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青井ノボルです。

三菱UFJ国際投信は、eMAXIS Slimシリーズのネット直販を準備していると公表しました。

リリース資料によると、ネット直販を可能にするため、2018/3/18に約款変更を行ったとのこと。
対象は、この時点で設定されているeMAXIS Slimシリーズの全ファンドです。

ネット直販はいつから始まるのか、個人投資家にとって何が変わるのか、考えてみました。

 

ネット直販はいつから?

実はこの話、2017/10/10時点でリーク情報が報道されています。


この記事によると、2018年第1四半期(4~6月)に直接販売へ参入するとのこと。

リリース資料のなかでは、平成30年度(2018年度)内の開業予定としています。

実際のところは不明ですが、公表に踏み切った背景を推察するに、スタート時期は近いとみて良さそうです。


運用会社の狙い

今回の約款変更について、リリース資料では変更の理由・背景をこのように記載しています。
弊社ネット直販開業に伴い、対象商品とするファンドについて、委託者が直接募集を可能とするための変更をするもの。併せて規定の記載整備を行うもの。 なお、弊社ネット直販につきましては、平成 30 年度内の開業を予定しておりますが、現時点では時期も含めて未確定の部分もございます。本件ファンドはネット直販開業に合わせて取扱いもできるように準備しているものですが、実際に取扱いとなるかどうかは確定したものではありません。
(引用元:三菱UFJ国際投信のリリース資料より一部抜粋)
歯切れの悪い文章ですが、要するにネット直販しますと公表したようなものですね。

運用会社である三菱UFJ国際投信のメリットですが、Bloombergの記事ではこのように書いています。
直販で得た投資家ニーズを吸い上げ、商品の開発に役立てる。「貯蓄から資産形成へ」を推進する金融庁は、運用会社に対し顧客利益最優先のフィデューシャリー・デューティー(受託者責任)を求めており、投資経験や知識、リスク許容度に見合った商品の提供を義務付ける適合性原則にも対応できる。
(引用元:MUFG:投信ネット直販に来年度参入へ、個人投資家開拓-関係者 - Bloomberg
金融庁は、投資信託についても顧客本位を求める傾向が強くなっています。
これは、森金融庁長官による各所での発言を見ても間違いありません。

MUFGグループの一員である三菱UFJ国際投信としては、三菱東京UFJ銀行などの系列販売会社が利益を得るために投資信託を設計しているとなると、顧客本位に反することになります。
ただ、投資信託は同一グループ傘下にある投信運用会社の投信が系列販売会社で売られているケースが大半です。
投資信託の運用会社は、系列販売会社が手数料を得やすいように商品設計をしているのでは、という疑念を持たれてしまっても仕方ありません。

三菱UFJ国際投信の投信を主に売ってきたのは、おそらくMUFGグループの金融機関でしょうから、今後は販売チャネルの見直しが不可欠というワケです。

監督省庁である金融庁の意向に逆らうのは現実的ではありません。三菱UFJ国際投信は、文字通りに顧客本位を追求するほかありません。
直接販売によって個人投資家との接点を太くすることで、顧客ニーズは拾いやすくなります。顧客本位の商品設計に近づくでしょう。

それと同時に、系列販売会社からの販売数は落ち込む可能性が高いことから、それを補う新たな販売チャネル確保、という側面もあるのではないでしょうか。


選択肢が広がる

直接販売となると、現在eMAXIS Slimシリーズを扱っているネット証券以外からも買い付けが可能となります。
個人投資家の立場からすると、選択肢が広がるということになります。

では、eMAXIS Slimシリーズを買いたい場合に、販売会社はどのように選ぶのでしょうか。
信託報酬等のコストは変化しないので、サービスが充実しているかどうかで決める人が多いはずです。

超低コストファンドを揃えるeMAXIS Slimシリーズですが、楽天証券ではSlimシリーズの全ファンドでポイントサービスを利用可能です。
SBI証券であれば、投資の出口戦略として投資信託定期売却サービスを用意しています。ポイントサービスも頑張っています。
松井証券では投信工房という無料サービスを使うと、充実したリバランス機能を無料で使えます。

このように、ネット証券各社は投資信託に関する独自サービスでも激しい競争を繰り広げています。
ネットではすぐに比較検討できるため、中途半端なサービスでは他の販売会社から顧客を奪えないでしょう。

三菱UFJ国際投信がどんなサービスで勝負を仕掛けてくるのか、注目ですね。


■参考記事紹介■
先日発表されたeMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)への投資を検討しました。
<参考記事:eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)に投資すべきか考える

eMAXIS Slimシリーズの低コストは持続可能なのか、先進国株式を例として考察しました。
<参考記事:eMAXIS Slim 先進国株式 はコスト的に持続可能なのか



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