個人投資家にとってインデックスファンドのコストは超重要です

投資方針

青井ノボルです。

先週まで、インデックスファンドのコストについて考える機会が多かったワタシ。
いろいろ考えましたが、個人投資家にとってコストは超重要という結論で落ち着いています。

先週末のつみたてNISAフェスティバル2018に参加した際、個人的に興味深い資料がありました。
日経新聞社・田村氏作成の資料が、ファンド運用コストの重要性を示唆する内容だったのです。

この記事では、つみフェス2018の公開資料を参考にしながら、インデックスファンドにおけるコストの重要性を考えていきます。

 

コストについて考える機会が多かった

最近、インデックスファンドのコストについて考える機会が多かった最大の理由。
それは、隠れコストの記事に関連して、Twitterで大きな反響があったからです。
<関連記事:インデックスファンドにおけるコストの実態を考える

運用会社の中の人と思われる皆さんに、パッシブコスト論で大いに盛り上っていただきました。
「インデックスファンド」がQuickMoneyWorldのトレンドワード入りしたのは良い思い出です。

いただいた反応をもとに、改めてインデックスファンドにおけるコストを考えましたが、
結論は「個人投資家にとってインデックスファンドのコストは超重要」に落ち着いたのです。
<関連記事:中の人の反応を踏まえてインデックスファンドのコストを再考(その1)
※この記事には「その2」もあります

低コストが大事だなと改めて考えていたところに、つみフェス2018で良い資料を見つけました。
それは、金融庁HPにもアップされている「有識者によるパネルディスカッション資料」です。

念のため金融庁の方にメールで確認したところ、ブログで引用OKとのことでした。
貴重な資料を参照しながら、インデックスファンドのコストについて考えていきましょう。

 

長期投資ではコスト差がリターンに大きく影響

最初に確認するのは、MSCIコクサイへ1990年に100万円投資していたら、いまどうなっているのかというシミュレーション結果のグラフです。

MSCIコクサイというのは、米MSCI社が提供する指数で、日本を除く先進国株式が対象です。
このグラフでは、信託報酬(運用コスト)を4パターンに設定して比較しています。

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(クリックすると大きくなります)

約30年間にわたり運用すると、コスト差がリターンに大きく影響することが分かりますね。

運用期間が長くなれば、コスト差によるリターンへの影響度は加速度的に増加します。
2ケタbps(0.1%単位)の差であっても、時間経過とともに影響度が大きくなるのです。

インデックス投資がリータンを得るための手段であれば、コストに拘るのは当然のこと。
個人投資家にとって、唯一コントロール(選択)できるのがファンドの運用コストです。

長期投資を実践するのであれば、コストを考えることの重要性は高いと言えます。

 

個人投資家が確認すべきは実質コスト

投資信託の場合、信託報酬とその他コストを合算すると、いわゆる実質コストになります。
実質コストは、運用報告書に記載されている「1万口当たりの費用明細」で確認できます。

運用報告書は決算期ごとに作成される書類のため、原則は年1回のペースとなります。
そのため、設定から間もないファンドは、残念ながら実質コストを確認できないのです。

さて、つみフェス2018の公開資料には、実質コストに関するグラフもありました。

20180426_2
(クリックすると大きくなります)

上のグラフから読み取れるのは、新興国株式は信託報酬と実質コストの差が相対的に大きいこと。
売買取引手数料や保管費用(カストディフィー)といったコストの割合が大きいということです。

これについては、運用の中の人からも、過去にこんな趣旨の反応がありました。

インデックスファンドのコストに目くじらを立ててもあまり意味がない。エマージング投信はカストディだけで2桁bps負ける。これは避けようがない。価格交渉力もないから、コストを下げるのは無理。
<関連記事:中の人の反応を踏まえてインデックスファンドのコストを再考(その2)

2桁bps(0.1%単位)負けるという点については、上記のグラフとほぼ合致しています。

実際にはどうなのか、参考までにeMAXIS 新興国株式の運用報告書を確認してみます。

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(引用元:eMAXIS 新興国株式 第9期運用報告書「1万口当たりの費用明細」より一部抜粋)

この表は左から「項目」「金額」「割合」「項目の概要」となっています。

売買委託手数料と有価証券取引税は0.01%前後のコストですが、保管費用は0.1%弱です。
カストディアン(保管機関)に支払うコストが、相対的に大きな割合を占めていることが分かります。
新興国株式は先進国株式と比較して、保管機関に支払うコストが高いというのが実情のようです。

ちなみに、実質コストが信託報酬の数倍という恐ろしいケースもあるようですね。

ファンド名が出ていないので真実は闇の中ですが、短期売買を繰り返すアクティブファンドでしょうか。
運用資産を頻繁に回転(売買)させると、売買手数料や税金がかかるため実質コストが高くつくハズです。

パッと見てすぐに分かる信託報酬だけではなく、公開情報である実質コストも確認することが大事ですね。

 

インデックスファンド選びでコストは重要

つみフェス2018の公開資料から学べることをまとめます。

  1. 長期投資の場合はコストがリターンに与える影響が大きい
  2. 信託報酬だけでなく実質コストも確認しましょう

基本的なことではありますが、どちらも重要なポイントだと思います。
言葉だけではなく、こうして図表化されると分かりやすかったですね。

インデックス投資は、サラリーマンによる長期分散積立投資がベーシックな手法です。
投資素人である平凡なサラリーマンでも、少し頭を使えば理解できる投資法です。

こうした個人投資家が、インデックスファンドを選ぶときには何を考慮すべきでしょうか。

トラッキングエラーが少ないファンドを選ぶのは勿論大事ですが、大体OKなことが多いです。

定量的に比較しやすく、また確実にリターンへの影響があるコストこそ最重要だと思います。
数あるインデックスファンドの中から低コストなファンドを選びたいと考えるのは当然のことです。

個人投資家は低コストファンドを淡々と選択しましょう

では、具体的にどのインデックスファンドを選べばよいのでしょうか。

ワタシは投資信託がメインなので、「業界最低水準の運用コストを将来にわたり目指し続ける」をコンセプトとしたeMAXIS Slimシリーズを選んでいます。
現状ではこの選択肢がベターだと判断していますが、将来的にどうなるかは誰にも分かりません。

また最近では、米バンガード社が直販を検討中との報道もありました。
楽天VTでなくても、本家VTへ手軽に投資できる時代が来るかもしれません。

個人投資家がやるべきことはシンプルで、低コストなインデックスファンドを淡々と選択するだけです。
バンガード直販でVTが低コストで買えるとなれば、eMAXIS Slim シリーズから乗り換えることもあり得ます。

個人投資家の期待に応えてくれるインデックスファンドはどこなのか、見極めていきたいと思います。

■関連記事紹介■
つみたてNISAフェスティバル2018の参加レポート記事です。盛り沢山の内容で楽しかったですよ。
<関連記事:金融庁主催のつみたてNISAフェスティバル2018に参加

三菱UFJ国際投信も、eMAXIS Slim シリーズのネット直販を準備中であると公表しています。
<関連記事:eMAXIS Slim シリーズがネット直販開始へ!

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