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青井ノボルです。

先日、インデックスファンドの隠れコストについて触れた記事をアップしました。
すると、運用会社の中の人と思われる方々から、Twitter上で多くの反応がありました。


上記ツイートが引用付きリツイートされ、運用会社の中の人と思われる皆さんに拡散されたようです。

運用実態を知らない投資素人であるワタシに対しての反応、と考えるのは自意識過剰ですが。
辛辣な意見から運用現場の実態を示唆する内容など、様々なツイートが飛び交っていました。

実際にどんな反応だったのか気になる場合は、上記ツイートのRTを辿っていくことで確認できます。

勉強になることも多かったので、運用の中の人からいただいた反応を踏まえて、インデックスファンドのコストについて改めて考えてみます。



個人投資家の立場で考えるインデックスファンドのコスト

はじめに、インデックス投資をしている個人投資家が、インデックスファンドのコストをどう考えるか改めて整理します。
なお、これから書くことはワタシの個人的見解であり、インデックス投資界隈の皆さんの考えとは異なる可能性があります。

大前提として、ワタシは4人家族の平凡なサラリーマン。投資は人生のオマケ的位置づけです。
投資についてはド素人ですし、投資に人生を賭ける勇気もありません。平穏な日常生活が最優先です。

普通のサラリーマンなので日中は働いています。投機的な個別株投資をしている時間はありません。
また残念なことに、市場平均を上回り続けるアクティブファンドを選び出す能力もありません。

インデックス投資は、プロを中心とした投資家たちの総意である市場平均を受け入れるということ。
市場平均を上回りたいという欲を捨てることが、投資素人が下すべき判断だと考えています。

市場平均に投資するインデックス投資にも、当然ながら運用にかかるコストが発生します。
給与収入から投資に回せるお金は多くても月数十万円で、機関投資家と比べれば超少額です。
サラリーマンがインデックス投資をする場合、投資信託・ETFを買うのが現実解ですよね。

指数に連動したパフォーマンスを目指すインデックスファンドを比較検討するとき、ベンチマークが一緒だとすると、ファンドの選択基準は運用コストとトラッキングエラーくらいしかありません。

指数との乖離が著しいファンドは論外とすると、比較対象となるのは定量化できる運用コストです。
なぜなら、インデックス投資において期待リターンを最大化する唯一の方法が、より低コストなインデックスファンドを選ぶことだからです。

そのため、個人投資家にとって運用コストが最大の関心事となるワケです。

インデックスファンドに隠れコストがあるならば、どの程度のコスト負担となっているのか知りたい。
ワタシにとっては、最大の関心であるコストについてもっと知りたいという純粋な疑問でした。


隠れコストに関する反応が勉強になる

さて、例の記事では「バスケット取引にかかる手数料が隠れコストらしいので、顧客本位を追求するのであれば開示して欲しい」という趣旨の内容を書きました。

これに対する、運用会社の中の人と思われる皆様の反応をざっくり紹介します。
まず、バスケット取引にかかるコストについての言及から見ていきましょう。
  • 隠れている売買手数料はごく僅か、金融庁ですら開示命令をためらう水準の金額。
  • 価格に含まれているコストを分離するには、新たなシステム開発が業界全体で必要。コストアップ要因になる。
  • その他に含めるしかないパフォーマンス要因の開示まで求めるのなら、膨大な時間を要する。
  • ファンド運用にかかるコストの不透明さを論ずるのは結構だが、細かく突き詰めるとキリがない。細かいことを追求するとコストを発見するコストが加速度的に増える。
どうやら、バスケット取引にかかるコストは雀の涙ともいえる金額だそうです。
そして、相対取引の価格に内包されたコストを分離するのは結構大変とのこと。

運用会社の中の人にとっては常識なのでしょうが、少なくともワタシには初耳な情報ばかりでした。
皆さんのツイートを見る限りでは、かなり計算が面倒なコストなようですね。

ごく僅かなコストを開示するために膨大なコストをかけてしまっては、本末転倒です。
低コストを求める個人投資家がコストアップ要因を求めるのも、おかしな話ですよね。

もう一つ感じたのは、運用会社と個人投資家の間には大きな情報格差があるということ。
これって、情報の非対称性の典型例だと思うんです。

もしも、運用会社が「こういう隠れコストがあるけど、その金額はごく僅かで、こういう事情があるから数値化して開示するのは大変なんだよ」と分かりやすく教えてくれたら。
インデックスファンドに対する信用度が高まるでしょうし、個人投資家(特に投資ブロガー)の心を鷲掴みにできるような気がします。


指数に必ず負けるからこそコストが重要

また、運用会社の中の人からはごもっともな指摘もありました。
  • インデックスファンドは取引コスト等々で必ずインデックスをアンダーパフォームするとわかって投資すべし。
  • 「インデックスファンドはベンチマークに必ず負ける」という事実はもっと広く共有されてもいい。
インデックスに連動したパフォーマンスを目指して運用するのが、インデックスファンドです。
仮にインデックスと完璧に連動したとしても、運用コストの分だけリターンは下がります。

「インデックスファンドはインデックスそのもの!」と誤解している人は流石に少ないと思います。
投資素人のワタシでも、これくらいは知っていました。基礎知識として押さえておきましょう。

ところで、インデックスに必ず負けるからこそ、その負けを最小化したいと考えるのが普通の感覚。
その意味でも、個人投資家が運用コストに拘るのはごく自然なコトだなと改めて感じました。


信託報酬について辛辣なご意見

あと、コスト絡みでは辛辣なご意見もありました。マイルドに濁して紹介します。
  • インデックスファンドの信託報酬に文句を言う個人投資家を、まともに相手にする必要はない。ファストフード店で「店員の態度が悪い」などと突っかかる客と一緒。
すいません。一生懸命マイルドな表現にするように努めましたが、これが限界です!

個人投資家が信託報酬を含めたコストに敏感にならざるを得ない事情は、何度かお伝えしている通り。
お金を増やしたいと考える個人投資家が、数あるインデックスファンドの中から低コストなファンドを選びたいと考えるのは当然ですよね。

文句を言っているつもりは無いですが、低コストなファンドを選びたいとは思ってしまいます。

運用会社の中の人の主張としては「面倒なことを言ってくる客を相手にしても時間の無駄」という内容だと推測されます。
運用会社も営利企業ですから、ビジネスとしてはある意味正解なのだと思います。

ところで、金融庁は国民の安定的な資産形成を促すべく、つみたてNISAをスタートさせました。
金融庁がお墨付きを付けたつみたてNISA適格ファンドの大半は、インデックスファンドです。

こうした外部環境変化をビジネスチャンスと捉えて、信託報酬の引き下げ競争が始まりました。
最初の積立設定で選ばれるファンドになれば、20年間の安定的な流入が見込めることもあり、
利幅を削ってでも顧客数を確保して、利益を最大化しようという戦略なのだと推測されます。

こうした動きがあることも踏まえて、コストにうるさい個人投資家を相手にするのが得策かどうか、判断されるのが良いのではと思います。

コストにうるさい個人投資家は完全無視するか、真摯に対応して大きなシェアを獲るか、究極の2択かもしれませんね。
どっちつかずで中途半端に対応するのが、運用会社にとって最大の利益圧迫要因になりそうな気がします。


「その2」に続きます

運用会社の中の人たちの反応は、投資素人のワタシには知りえないことばかりでした。

たったひとつの呟きで、個人投資家と運用会社の中の人が繋がってしまうなんて。
これぞインターネットの醍醐味ですね。Twitterのチカラ、おそるべしです。

この記事でまだ触れることができていない、勉強になる反応がまだまだあります。
インデックスファンドのコストについて考えるうえで、参考になる情報も多いです。

次回、「その2」として続きを書きたいと思います。

(2018/4/21追記)
続きの記事を書きました。
<関連記事:中の人の反応を踏まえてインデックスファンドのコストを再考(その2)


■関連記事紹介■
今回の発端となった記事です。全てのコストが開示されているワケではないようです。
<関連記事:インデックスファンドにおけるコストの実態を考える

コストについて改めて考えましたが、やっぱり信託報酬は低いほうが良いです。
<関連記事:eMAXIS Slim シリーズ 信託報酬引き下げの秘訣


●参考記事●
この件については、まめちさんのブログ記事でも詳しくまとめられています。



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