資を志す個人投資家の皆さんとの関係を大切にして、ともに刺激し合いながら、長期投資を実践し続けることが理想だと考えていて。
この考え方がベースにあるので、インデックス投資と並行して、投資ブログやTwitterを続けています。

自分で言うのも変ですが、集団主義社会である日本においては親和性が高そうな選択です。
逆説的に言えば、いかにも日本人らしい発想ということですね。

 

上手に選択肢を絞り込む手段

続いては、豊富な選択肢は必ずしも利益にならないという話です。

これまで、自らの意思で多くの選択肢から選び出す行為こそが、良いことだと思っていました。
しかし実際には、選択肢が多いことは合理的行動や満足度アップには繋がらないようです。

本書ではこのことを、ジャムの法則を発見した実験話などを通じて解説しています。
特に以下の文章は今後の人生に活かせそうだったので、とても印象に残っています。

 推奨も分類も、難しい決断を下そうとするときに役に立つ機能だ。なぜなら次の二つの点で、賢明な選択を下す助けになるからだ。第一に、専門家や群衆の知識を借りることで、判断を下しやすくなる。そして第二に、彼らの知識に学ぶことで、助けを借りない場合よりもずっと早く、自分の専門知識を構築できるからだ。
(引用元:選択と科学 P256)

推奨というのは、「専門家によるおススメ」「カスタマーレビュー」といったもの。
分類というのは、「カテゴリ分け」「タグ付け」といったものを指します。

どちらも、膨大な選択肢のなかから選択してくときに役立つ手段です

何を参照するかは考える余地がありますが、参考になる考え方だと感じました。

ワタシもインデックス投資をはじめるときは、ここでいう推奨を活用しました。
参照したのは、個人投資家の皆さんの投資ブログであり、水瀬ケンイチさんの著書「お金は寝かせて増やしなさい」です。

特に「お金は寝かせて増やしなさい」は、インデックス投資を実践していくプロセスを具体的に明示してくれていて。
考えるべき内容やその順番は非常に参考となり、自分なりの考えを構築する助けになったのは間違いありません。

ちなみに、数ある書籍のなかから本書を読むという選択をしたのは、SPオヤジさんの推奨を活用しています。
冒頭にも書きましたが、ワタシにとってSPオヤジさんは信頼できる方なので、この選択をしました。
読み終えたとき、とても勉強になる書籍に出会えたと感じたので、結果的に満足度は高かったです。

選択を前にして、悶々と考え続けて埒が明かないときは、推奨や分類を有効活用したいですね。

 

行動の制約が選択のプロセスを有利にする

行動に制約を加えるという考え方についての記述も、印象に残った部分の一つです。

 選択が人に及ぼす悪影響を軽減する方法が、徐々にわかってきた。その方法とは、選択の幅をさらに広げることではなく、判断の一端を他者に委ねる、あるいは自分の行動に制約を加えることで、選択のプロセスを自分に有利に変えることだ。
(引用元:選択と科学 P312)

日本のことわざでいう「鉄は熱いうちに打て」を実践する一つの方法として、有効だと感じました。

長期的に取り組むべき課題について熱心に考えた時点で、課題解決のための正しい選択を取り続けるために仕組化しましょうというハナシです。
「禁止されると欲しくなる」に代表される心理的反発を最小限に抑えるためにも、これは理に適った方法だと思います。

インデックス投資でも、iDeCo口座を活用すれば60歳まで引き出せないので、途中で挫折するリスクを軽減できます。
また、毎月給与口座から自動引き落としの積立設定をすれば、残額の範囲内で生活せざるを得ず、支出を抑えられます。

意志が固いうちに、その意思を貫き通すことができる仕組みを構築してしまうことが重要です。

 

長期投資の継続に活かしていきたい

本書のラストに書かれていたこの文章も、印象に残りました。

 選択は人生を切り開く力になる。わたしたちは選択を行い、そして選択自身がわたしたちを形作る。科学の力を借りて巧みに選択を行うこともできるが、それでも選択が本質的に芸術であることに変わりはない。選択の力を最大限に活用するには、その不確実性と矛盾を受け入れなくてはならないのだ。
(引用元:選択と科学 P328)

本書のスタンスは一貫していて、選択に係る要素を解説し、課題解決のヒントを提示してくれます。

「この時はこう考えてこう選択するのが正しい」という正解を教えてくれる内容ではありませんが、
選択について多方面から理解できるので、過去の選択を振り返り、将来に繋げることができます。
選択に絶対的な正解がないことを前提とすると、本書のヒントを頼りに自分で考えるほかありません。

考えてみると、選択を上手に積み重ねていくことが、人生を左右すると言っても過言ではありません。
本書は、常に選択を迫られる運命にある人生の指針として、大いに役に立つ内容であると思います。

投資とは直接関係の無い本書でしたが、投資にも応用ができる、学ぶべきことが多い良書でした。
本書に書かれた選択の要素を上手に取り込み、今後もインデックス投資を継続したいと思います。

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個人投資家同士で繋がりを深めて、お互いに刺激し合い、長期投資を続ける動機付けにしたいです。
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ワタシは世界分散投資を時価総額比率で実践しているので、配分比率は市場の判断に委ねています。
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