自己破産報道が目立つけど奨学金は素晴らしい制度だと思う

マネー雑記

青井ノボルです。

最近、自己破産者が急増しているとの報道が目立っている奨学金制度。

こうしたニュースを見て「奨学金を借りるのは危険」「自己破産に追い込むなんて酷い」と思う人も多いかもしれません。
でも、本当に奨学金は本当に悪い制度なのでしょうか。少なくともワタシはそう思いません。

この記事は、元奨学生のワタシが、奨学金制度の素晴らしいと思う点について書いていきます。

借入金という大前提

まず、奨学金制度を語るうえで大前提となるのが、奨学金は借入金であるというコトです。

返済不要の給付型もありますが、卒業後に返済する貸与型が大多数を占めています。
奨学金といえば日本学生支援機構(旧:日本育英会)の貸与型を思い浮かべる人も多いでしょう。

日本学生支援機構の貸与型奨学金には、無利子の第一種と有利子の第二種があります。

第一種が非常に有利な融資条件なのはもちろん、第二種も極めて低い金利水準です。
2017年3月末貸与終了の場合、固定年0.33%、変動年0.01%です。これは凄すぎます。

なぜ、一般的な融資では考えられない金利水準なのでしょうか、
それは、商売ではなく国策としての融資だからに他なりません。

奨学金制度は、教育を平等に受けることができるための国の制度。
国の予算(≒税金)は有限であるため、奨学金制度の維持存続のためには
貸与型とせざるを得ないものの、その金利は最低限に留まっているワケです。

金利以外にも、返済期間が15年~20年くらいなのも大きいですね。
有担保融資の住宅ローンでもないのに、超長期の返済期間となっています。

保証を考えても、従来は連帯保証人を立てること(人的保証)が必須でしたが、
今は保証料を払って保証機関の保証を受けるという選択肢も用意されています。

返済しなければいけない借入金ではありますが、極めて好条件な融資と言えます。

 

借入金という意識の醸成

奨学金は借入金なので、当たり前ですが返済しなければなりません。
ただ、借入時に融資を受けるという意識が低いという問題はあるかもしれません。

これについては、日本学生支援機構もしっかり対応しているようです。
そう感じたのは、このニュース記事を読んだのがキッカケです。
自己破産者も急増「私はこうして奨学金を返せなくなった」(2018.03.25 現代ビジネス)

記事の内容は、奨学金を借りたのちに新卒入社したブラック企業で搾取され体調崩し、奨学金の返済が困難になった、というもの。
ブラック企業に引っかかってしまったのは不運とした言いようが無いですが、奨学金は悪という印象操作を目的とした記事のようです。

内容は一旦置いておいて、気になったのはこの部分。

「奨学金を借りる時の面接のことはいまでも覚えています。『なんで借りるの?』『本当に必要なの?』と質問を次々に投げかけられ、圧迫面接のようでした。なぜ月5万円のコースを選んだのかと問われ、母が決めました、と返すと『自分が借りるんだよ。わかっている?』と。確かに、お金を借りることへの自覚が足りなかった、と言われればそうかもしれませんが……。

おそらく、この記事を書いた人は「圧迫面接のような威圧的な態度を取るなんて酷い!」と伝えたかったのでしょう。
ワタシはむしろ、「借入金という意識を持てるようにちゃんと指導しているな」と思いました。

厳しさの反面、本人の将来のためには親切な行為だと思います。

 

雇用形態に関係なく

非正規雇用が増えたいま、奨学金制度の返済は厳しいというハナシもあります。
さきほどのニュース記事には、こんなことも書かれていました。

こうしたJASSOの奨学金制度が前提としているのは、「働き始めれば右肩上がりに給与が増える」「会社が定年まで面倒を見てくれる」というもので、雇用環境が急変しているいまは、この前提がそもそも崩れている。

JASSOというのは、日本学生支援機構の略称です。

奨学金制度が日本型の長期安定雇用を前提としている、という書きぶりですが、本当なのでしょうか。

月々の返済額は、借入金額にもよると思いますが、ワタシの場合は月15,000円ほどです。
正確には分かりませんが、おそらく月20,000円以内の人が大多数ではないかと思います。

もし、非正規雇用となった場合でもフルタイムであれば月給20万円以上はいけると思います。
一般的な大卒初任給も似たような月給ですよね。

贅沢しなければ、奨学金の返済分くらいは捻出できるのではないでしょうか。

もし、それでも事情があって返済が難しい場合は、返済猶予を受けることも可能です。

もちろん期限付きの猶予ではありますが、その間に手元資金を厚くすることもできます。
生活を立て直す期間を有意義に使えば、おそらく返済を再開することはできるでしょう。

 

破産という選択

残念なことに、奨学金の返済が困難となり自己破産を選択する人もいます。
これは紛れもない事実であり、その背景には様々な社会問題が潜んでいると思います。

一方で、
自己破産すると人生が終わるというハナシでもありません。

破産という言葉にはネガティブな印象を受ける人が多いと思いますが、
法的に債務を免除してもらえる、つまり返済をする必要が無くなります。

財産がゼロになることもなく、最低限の現金(99万円以内)などは保護されます。

借入金の返済に悩んだ結果、精神的に自分を追い詰めてしまうケースもあります。
そうした精神的な苦しさからも解放され、リスタートを切れるのが破産です。

もちろん、新たな借り入れがおこせない等の制約はありますが、破産=人生の終わりと思う必要は一切無いです。

 

元奨学生として思うこと

ワタシは第一種の奨学金をうけて、大学に4年間通いました。
卒業後、奨学金の返済を10年以上続けていて、まだ残高がある状況です。

さほど裕福な家庭ではなかったので、奨学金が無かったら大学進学は厳しかったかもしれません。
大学で学んだこと、そして経験したことは、今の仕事や生活へと確実に繋がっています

4人家族の30代サラリーマンが、インデックス投資を実践する程度の余裕を持てるのは、
大学で過ごした4年間という人生の土台があってこそ、と言っても過言ではありません。

大学進学を実現できた一つの要素である奨学金制度には、本当に感謝しています。
(もちろん高額な学費を負担してくれた親へも感謝の気持ちでいっぱいです)

そんなこともあり、奨学金制度が妙なバッシングを受けているのには、少し抵抗があります。

一人でも多くが、奨学金制度への正しい理解、あるいは多面的な理解をして欲しいです。
そして、この素晴らしい制度が次世代にまで繋がっていくように、心から願っています

<参考>
日本学生支援機構では、様々な報道に対してデータや事実を伝えるための活動をしているようです。
その一環として、こんな動画を作成しているようなので、参考までにご紹介します。

【動画】奨学金事業へのご理解を深めていただくために ナレーション付き(日本学生支援機構)


■参考記事紹介■

奨学金はとても良い制度ですし、遅れなく返済すべきですが、繰上返済は不要と考えます。
<参考記事:奨学金を繰上返済しない方が良い3つの理由

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